ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

つながること

2010-08-26 20:02:38 | Weblog
ベランダでのプランター栽培を始めてから、
他人のうちの鉢植えや、通勤途中にある畑の様子が妙に気になるようになった。

以前、友人が、「妊娠すると、世間は妊婦だらけになる」と言っていたのと
同じことだろうと思う。
つまり、プランターにアンテナが合った。

今日は、いつもの通勤道の途中にある家のプランターが干からびて、
数日前まできれいに咲いていた朝顔が、葉っぱごと全滅していたのが悲しかった。
大地に根ざしている場合、少々雨が降らなくても、
地表がかわけば、そのぶん地下水があがってくるので大丈夫。
でも、プランターは底があるから、大地から切り離されているし、
根っ子も水を探し求めて深くもぐっていくことができない。
隔離した地面に植えた以上、人間が気にかけていないと、
この猛暑のなか、すぐに干からびてしまう。

畑を見ると、農家の人はすごいと思う。
私のプランターと比べて管理している面積はずっと広いのに、よっぽど秩序がある。
人類の歴史と同じくらいの長さの知恵の結晶だと思う。

そして、プランターや畑にアンテナが合うと、
その周囲の建物や、日当たり、鳥の動きなど、いろいろなことが気になり始める。
畑のそばに、夜中のうちに誰かが捨てたゴミがあったり、酔っぱらいが残した落とし物などがあると、
すごくイヤ~な気持ちになるし、
タバコが水たまりに捨てられていて、その水をハトやカラスが飲んでいると、
「ニコチン中毒で死んじゃう!」と思う。

鳥は、大切なお花や農作物を食べてしまう害鳥でもあるけれど、
鳥のさえずりが聞こえない木々はさびしそうだ。
それにしても、東京はカラスが多すぎる。
そして彼らは、身体が大きく、態度も大きい。

そういえば、以前、代々木公園で、外国人がカラスをつかまえて食用にしようとしていた。
カラスは賢いので無理だったようなのだけど、
話を聞いて笑いながら、心の中で少し成功を祈っていた。
私が小さいころ、一番よく見かける鳥はスズメだった。
いつごろからか、カラスがあふれ、
道を歩いているとカラスに馬鹿にされるようになったな。

とはいえ、最近、
大地も空気も連環していて、ダイレクトに私につながっていると思う気持ちが、
以前に比べてずっと強くなった。
そして、なんだか自分自身の中で自分がつながった。
ここから、人とのつながりも、もう一度はじめよう。
あとは、いつか、庭のある家に引っ越したいなあ。