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ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

2010-03-10 19:12:51 | Weblog
雪が降っているところを見ていると、面白くて時間を忘れてしまう。
ふだんは目で見ることができない空気の流れが見えるから。

横殴りの風が吹いていても、必ず逆らって逆方向に動いている雪がいる。
いろいろな動きをしている雪があるから、全体的に白く見える。
濃淡があって、いつもの風景がまったく趣を変える。
もしすべてが同じように動いていたら、たんなる縞か、
一面同じ濃度の白に見えるのだろう。これでは息がつまる。

音楽も同じで、微妙に揺らいでいるからハーモニーになるのであって、
すべての音やタイミングがぴったり合っていたら、
味も、素っ気もなくなってしまう。

ある程度の規律はあるのだけど、適当なヤツもいる。
だから、雪は見ていて飽きない。
自然には、美しいものには、こんなにたくさんの余裕がある。

雪国の人にとって、雪はやっかいなものなのかもしれないけど、
たまに東京で眺めると、すごく心が洗われる。
雪を見つめるときの静かな心は、
小さな雑音があるからこそ自覚できるのだと思えて来る。