映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『トスカーナの休日』 '04 米

2006-05-09 17:06:36 | Weblog
【スタッフ】
製作・監督・脚本: オードリー・ウェルズ
製作: トム・スターンバーグ
原作: フランシス・メイズ
【キャスト】
ダイアン・レイン/サンドラ・オー/リンゼイ・ダンカン/ラウル・ボヴァ/ヴィンセント・リオッタ
【公式ストーリー】
きっかけは、離婚のショックから立ち直るための、ほんの気まぐれの傷心旅行──だが、イタリアのトスカーナ地方を訪れたサンフランシスコの女性作家フランシスを待っていたのは、まさに【運命の出会い】だった。魅力的なイタリア男性と…ではなく、築300年の荒れ果てた一軒の“家”と!
“ブラマソーレ(太陽に焦がれる者)”という名を持つこの家を衝動買いしてしまった彼女は、いつ終わるとも知れない家屋の修復にのめり込む内に、トスカーナの住人としてこの地に溶け込んでいく。ユニークで愛すべき隣人たち、明るい光に包まれた絵のような風景、心まで満腹にするスロー・フード、etc.…人生をキラキラと輝かせるイタリア的ライフ・スタイルは、魔法のように少しずつフランシスの心を癒していく。だが、彼女の本当の願いは、この家でかけがえのない家族を持つことだった…。

【感想】
ああ~、イタリア行きたくなったよぉ~っ(^^)。実際には無理だけど、ヨーロッパの田舎で、雰囲気のある古い家を買って、自分で少しずつ手を入れながら暮らすなんて、憧れるシチュエイションなんだよねぇ~。夫の浮気で離婚したばかりの主人公フランシスとしては、そんな悠長な話じゃないんだけど (^^;。けど、精神的にはともかく、金銭的にはフランシスは悠長だわねぇ~・・・あんな大きな家を買って、修理の人を四人も雇って、料理を作るっていったら、ものすごく贅沢だったし・・・そういうところが、ちょっと庶民生活からかけはなれていて、同情心が削がれはするなぁ(爆)。
けど、とにかく、全てが好みだった。風景も、料理も、人間も。
特に人間は、そんなに濃く描きこんでないのに、それぞれの人がちゃんと立っていて、ほどよく全員魅力的。主人公のフランシスを演じるダイアン・レインが今もって可愛らしいのには勿論感動だけど、フランシスがイタリアで恋をするマルチェロもイタリア男性らしい押しの強さがありながら嫌味じゃなくチャーミング。自由奔放に生きているように見えて実は寂しさも垣間見せる不動産屋さんのボスのキャサリンも可愛い曲者だし、フランシスの大親友のパティもイイ味出してた。家の修繕をしてくれるイタリア人の親方とその家族の絡み具合も程よく効いてて、作業員のポーランド人三人にはフランシスと一緒に愛おしさを感じちゃった。個人的には、文学を愛する教授に参ったね(^^)。でも、何より素敵だったのは、何かフランシスを支えてくれる不動産屋さんのマルティニさん。すごく控えめなんだけど、温かくて大きくて優しくて、ほんと素敵なの。フランシスに「もう悲しまないで。でないと、君と間違いを起こしそうだ。けど、僕は妻を裏切りたくない」と、静かに優しく語りかけたときには、マジ、くらっときちゃった(^^)。そうそう、ほんとに一言の台詞もない、ただ花を供えに来る無愛想なおじいちゃんが登場するんだけど、彼の最後の一動作、あれにも参ったな・・・うんうん、あれはカッコよかった(^^)。
なんていうか・・・掘り下げるとか、突き詰めるとか、描き込むとかということもないし、特別な演出があるとか、驚くような展開があるということもないし・・・あくまでも、軽やかにテンポよく、美しい風景の中で、人々が恋をしたり、友情を育んだりするだけなんだけど・・・それが心地よく楽しく可愛らしい映画だった。なんだか、見ていて、とっても幸せな気分になりました。わたし的には、かなりお勧め!!大好きな一作でした。
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