映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『天国の本屋 恋火』 '04 日本

2006-05-15 14:57:55 | Weblog
【スタッフ】
監督: 篠原哲雄
原作: 松久淳/田中渉
脚本: 狗飼恭子/篠原哲雄
音楽: 松任谷正隆
【キャスト】
竹内結子、玉山鉄ニ、香里奈、新井浩文、香川照之、原田芳雄
【公開時コピー】
完成しなかったピアノ組曲…。
2度と上がらなくなった“恋する花火”…。
地上と天国が出逢うとき、
結ばれなかった恋人たちに、奇跡がおこる。
願いはかなう。
想いは伝わる。
【ストーリー】
健太はピアニスト。が、あまりにも自由な演奏をするため、リストラされてしまう。何故だと不満を口にしながら飲んだくれて眠り込み、目が覚めたら、生きたまま天国に連れてこられていた。天国の本屋で、無理やり短期アルバイトをさせられることになった健太は、そこで彼がピアニストになる切っ掛けを作ってくれた憧れの女性に出会う。が、彼女は生前の悲しみから、ピアノが弾けなくなっていた。健太は、彼女を励まし、一緒に未完成の組曲の創作に取り組む。
一方、地上では、下町の菓子屋の娘・香夏子が、商店街の青年会の仲間と一緒に、十数年間途絶えていた花火大会を再開させようと奔走していた。街の人たちから花火大会の最後を飾っていた「恋する花火」という和火のとを聞いて、是非、それを打ち上げたいと思い、その花火を作ったという職人に出会うのだが、彼は自分が起こした火薬事故でピアニストだった恋人の片耳を聞こえなくしてしまった過去に苦しみ、花火作ることを自らに禁じてしまっていた。そして、その花火師の恋人とは、すでに病で他界した香夏子の叔母だった。香夏子は、叔母のためにも、もう一度花火を作って欲しいと懇願するのだが・・・。
公式ホームページ http://movie.www.infoseek.co.jp/feature/tengokunohonya/

【個人的感想】
ありていに言えば「ありえない話」なわけですよね、こういうストーリーって。それを、キレイに言えばファンタジーってことになるんでしょうが・・・この映画の場合は、完全ファンタージーではなく、普通な部分もあって・・・そうなると、まるままのファンタジーより、さらに興ざめの危険が増しますよね。
けど・・・何故か、それが受け入れられたっていうか・・・ありえないよなぁ~と思うところが許せちゃったんですよね。どうしてかなぁ~・・・スタッフ&キャストの腕だといえば、そりゃぁそうなんでしょうが・・・観ながら「我ながら、なんで楽しめてるのか不思議だなぁ~」って、ずっと思ってたんですよ。少しは、邪悪な性根が、真っ直ぐになってきたのかな(爆)。
具体的に原因を探れば、吉田日出子さんと、原田芳雄さんのおかげかな。現実の世界の方では吉田さんが、天国のほうでは原田さんが、飛んでいってしまいそうな風船のような物語の重石になってくださっていたのかも・・・よく分からないけど。
とにかく、ストーリーのツジツマみたいなことだけじゃなく、粗探しをすれば山ほど言いたいことが出てきちゃうんですけど、「止そう!止そう!そんなこと、いいじゃないか!」って気分にさせてくれたのが、一番気に入ったところですね。だって、実は、本物の私たちの現実の生活だって、そういうもんじゃないですか?いっぱいの不思議と、いっぱいの不条理と・・・そんなことだらけだけど、まぁいいじゃないかと生きていく・・・そういうことですよ、きっと(^^;。