跳ね橋の手前の資料館にこんな写真が。はは、子供が踊ってますよ、輪になって。
この橋、巾がたったの4Mしかなくて、こういう小さな子供が踊るしかなさそうです。
最初の橋は1177年から1185年に建設。その後、まずはフランスのルイ8世の攻撃で
三分の二が破壊され、その直後住民の手で再建されるも維持補修が出来ず、度重なる
ローヌ川の洪水で破壊され、全部で22あったアーチは四つしか残っておらず、現在
に至るであります。
しかし、この写真合成だと思うのですが、かつての雰囲気がよく出ています(写真が
開発されたのが1824年ですから、子供達の写真はそれ以降になります)
こちらは往時の姿。これもイラストでありましょう。完成時の長さは920mもあったそうです。
当時からすると世界一の長大橋と言えるのかもです。
それにしても世界中に知られた「アヴィニョン橋の上」というシャンソン。何故これほど
までに人気があったのかとても不思議。実はボク自身は高校時代にフランス語が必修で、
最初に覚えたシャンソンがこの歌。それ以来、ここに来ることが憧れでありました。
よっぽど広い橋で、大勢の農民が輪になって踊ったのかと思いましたら。あはは、
実際にここに立ち、ちょっとがくっと来たりして(苦笑)
先端に見える小屋のようなものが、「サン・ベネゼ」を祀った教会で、これが唯一のオリジナル。
丁度現存する今の橋の中間くらいにあります。創建当時の橋の天端の位置はもっと下で、
このチャペルももっと立派に見えていたことでしょう。洪水の関係で橋の高さも随分嵩上げ
されたようです。
因みに聖ベネゼは当地の羊飼いで、この橋を作ったという伝説の人。
ボク等のような旅人が見る限り大変穏やかなローヌ川です。最近の日本の気候でよく理解
出来るのですが、これだけの大河、一度氾濫した時の恐怖って想像を絶するものなんで
しょうね。
サン・ベネゼのチャペルの屋根です。チャペルというか祠というイメージです。
チャペルの中には一体のマリア像だけが寂しく置かれて。正面の祭壇には恐らく
キリスト像があったんでしょうね。
聖ベネゼにまつわる聖遺物は他に移されているそうです。
ー続くー