ライズのつぶやき

☆ライズの色々な出来事を紹介します☆

2012 祇園祭

2012年07月17日 | Weblog
三連休、いかがお過ごしでしたか?京都は祇園祭の宵山で大賑わいでした。
そして、今日は祇園祭の最大イベント‘山鉾巡行’
お天気に恵まれたのは良いですが厳しい夏日となりました。

私が訪れたのは「宵宵宵山」の土曜日。お天気はくもりでした。
観光客に混じりながら撮影してきた一部をご紹介

くじ取らずの‘長刀鉾(なぎなたほこ)’巡行の先頭を行く鉾です。

矛先に疫病邪悪をはらう長刀をつけていて、生身の可愛らしいお稚児さんが乗るのは
この鉾だけです。他は稚児人形を乗せています。

懸装品は中国、インド製などの絨毯、あいにくの天気でカバーがかけられていました。


破風には彫刻長刀を作った‘三条小鍛冶宗近(こかじむねちか)’

背面の孔雀も豪華で美しい。

‘函谷鉾(かんこほこ)’


鉾の名の由来にも関係する鶏が屋根に描かれています。


胴掛は三枚継ぎの梅に虎を織り出した李朝17世紀の朝鮮緞通

鉾は上がれるようになっていて、男性しか上がれない鉾もあります。

‘鶏鉾’


見にくいですが屋根下破風のリアルな鶏の彫刻


‘綾傘鉾’

法界寺の阿弥陀堂の壁画をモチーフにしたといわれる「飛天の図」

まだ懸装品を組立中でした。見学に訪れていた小学生達が楽しそう

巡行時には可愛らしい6人のお稚児さんが一緒に歩かれます。

‘菊水鉾’


前掛は皆川月華による「飛鶴図」


ひときわ目を引く破風の鳳凰の彫刻

山鉾の中で唯一の唐破風造りの大屋根だそうです。

右側胴掛の2頭の麒麟

動物で麒麟が描かれているのが珍しく見入ってしまいました。

‘月鉾’


左甚五郎作の白い兎の彫刻

巡行で全体を見るのも良いですが、自分の足で見て回ると細かい彫刻や
織物を間近で見られるのが醍醐味。

屋根裏の装飾も色鮮やかです。


‘放下鉾’


各山鉾には、このように詳しい説明書きがあります。


破風部分の鶴の彫刻

胴掛は豪華なインド・ペルシャ絨毯の胴掛けで近年復元新調された物が使われていますが
カバー掛けされていたので上手く撮影できず・・

‘南観音山’

山の上の真木は松の木です。鉾はここに当たる部分は榊が使われています。
詳しくはこちら 「山と鉾の違い」

下水引は画家の加山又造の下絵による「飛天奏楽図」


下水引と同じような彫刻

山鉾ひとつひとつ違うので、32基全て見て回るのはかなり時間がかかりますが
一度全てを見て回るのはとても価値があると思います。

‘占出山(うらでやま)’


ここは懸装品を全て外した状態で会所で展示されていて間近に見ることができました。
胴懸の‘松島’など。日本三景の‘宮島’‘天野橋立’もありました。


角金具と房 重厚な作りです。


貴重な織物
左:双龍宝尽額牡丹鳳凰紋様/政六年   右:鳳凰牡丹円紋/中国明時代
  

国宝の御太刀


水引 「三十六歌仙図」は柿本人麻呂はじめ36人の歌人が刺繍されています。


巡行時に使われる双龍宝尽額牡丹鳳凰紋様

復元され色鮮やかです。

今回は全てを見て回れませんでしたが、祇園祭の時にしか目にすることができない
重要有形民俗文化財(山鉾のうち29基が指定されています)を間近で見ることができました。
次回は天気に恵まれ、もっと色彩が良く分かる写真をご紹介できればと思います。     (渡部  )