ringoのつぶやき

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「節分天井、彼岸底」でわかる日柄調整の考え方

2012年01月30日 14時05分15秒 | ケンミレコラム
■今回のまとめ

1)季節的な現象などを相場の「アノマリー」という。
2)「節分天井、彼岸底」のアノマリーは「1月効果」の反動で起こる可能性がある。
3)調整には「値幅と日柄」があるので、値幅だけではなく、日柄も意識する必要がある。

 

 


「節分天井、彼岸底」が意識される時期になってきました。株式市場も大きく上昇したあとですから、調整する可能性は高いといえます。今回は、日柄調整についてレポートします。

 

明日で1月相場も終わりになりますが、この時期になるといわれるのが「節分天井、彼岸底」という相場の格言です。株式市場が節分の頃(2月上旬)に高値をつけて、お彼岸の頃(3月中旬)に安値をつけるという意味です。

 

株式市場の動きは、経済環境や企業業績、政治情勢などで動くとされており、これらを「ファンダメンタルズ」といいます。しかし、株価は「ファンダメンタルズ」に沿って必ず動くというわけではなく、専門家が合理的な説明を付けられない動きをすることがあります。

 

このような、理論的に説明が付きにくい季節的な現象などを相場の「アノマリー」と読びます。

 

アノマリーで有名なものとして「1月効果」というものもあります。これは年明け1月の株式市場が高くなりやすいという意味なのですが、機関投資家の需給が原因になっているといわれています。

 

国内では3月決算企業の第3四半期決算発表が始まりましたが、欧米では12月決算が中心なので、1月から新年度となります。機関投資家やファンドなどの決算も12月のため、1月は運用の新規資金が株式市場に入りやすく、例年1月の株式市場が高いといわれています。

 

そして、上がれば下がるのが株式市場の動きですので、1月が高いことが多ければ、2月から調整で安くなるという傾向があってもおかしくはなく、そういった意味からも「節分天井、彼岸底」というアノマリーが生まれたのだと思います。

 

また、有名なアノマリーを投資家が意識して行動すれば、行動した結果が株式市場の動きになって跳ね返ってくる可能性があるともいえます。

 

「節分天井、彼岸底」から気をつけたいのが、高値の時期だけでなくて「日柄」の点です。株式市場が上昇したあとの調整には「値幅調整」と「日柄調整」がありますが、「節分天井、彼岸底」ということは、天井をつけてから1ヶ月半程度の日柄調整で底を付けるということです。

 

「値幅調整」とは、株価が下がって過熱感を冷やすことです。買いたい投資家は、高くて買いにくかった株が下がったことで買いやすくなり、反対に上昇中の高値で買ってしまった投資家の投売りや、すでに買った投資家の利益確定売りで、戻り売り圧力が減って下がりにくくなるという動きです。

 

一方「日柄調整」とは、時間とともに過熱感を冷やすことです。株価が上がらない状況が続くと、買った投資家が焦れて売ってしまい、戻り売り圧力が減るということです。

 

相場が強いケースでは、短期の値幅調整ですぐに上昇が続くこともありますが、もうこれ以上下がらないという調整は「値幅と日柄が同時に起きた」方が安心感があります。

 

本日の株式市場は利益確定売り優勢となって調整が続いていますが、日々の上がったり下がったりに注目するよりは、「節分天井、彼岸底」で教えてくれているように、調整の日柄に注目した方がよいのではないかと考えます。

 

上昇したあとは外部環境もよいですし、上がった事実を見ていますから、すぐに買いたい気持ちにもなりやすいといえますが、負けないことを優先するのであれば、少なくとも企業決算が出揃う2~3週間程度(2月中旬まで)の日柄を意識した方が、買ってから下がってしまうリスクを減らした投資ができると思います。

 

レポート担当:ケンミレ株式情報 市原 義明



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