ringoのつぶやき

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★ギリシャの政治家の誤認(森田コラム)

2012年05月27日 17時04分31秒 | ケンミレコラム

蛇足さん 2012/05/27 00:22 のつぶやき


前首相のパパデモス氏は、ギリシャは突きつけられている厳しい救済条件を回避ないし再交渉できるとの政党指導者たちの国民にたいする約束は誤りだと強調した。
 先の総選挙で第2党に躍進した急進左派連合(SYRIZA)が、たとえギリシャが緊縮措置を凍結し、融資をデフォルト(債務不履行)したとしても、ユーロ圏の他の加盟国のほうがひるんで、ギリシャにユーロ離脱を強いることはないと予想しているが、これも同様に誤った見方だと指摘した。
■つまり、ギリシャは「コストが大きいEUやドイツが最後は譲るので、ギリシャは強硬姿勢を続けても良い」という急進左派連合の認識は間違っていると指摘しました。この考え方は間違ってはいないと思いますが、この姿勢によりドイツなどのEU諸国が間違った判断をする可能性があります。つまり、事実ではなく「政治手法」が間違っているということになります。

欧州中央銀行(ECB)の銀行に対する長期流動性供給などの対策を擁護し、時間を買う措置だと述べたが、供給策にも限界はあると指摘。「モルヒネのようなものだ。痛みは和らぐが病気が治るわけではない。銀行業界の調整が遅れるというような副作用もある」と述べた。メルケル首相はユーロ圏17カ国が共同で発行する債券をドイツが保証することを拒否しているが、多くのユーロ参加国や国内野党からの圧力は高まっている。ドイツの野党は24日、債務の共有化について別の案を示してメルケル首相から譲歩を引き出した。
この案は欧州償還基金というものを作り、経済改革を憲法で定める国に対して債務を国内総生産(GDP)の60%未満に引き下げるための支援を提供するもの。独政府と野党は同案について6月13日に協議することで合意した。

■これは追い詰められたEU諸国が漸く折衷案を出してきたことになります。しかし、欧州共同債だけでは駄目であり、仕様らいの財政統合を組み込む必要があります。ここまでしなければ、モルヒネ注射で痛みは和らぎますが、病巣はより悪化するからです。
モンティ伊首相は24日、ギリシャはおそらくユーロ圏に残留するだろうとの見方を示した。ただ、ほかの加盟国がギリシャに要求していることは現実味を欠いており、広範囲にわたる同国の経済改革達成には数十年を要す可能性があると指摘した。
首相はイタリアのトーク番組で、ギリシャがユーロ圏にとどまると思うかとの質問に対し「どんなことも起きる可能性があるが、最も可能性が高い結果はギリシャとわれわれ双方にとってプラスとなる結果だろう」と述べた。
また、ほかのユーロ圏加盟国が、ギリシャが耐えられないほど急速な財政再建や改革プロセスを主張していることは間違っていると指摘。周辺加盟国が2─3年と要求しているギリシャの改革は一世代かかるだろうとの見方を示し、「欧州は短期的視野に捉われ過ぎないことを学ぶ必要がある」と語った

■イタリアとスペインの両EU内大国は、ギリシャのユーロ離脱ですぐにダメージを受ける可能性が高い国ですすので、自国の利益のために「ゆる過ぎる規制に変えよう」としていますが、それほど経済は待ってくれません。

キャメロン英首相に一段の景気刺激を求める圧力が再び高まっている。英国のリセッション(景気後退)が当初見積もりより深刻であることが経済指標で示された

ベルギーのレインデルス外相は25日、ギリシャのユーロ圏離脱は欧州の政策当局者らが検討している選択肢ではないものの、事務レベルではギリシャ離脱で生じ得るコストの試算が行われていると明らかにした。
同外相はパリで記者団に、ギリシャ離脱についての「協議や交渉はない」とし、「それは検討されていない。ただ、技術スタッフは研究している。

■ギリシャのユーロ離脱の準備を始めるという報道は「ギリシャのユーロ離脱をEU諸国が認めているような印象」を与えましたが、実際は「リスクにたいする準備の一つ」であり、当たり前に行う事務作業だという指摘をしたのですが、これをいわないニュースはとても無責任だと思います。

イランの外交官はこの2日間、同国側の譲歩につながる実質的な条件提案がないと不満を表明した。イラン当局者によると、同国は特に、7月1日に実施予定のEUのイラン産原油禁輸措置の撤回を求めているという。こうした措置が取られると、イラン政府の歳入の最大3分の1が失われる恐れがある。
6カ国は23日、米国の航空機の予備の部品の禁輸措置の解除や同国のエネルギー産業育成への協力などを提案したが、イラン側はより広範囲な制裁解除など、独自のパッケージを提案してきた。イランの国営メディアは、6カ国の提案は「大幅な修正」が必要だと報じた。
■7月からイラン原油を輸入する国がなくなりますとイランの予算がショートしますので、6月の会議では方向性が示されることになります。ここで物別れになりますと、イスラエルのイラン攻撃やイランのホルムズ海峡閉鎖という最悪の事態を想定したシナリオが動き始めます。100ドルを割っていた原油価格が暴騰したり、原油価格の暴騰による世界経済の悪化という悪材料が浮上してきます。