大昔、小学校の学芸会で
「ひばり」の役をもらった
(『よだかの星』だったかと)
実物のヒバリを知らなかったが
野山で目立たない鳥かと考え
母にストールを借りにいった
白黒灰色、所々赤や茶の混ざった
ストールがあるのを知ってた
フリンジもあって丁度鳥っぽい
ひばりは端役、その他大勢的なもの
借りたい訳を説明すると
母が貸してくれませんでした
代わりに、真っ白な
(それこそ成人式によく見るような)
ふわふわのストールを持って行けと
頑なに譲らない
真っ白なひばりなんているか?
目立ちに目立ってる
果たして仮稽古の時から
級友達に「ひばりに見えない」
ごもっともな評価
しかし母がそれしか許さない
どうも『人前に出るんだから』
無駄な力が入ってしまったようです
実は、母は(農閑期の)冬だけ通学してた人
一応義務教育卒業になっているが
学芸会や部活動のことは
全く知らないひとでした
演劇というのも、いまひとつかも…
という訳で、真っ白な変なひばりの
舞台はそれなりに終わりました
(疲れた…)
数十年が過ぎ、今度は幼稚園の次女に
やはり数人いる「お猿」の役が来ました
頭部かぶりものとしっぽは
先生方が作って下さるとのこと
『茶色っぽい上下』をお願いされました
「茶色のズボン買う?」悩むお猿の母達
…次女は小柄で、例えばトレーナーや
カバーオール/サロペットなどで
茶色系にしても、うーん…
たまたまツイード風の
焦茶色ジャンパースカートがありました
買ったかどうか忘れたが
秋冬物の細かい小花模様ブラウス
丸襟でこれも近い濃い茶色基調!よし!
ここでハタと困りました
茶色の上下の『下』!
タイツやソックスでは茶系でも
なんかそぐわない
しかもなかなか無い
うわ~ 結局茶色ズボン買うのか~?
意外と無かった、茶色系ボトム単品も
切羽詰まって、とうとう
自分の茶無地古着起毛綿シャツから
裁ち出して足首ゴムギャザーの
ハーレムパンツ風ボトム
これで茶色系上中下!
スカートと袖口・足首のゴムで
なあんとなく全体的に丸っこい
『茶色系』お猿に見えなくもない…
衣装稽古か当日か忘れましたが
それなりに「お猿」の次女の姿
どこからともなくの
『スカートは反則じゃ?』のヒソヒソ声
ドキドキ…他のお子さんは
ズボンでした
俺ってこんなに卑怯ものだ
母親ってこんなにも…
もちろん失敗もたくさんしています
ああ 母親って…馬鹿だわ