1512号木末芙蓉花

秋に咲くよそのお庭の白や淡紫の芙蓉を羨む時が有ります。
木槿ムクゲとは近い種で非なる事をさっき知りました。ハイビスカスの御親戚とは。
散りは咲き散りは咲きすること、百日紅に似ているやも知れません。百日紅の並木を関東で見た時は散る姿にいきあいませんでした。
（年配の女性タクシードライバーが最初「サルビアよっ!」と教えてくれたのでへー木にもサルビアってあるんだと本気にしてた。後に別の方がサルスベリと教えてくれました）
お隣韓国ではムクゲを国花とし、ホテルの等級も星ではなくムクゲの花を外壁一等目立つところに並べます。
最上級は五つ星ならぬダサッゲームグンファ。昔泊めてもらった鍾路のソーリンホテルは４つ、懐かしいです。

1511号果実色

愛らしい柄の端切はどなたかに頂きました。人形服を作っていると判ると、度々有り布を下さる方がいます。
省みて自分は、古着古布がなかなか捨てられず困っています。これまでの人生の果実はたくさん手にしてもう大したものも要らないのに。
身体は太め太めになっていくから、適当に処分していさぎよく大サイズ新品を買えばいいのに。
コレとコレでアレはできないかなーと片づかないばかり。困ったものです。
Tシャツやタオル類もなんだかんだとウエス化したまってます。なまじ昔パッチワークをやってると、作る覇気もないくせに勿体無がる。
本当に必要なもの、どうしても欲しいものは何だろうとしばし考えます。

1510号彼岸過ぎまで

秋の庭は秋明菊、よそ様のお庭には芙蓉・朝顔・姫シャガ、道路にはコスモスと優しげです。
今朝は別のお庭で姫シャガを摘む方を見ました。ゆらゆら根元から長い枝が弧を描き、どんな風に活けるのかしら。
野の菊や尾花萩のあはれ、いとも小さい姫シャガの花は幼女のように愛しがられているのでしょう。その家に乙女が住むようです。

1509号ナントカも山の

久しぶりに社の歓送迎会に出席。しみじみ社員さん達の主力が子どもの世代に近づいてきます。
分に過ぎたお料理を頂き、さっさと帰るだけで目立つ必要は無いのですが。
紅葉にはまだ早いこの月、ビールを飲んで歩くと汗ばみます。連休前週末らしくやや重いバスが揺れるのは十六夜のほろ酔いか。
日々年中無休の因果か業務に追われ、いつの間にか禿げたり検診に引っかかったり腹が出たりしていく。そう言えば身もふたも無いが、義理にせよ会に参加できるのは有り難いなと思いつつ帰ります。
そして着替えて冷たいものを飲んでテレビでもみる。幸せです。

1508号月は隈無きを

秋は何かしら加速してゆく気配。陽の傾きにぐいと引かれるようです。
新しい席にまだ慣れぬ二日目、朝席替えの理由は私語の多さと聞かされました。やれやれ。午前中パート数人元気なかったわ。
そんな昼前、仕事の進捗を尋ねられ結句加速を命じられる。可及的速やかにこれ勤めるのはやぶさかではありませんが、遠い書庫での作業に今週午後何日割けますかとの別口御下問の合わせ技。
はー
俺は顰蹙なまで世間話が苦手で私語訓戒は耳スルー。別に事務所で高笑いも出勤後トイレで化粧もしないし、席でうたた寝もしませんから。
みんな働くのは大変なんです。陰口言われても仕事に支障無い身分で全く有り難いことです。
明日は明日の月が出ます。

1507号野分翌日

あっさり晴れた台風一過、なんと抜き打ち的に事務所内席替え即日敢行。コールセンター当番離席中に電撃発表され、昼休憩直前にいきなり 「15時開始ね」と念押し。えっ一体何ですか!?
訳の分からないままPCや電話を恐る恐る電源から外し、抽出や袖を入れ替え、埃を拭き機械を付け立ち上げてみる。
なんとか指定に落ち着いたものの、ひとによっては袖が入らなかったり資料が遠くなったり。
長く同じ席にいたのでしばらくは間違いそうです。目的は表向き伏せられています。もれ聞いてしまったひとつではないかも知れない。
発表時凄いブーイングだったそうです。普段は人員や業務に変化があった時しか変えなかった。発案者は沈黙の体。
自分は新しい席でいままでより仕事ができるのか？
試されるような初秋です。

1506号ながめせしまに

世間の連休末祝日に出勤してみると昨日落雷で半焼営業不能の店がありてんやわんやでした。幸いスタッフや関係者に怪我などは無いとのこと。
自分の業務には支障がなくても電話かまびすしく行き交い、夕方には駐車場冠水の店まで。キャー！
もうとりあえず閉店、落雷店も修理より移転かもしれません。天災には勝てないなあ。我が家は大丈夫かしら。
台風は今世紀から北海道まで来るようになったんだっけ？とりあえず帰れるか、家に帰ってみます。

1505号終いの薔薇

毎年一輪咲く薔薇の花枝が今年は折れてもう駄目かなと思ってました。脇芽の執念で九月めでたく開花。
たぶんこれで我が家の庭の夏は終わりです。秋明菊が咲きました。
名月を待つ季節になりました。一昨日帰路見たがきれいな半月。満月まで薔薇は咲いてるかしら。
晴れててほしい、月夜だけでも。

1504号盛花虎杖

野菊に反魂草、虎杖の雄花雌花。薄の穂が秋を招く。
まだ若いひとは素足にサンダルなんだなぁと感心しました。
果樹園に熊出たら秋なのかな。ナナカマドが橙を濃くしてゆく。
街角の秋ものの色柄を楽しみ、書店で本の表紙を眺めます。秋は風から。
秋は色から。
右腕のダメージはやや回復しました。少し字が書けるかも知れない。
最近本が読めるようになりました。秋見舞い程度書いてみましょうか。今朝は『瀧口入道』を途中まで読みました。ヒロイン横笛は徳子中宮の曹司びと、彼女に焦がれる瀧口武士は父に恋心叶わぬなら出家を望むと打ち明け叱責されるあたり迄。

1503号黒松内行

真昼の土曜は町を歩く人もいませんでした。各戸に設置のごみ箱が納屋牛舎風でとても可愛い。色も皆同じです。
なんだかんだと釣りドライブにしては遅く出て遅い昼に着きました。だらだらとあちこち見てしまった。道の駅のパン屋がトワ・ヴェール、図書館学習センターがマナベールと分散した町はなかなかネーミングも難しい。
すっかり遅くなった昼飯は結局車中コンビニ飯。夫は豚丼、こちらは焼きソーセージと焼きそばと余りの暑さにチョコアイス。
長雨の後で釣果がなく、車中泊や温泉の用意空しく日帰りに。お魚がいないんじゃ仕方ない。
後志と渡島の境目のブナ林の町はまだ夏でした。蝉が鳴きキャンプ場には子供連れファミリー。バンガローは満室。寿都湾は牡蠣が売られ夫は西瓜を買いました。二つ買ったらもうひとつオマケ付きに。知人に帰路ひとつ差し上げたらメロンをもらってしまった。
メロンも甘く、西瓜は驚く程皮のそばまで真っ赤で濃厚な味。蘭越の田は早くも黄金色に近づいています。この夏の暑さと雨量をしみじみ感じました。