手作り人形ドレスGOUDADA

ジェニーサイズ人形手作りドレスを楽しむゆるゆるブログ

3727号細雨にひとり歩く

2024-04-14 07:52:03 | Weblog
傘をさす人がいないが
車道が濡れている
外に出ると果たして
霧雨が音もなく肩を濡らす
赤い折りたたみ傘をさし
検診センターへとぼとぼ
空腹でひっそりさみしい

足首までのアウターと
茶&くすみ水色の柄ショールで
太った身体を包み、傘
トトロになりバスも待たず
遠くないセンターへ
神社・公園を横切り
ホテル通路を抜ける

検診会場でも、帰り道も
話し相手もなく
空腹のままぼおっと
寒いなあと思っていた
本当は、眠くて
なにもしたくなくて
できれば帰宅したかった

昔、四歳離れた弟が生まれ
よく父と二人で外へ
外というのはたいていほとんど
父の釣りでした
川に行く
ブランコなんかある公園そばの
川も覚えているが
全く遊具などない
ただの川原の時も 父は
適当にそのへんに居ろと
単に川釣りをする
話しかけると、魚が逃げると
叱られるから
少し離れてそのへんを歩いた

詰草やタンポポが咲いていれば
摘んで編んで遊ぶ
枯れた虎杖しかなければ
折って並べて遊ぶ
余り釣れなくても、父は
何時間も竿を持っていた
よその家のことは知らないから
何も考えず、暇つぶしをしていました

小さい弟がついて来た時
多分父が 水に入るなと言ったのに
あっさり泥の岸にふみこんで
ビチャビチャのドロドロ
その世話で
父の怒ろうことか
怒るまいことか…

小学校高学年になって
友達の家に遊びに行って
友達のお父さんが
一緒にトランプゲームを
教えてくれて、遊びました
本当に驚いた
お父さんって、子どもと遊ぶんだ❗
その家の子どもになりたくなり
その友達(男子)を好きになりかけた

父は湖にエビ採りにも行きました
またなぜかお供は俺
エビ採りは夜です
今考えると、ひとり外出する父への
母の牽制球では?
エビ採りに娘がついて行って
どうするというんでしょう
網戸のような正方形の枠の
四隅から紐で
発泡スチロール塊の浮きに繋ぎ
鯖の頭などを潰して網に置き
湖水に入れ、明かりでエビを集める

一度、偶然そばのキャンプ場に来ていた
同級生達とばったり会い
何してると聞かれて
『エビ採り』と言うと
大勢彼らが集まって来て
岸でザル?などで水を掬い始めた
父に大目玉を食らいました
エビもうるさくしては
いけないそうです

それからエビ採りは、人気のない
場所になりました
カルデラ湖の夜も寒い
採ったエビはゆで干しにして
スナックのように食べてました
淡水のエビは
淡白な味でした

一度だけ、エビ採りに
母と弟もついて来ました
父のすることは同じで
我々のすることはない
所在なく、焚火をして
流木なんかに座ってただ
岸で待っていました
砂地で、母は熾火を砂に埋めて
こうすると炭になると
言っていた
ケーン ケーンという声が聞こえ
狐だよと母が言いました
暗闇のなか、なぜこんなところ
こんな時間までと思っていた

大人になってから
曇り空、細雨日暮は
川釣りの好機と本で知りました
道理で寒くても雨でも
父が帰らなかった訳だ
細雨を歩き、同僚のいる
オフィスへ帰りました
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 3726号Открытка-321(はがきそ... | トップ | 3728号廻れば大門の見返り柳... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事