★★★★☆
【Amazonの内容紹介】
唯一の身内である母を突然亡くしたアキコは、
永年勤めていた出版社を辞め、
母親がやっていた食堂を改装し再オープンさせた。
しまちゃんという、体育会系で気配りのできる女性が
手伝っている。
メニューは日替わりの
〈サンドイッチとスープ、サラダ、フルーツ〉のみ。
安心できる食材で手間ひまをかける。
それが、アキコのこだわりだ。
そんな彼女の元に、ネコのたろがやって来た―――。
泣いたり笑ったり・・・・・・
アキコの愛おしい日々を描く傑作長篇。
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ドラマ版、
「これはどういうつもりで描いているのだろう?」
とよくわからないところがあって、確認のために読んだ。
疑問に思っていた箇所(母の元同僚の描き方とか)は、
少なくとも原作では、だいたい、
「うれしくないこと」として描かれていて安心した。
ドラマを見ている間、近所のおじさん・おばさんたちが
「いい人」すぎるのを薄気味悪く思っていたが、
そこもほどよく現実的。
主人公が店の経営のことであれこれ頭を悩ませたりしつつも、
軸がしっかりしていてブレない点がいい。
いくつかの要素がとっちらかっている印象で、
これ一冊だと、どこにピントを合わせて読めばいいか
いまいちよくわからないのだけども、シリーズものだから
それはこれから定まっていくのかも。
さらっとした読み心地がよい。