★★★☆☆3.5
【Amazonの内容紹介】
「建国記念日の日」「こどもの日」「勤労感謝の日」…。
今や年間十五日にのぼる「国民の祝日」はいつ頃、
どのように成立したのか。
古来の民俗的な年中行事や人生儀礼に伴なう祝祭日。
明治以降の国家的な祝日。
さらに平成に入ってから付け加えられた「みどりの日」や
「海の日」など、「国民の祝日」は古さと新しさをあわせもつ。
そこには、わが国で永年育まれてきた自然と、先祖に感謝する心、
共同体の人間関係を尊ぶ豊かな精神が盛り込まれている。
歴史学の観点から日本人の英知を解き明かす。
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皇室の祭典の行われる日が祭日、
国及び国民一般の祝いの日が祝日。
戦後、「祝日」に一本化。
GHQとの兼ね合いで、皇室関係の祭日を残すのに
苦心していた様子がわかる。
筆者の思想が出すぎているのを嫌だなあと思うところも
あったけど、知らなかったことが多く楽しめた。
【メモ】
・季節の語源に関する説の例
「暑(アツ)」から「夏」
「冷ゆ(ヒユ)」から「冬」
「晴る」から「春」
「天候が明らか」だから「秋」
・祖先の霊は大晦日に子孫の家に戻ってくると
信じられていた(「小右記」、和泉式部の歌)