金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

13:拓未司 『恋の病は食前に』

2017-01-18 23:55:18 | 17 本の感想
拓未司『恋の病は食前に』(朝日新聞出版)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

グルメ評論家として有名な草刈春男だが、傲慢で扱いにくくその上、
「一目ぼれしやすい」厄介な男。
取材で訪れた店員の女性、同窓会で久しぶりに会った同級生、
ゲスト出演したテレビのアシスタント……。
その恋愛のカギとなるのが、横手焼きそば、姫路おでん、
厚木シロコロホルモン、肉巻きおにぎりといったB級グルメだった! 
笑えてほんのちょっとしんみりの人情ラブコメ。

**************************************

初めての作家さん。
傲慢で妄想と現実を混同して突っ走る、デブの料理評論家・草刈春男と
B級グルメをからめた連作短編集。
最初の2編は、それほど面白いと感じなかったのだけども、
話数を重ねるにつれて、だんだん春男に愛嬌が感じられるようになってきたし、
作家さんも作品世界に慣れてきたのか、後半、特に、第4・5話は楽しい。
気持ち悪いしはた迷惑だし、できれば近くに存在してほしくない春男だが、
好きになった女性のために突っ走る姿は愛しい。
第4話、息子に貧乏を感じさせないように頑張るお母さんと、
それを息子に気づかせる春男がよかったな。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 12:三島由紀夫 『春の雪―豊... | トップ | 14:田中修 『花のふしぎ100』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿