2023年の映画⑧『犬部!』(篠原哲雄 監督)
★★★☆☆3.5
★★★☆☆3.5
【Amazonの内容紹介】
青森県十和田市に、一人の変わり者がいた。
花井颯太(林遣都)22歳、獣医学部の大学生。
子どもの頃から大の犬好きで、一人暮らしのアパートには保護動物がぎっしり。
周りからは変人扱いされても、目の前の命を救いたいという一途な想いで
保護活動を続けていた。
ある日颯太は、心を閉ざした一匹の実験犬を救ったことから、
ひとつでも多くの命を救うため、動物保護活動をサークルにすることを思いつき
「犬部」を設立。
颯太と同じく犬好きの同級生・柴崎涼介(中川大志)らが仲間となり
動物まみれの青春を駆け抜け、それぞれの夢に向かって羽ばたいていった。
「犬部」から16年後。
獣医師となっても一途に保護活動を続けていた颯太が逮捕されたという報道をうけて、
開業医として、研究者として、動物愛護センター所長として、
それぞれの想いで16年間動物と向き合ってきたメンバーたちが再集結するが、
そこに柴崎だけがいなかった……。
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Amazon primeにて。
仕事の資料として視聴。
ポスター?はえらくポップで楽しげだけど、
動物の殺処分をテーマにしていて、雰囲気はシリアス。
いまだ解決しない問題ではあるのだけれども、
白けてしまうようなご都合主義は感じ取れず、
わりと現実的なラインでおさまったのはよかった。
自分の信じる正義のためなら何をしてもいいと考えているような
主人公の青臭さ、ある種の傲慢さに辟易してしまう。
でも、こういう鬱陶しいくらいの、折れない、
自分の意志を曲げない人でないと
世の中を変えることはできないだろうな……とも思う。
そして中川大志くんの、圧倒的な可哀想オーラ……!
病んでからのたたずまいが本当に消え入りそうで痛々しい。
登場人物の容貌や服装にあまり変化がないので、
十年以上前の回想シーンに入っても
回想だとすぐにはわからないのは残念。
○○年+季節、と表示は出るのだけど、
数字に弱い人間はそれが覚えられないのであった……。
ときめきポイントは、
主人公&看護師のさと子さんとの関係と、
犬たちにくっつかれる中川大志くん。
(しかし、犬に救われるあのエピソードは、
全体的に説明不足の感があり、
前後とのつながりも希薄で、浮いていた印象)