金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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54:よしもとばなな 『王国〈その3〉ひみつの花園』

2006-03-02 12:03:01 | 06 本の感想
よしもとばなな『王国〈その3〉ひみつの花園』(新潮社)
★★★★★

雫石、試練の巻。
あんなにやさしく誠実だった真一郎くんが……
彼の美点はそこなわれていないはずなのに、
よくないところばかりが目に付くようになって、
「小さい男」になっちゃったのが悲しい。
実際そうだよね、きれいに遠ざかることなんてできないのよね……としんみり。
楓と雫石が話し合っているところで泣いてしまった。

1・2巻に引き続き、やさしくきれいな光がぎゅっと凝縮されているような物語。
片岡さん、いい男! 
そしてミステリアスなおばあちゃんの謎が明かされる日は来るんでしょうか。

(雫石の丁寧語の不自然さが急に気になりだした……書き言葉に近いから?)

コメント
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