人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Ree2014

テノール・指揮者・作曲家・演出家として活動を広げるホセ・クーラの情報を収集中

2020年 ホセ・クーラ、ドイツでアルゼンチン音楽のコンサート

2020-03-04 | アルゼンチンや南米の音楽

 

 

2020年2月28日、ホセ・クーラはドイツ南西部の都市ルートヴィヒスハーフェン・アム・ラインで、母国アルゼンチンなど南米の音楽をプログラムとするコンサートに出演しました。

先日、今年11月にホセ・クーラが、愛知芸術劇場(名古屋)でバーリ歌劇場のアイーダに出演するということが、中京テレビ(主催)から公式発表されましたが、依然としてクーラの公式カレンダーは沈黙のまま(苦笑)です。今年は、オテロの演出も予定され、またハンガリー放送芸術協会の客員アーティストとして多彩なプログラムやレコーディングの計画も進行中のため、多忙なのはわかりますが、すでに今年も3月になっているのに年間のスケジュールがわからないのには困り果てています。

そうしたなかで、フェイスブックやネット上の記事で告知されていた公演のひとつが、この2月末のドイツのコンサートでした。今年初の歌の公演ではないかと思います。

主催者は、ルートヴィヒスハーフェンに本社をおく世界的化学会社BASFで、企業の文化事業として様々な企画が行われているようです。今シーズンは「ビッグフォー」という企画で、クーラの他、エリーナ・ガランチャなども招聘されたようでした。会場は、BASF社が運営するファイアアーベントハウスというコンサート会場です。 

 

 


 

 

*画像はハンガリー放送芸術協会のインスタより

 

 

José Cura, tenor
Hungarian Radio Symphony Orchestra

program "Argentinian Songs"

Feb 28 2020 8 p.m.
BASF Feierabendhaus

 

 

コンサートは、上の写真に見るように、ステージの上に室内楽オケを配置し、その中央にクーラが座って、指揮をしながら歌うというスタイルでした。最近は、このスタイルで、アルゼンチン歌曲を歌うのがコンサートの定番のひとつとなっているようです。オケは、ハンガリー放送交響楽団。ギターのソリストとして、チェコの若いギタリスト、バルボラ・クビコバさんが共演しました。

 

 

≪パンフレット≫

PDFで7ページ分のパンフレット。ドイツ語です。画像にリンクを張っています。

 

 

 

≪プログラム≫

 

プログラムには、クーラが愛するアルゼンチンの作曲家の歌曲がびっしりと並んでいます。クーラが、チリのノーベル賞詩人パブロ・ネルーダの詩に作曲した曲も加えられています。全体で、約2時間くらいのコンサートだったようです。

 

~前半50分~

Hilda Herrera (1933~)  ヒルダ・エレーラ
„Desde el fondo de ti“

María Elena Walsh  マリア・エレナ・ウォルシュ
(1930 – 2011)
„Postal de guerra“

Carlos Guastavino  カルロス・グアスタヴィーノ
(1912 – 2000)
Tres canciones
„Violetas“
„Pájaro muerto“
„Donde habite el olvido“
„Se equivocó la paloma“
„Prestame tu pañuelito“
„El albeador“
„Romance de José Cubas“

Felipe Boero(1884 –1958)  フェリペ・ボエロ
„Funeral Coya“

Alberto Ginastera(1916 –1983)  アルベルト・ヒナステラ
„Canción del árbol del olvido“

José Cura(1962~)  ホセ・クーラ
„Pensé morir“

(休憩)

~後半45分~

Carlos Guastavino  カルロス・グアスタヴィーノ
„La rosa y el sauce“
„Flores argentinas“
„Cortadera, plumerito“
„Campanilla“
„¡Qué linda la madreselva!“
„La flor del aguapé“
„Ay, aljaba, flor de chico“
„Cuando acaba de llover“
„Yo, maestra“
„Ya me voy a retirar“
„Los días perdidos“
„Las nubes“
„Jardín antiguo“
„Alegría de la soledad“

 

「タンゴ以上。 ホセ・クーラは、現代のヴェリスモ・オペラを代表する偉大な人物の1人。 アルゼンチン人は30年間ヨーロッパに住んで働いてきた。しかし彼は、常に子ども時代のメロディーに引き戻される。ホセ・クーラは祖国を心の奥深くに運び、印象的な舞台の存在感と思いやりのある控えめな方法で、人々に、彼らの魔法を特別なものにすることができる。
クーラが考案したこのプログラムには、信じられないほど親密な歌が含まれている。それらのすべては、詩と音楽の間の密接な関連を持っている。例えば、クーラがパブロ・ネルーダの詩に基づいて書いたオリジナルの作曲や、『アルゼンチンのシューベルト』として知られるカルロス・グスタヴィーノの作品には、叙情的な熱意と飽くことのない憂鬱が込められている。感傷的ではない、哀愁でいっぱいの夜。」

(コンサート紹介文より)

 

 

 

≪コンサートの様子~オケのインスタより≫

 

 

 
 
 
 
 
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#fridaynight #JoséCura #HungarianRadioSymphonyOrchestra #BarboraKubikova #ArgentinianSongs

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≪レビューより≫

 

*この写真は、以前、ルートヴィヒスハーフェンを訪れた時のもののようです。

 

” 魅惑的なラテン系のいい男という呼び声は依然として彼の前にあった。しかし一方で、アルゼンチンのテノール、ホセクーラは、BASFファイアアーベントハウスの「ビッグフォー」に出演した際、偉大なアーティストに成熟していた。そのカリスマ性によって、彼はハンガリー放送交響楽団とともに、聴衆を2時間以上にわたって魅了した。

哀愁と官能に満ちた夕べーー昨年、伝統的なハンガリーのオーケストラは、ホセ・クーラとの長期的なコラボレーションを発表した。 「これは私の家族だ」と、世界のスターは最初に言った。 歌手、指揮者、ステージデザイナー、ディレクター、作曲家、モデレーターとして、彼はコンサートを続けている..…”

(以下は有料記事で読むことができませんでした)

 

 

 

≪関係者がアップしてくれた動画≫

 

主催者や共演者のFBに、会場内からとった短い動画が紹介されていました。アンコールの際のようです。

クーラがおしゃべりで場内を笑わせながら、コミュニケーションをとっている、とても親密なコンサートの雰囲気が伝わります。

 

 

 

 

 

こちらは、コンサートの告知用に掲載された動画

 

 


 

 

今回のコンサートのような、決して大きすぎない会場で、室内楽オケ、またはピアノ伴奏による、クーラのアルゼンチン歌曲の公演、ぜひ、11月に来日した際にも、どこかで企画していただけないものでしょうか。すでに1998年にクーラは、「アネーロ」というアルゼンチン歌曲のCDを出しており、このコンサートで歌った曲も多数収録されています。なじみのある曲も少なくないと思います。14年ぶりの来日のチャンス、クーラの円熟の魅力を、親密なアルゼンチン歌曲のコンサートで味わいたいものです。ぜひぜひ、よろしくお願いいたします!

 

 

*写真などは関係者のSNSよりお借りしました。

 

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