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エミリー・ディキンソン(Emily Dickinson)(1830-1886) 「成功がもっとも甘美に思われるのは」(1859年頃):人生の意味を真に知ることができるのは、人生の苦悩者・敗北者である

2017-09-13 09:04:18 | 日記
 成功がもっとも甘美に思われるのは
 Success is counted sweetest
                   
成功がもっとも甘美に思われるのは
決して成功することがない人たちだ。
神々の美酒を理解するには
痛いほどの渇きが必要だ。
Success is counted sweetest
By those who ne'er succeed.
To comprehend a nectar
Requires sorest need.

今日、敵の旗を奪い勝利し
血に染まる凱旋軍団の誰一人も
勝利がいかなるものか
はっきり定義できない。
Not one of all the purple Host
Who took the Flag today
Can tell the definition
So clear of victory

敗北して–死に瀕した–兵士、
その聞くことが許されぬ耳に
遠く勝利の歌が
苦悶に満ちはっきり響きわたる兵士こそ、勝利がいかなるものかはっきり定義できる!
As he defeated – dying –
On whose forbidden ear
The distant strains of triumph
Burst agonized and clear!

《感想1》
成功者・勝利者は、成功・勝利がいかなるものか知らない。
それらがもたらす歓喜は、苦悩者・敗北者にのみ、真に理解される。
成功・勝利に対する痛いほどの欲求が、初めて、それらの定義を明確にする。
かくて、幸福(成功・勝利)を渇望する苦悩者・敗北者こそが、それらが何かを知る。
《感想2》
感情の真理(美的価値)– ここでは成功・勝利の感情 –を捉えることができるのは、苦悩者・敗北者である。
《感想3》
成功・勝利は、人生の幸福である。
人生の幸福を真に知るのは、幸福な成功者・勝利者でなく、人生の苦悩者・敗北者である。
《感想4》
人生の幸福とは、「おのれの人生には意味がある」との確信感情である。
この感情の真理(美的価値)を捉えることができるのは、つまり人生の意味を真に知ることができるのは、人生の苦悩者・敗北者である。
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