DIARY yuutu

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笑い話「水の化学式」:先生の話をよく聞くだけでなく、教科書もきちんと読むべきだ!

2018-02-17 21:40:14 | 日記
先生:ニコラス、水の化学式は何かな?
ニコラス:はい、HIJKLMNOです。
先生:何を寝ぼけたことを言っているんだ。まだ幼稚園気分が抜けないのか?
ニコラス:いいえ。先生はきのう、水の化学式はH to O(HからOまで)だって言いました。

Teacher: What is the chemical formula for water?
Nicholas: Yes sir. That is HIJKLMNO.
Teacher: What a stupid thing you said! Are you a kindergarten child?
Nicholas: No, Sir. Yesterday you said, “The chemical formula for water is H to O.”

《感想》
「H2O」と「H to O」は、発音が同じだ。
ニコラスが、間違えてもおかしくない。
しかし、ニコラスは、教科書を読んだことがないのだ。
教科書には「H2O」と書いてある。
ニコラスは、先生の話をよく聞くが、教科書を読まない。
生徒は、先生の話をよく聞くだけでなく、教科書もきちんと読むべきだ。
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ヒトは、5万年前に、自意識を成立させ、対話する能力を得た&かくて「社会的知性」すなわち「利他主義のモラル」が成立した:「博物館で探るヒトの知恵の進化」(大野照文)

2018-02-17 18:55:03 | 日記
(1)自己保存本能
A 人間には自己保存本能がある。自己の《遺伝子を守る》ため。
⇒※私見では、後述するが、《遺伝子を守る》ためと言うより、《遺伝子をコピーする系(システム)を守る》ためだ。かくて自律系(自己増殖系)としての個体が、新たな個体を増殖させていく。
A-2 また親戚・家族を守る本能もある。自己に近い遺伝子を守るため。
⇒※私見では、これは、学習・教育に由来する欲望(行動の根拠)であって、本能でないだろう。

《感想1》
本能とは、学習・教育に由来しない欲望(行動の根拠)だ。以下、例を挙げる。
Ex. 攻撃・脅威に対し、思わず身を守り、逃げ、反撃する。(自己保存)
Ex. 苦痛から逃れる。(苦痛忌避)
Ex. 空腹には耐えられず、食べ物を求める。(食欲)
Ex. 喉が渇けば、水を求める。(渇き忌避)
Ex. 寒さ、炎熱を避ける。(寒さ・炎熱忌避)
Ex. 性的欲望。
Ex. その他の身体的・心的心地よさへの欲望。(Ex. ふかふかした布団、Ex. 乳児が母親に抱っこされること)

《感想1-2》
自己保存本能は、個体が自律系(自己増殖系)であることに由来する。
自律系(自己増殖系)としての個体は、新たな個体を増殖させていく(基本的に遺伝子がコピーされる)。
一定の遺伝子を持つ個体の自己増殖が、自律的になされていく。
自己保存本能の目的は、《遺伝子を守る》というより、《遺伝子をコピーする系(システム)(遺伝子のコピーの変異が少しづつ起きてもよい)としての個体を守る》ことだ。

《感想1-3》
親戚・家族を守る本能は、学習・教育に由来する欲望(行動の根拠)であって、本能でないだろう。

(2)「思い込み」は生き残りの知恵であり、実は、それは「概念」(意味、イデア)だ
C ホモ属(ヒトの祖先)は、200万年前に、アフリカのサバンナで生まれた。
C-2 「思い込み」は、生き残りの知恵だ。例えば、林の向こうに見えるものを、ライオンと「思い込み」逃げる。間違いでもいい。それがライオンでなかったら、逃げたのは無駄かもしれないが、一種の生命保険のようなものだ。
C-3 世界を三次元ととらえる「思い込み」が錯視を生む。これは0.1秒後の場所における視野を先取りしたものだ。Ex. サバンナで、ライオンに追いかけられた時、目の前の枝を避けるために、必要な能力としての「思い込み」(錯視)だ。
C-4  サバンナで生き抜くために、ホモ属にとって、「思い込み」は重要だった。
C-5 「思い込み」とは、言いかえれば「概念」だ。

《感想2》
「思い込み」とは、概念化、意味化、イデア化のことだ。
出来事の共通点を取り出したものが、概念、意味、イデアだ。それらは理念的存在で、実在的存在でない。実在するものは、理念的存在(概念、意味、イデア)の例とされる。

(3) サバンナでの生活から様々な「感情」が生れた
D 様々な「感情」が、ホモ属(ヒトの祖先)のサバンナでの生活から生まれた。
Ex.1 サバンナで、ライオンに追われた時の「恐怖心」、逃げきった時の「幸福感」。
Ex.1-2 場合によっては、恐怖心と幸福感がセットになった「マゾヒズムの快感」。
Ex.2 状況への「好奇心」、詳しい状況の判断・理解のための「向学心」。
Ex.3 逃げおおせた「自信」、そしてサバンナの「美」の快感。
Ex.4 林で、向こうに見えるライオンに遭遇した時の興奮から、男は「スケスケの女性の服」に興奮する。

《感想3》
著者は、感情の起源を、ホモ属(ヒトの祖先)のサバンナでの経験に、求める。
しかし、さらに、ホモ属(ヒトの祖先)の対自然、対他者との全経験の中で、様々な感情が生れるだろう。

(4)漫画(似顔絵)は、「思い込み」つまり「概念」に、より近い
E アントニオ猪木の漫画(似顔絵)が、写真より、なぜ猪木らしいのか?
E-2 それは、漫画の方が、「思い込み」つまり「概念」としての猪木らしさ、猪木の特徴を、明確に(=誇張して)示すからだ。

《感想4》
漫画(似顔絵)は、「思い込み」つまり「概念」(理念的存在、意味、イデア)に、より近い(=より純粋な)実在的な例だ。(ただし視覚的な例である。)

(5)ヒトが、対話する能力を得たのは、5万年前で、自意識の成立が前提だ、&対話する能力の獲得とは、集団行動が可能となることでもある
F ホモ・サピエンス(ヒト)は30万年前に生まれた。
F-2 しかし、ヒトが、対話する能力を得たのは、5万年前だ。
G 対話能力の前提は、私、あなた、彼、彼女という自意識の成立だ。
G-2 自意識が成立して、初めて、①化粧が意味を持つ(他者に自分を美しく見せる)、②芸術も意味を持つ(※人に美を誇示する)、③装身具を身に着け他者に見せる、④埋葬の儀礼を行う。(※家族の一体性を確認する。)

(5)-2  5万年前に、自意識を示す遺物が、爆発的に増える
H 人類最古の石器は、260万年前のものだ。130万年前、石斧(hand axe)(万能の石器)が出現した。
H-2 最古のホモは、30万年前に出現した。
I ようやく5万年前に、自意識を示す遺物が、爆発的に増える。
I-2 すでに化粧(岩の粉で色を付ける)は7万年前に始まった。
I-3 貝に穴をあけ、ひもでつなぐ装身具が、7万年前に出現する。(Cf. 穴は、巻貝に食べられてもあく)
I-4 洞窟壁画の出現は、4万年前だ。
J 自意識の成立が、ヒトの対話を可能にしたが、この5万年前という時期は、ヒトの脳が大きくなった時期と重なる。

《感想5》
ヒトが、対話する能力を得たのは、5万年前で、自意識の成立がその前提だ。そしてこの時期は、ヒトの脳が大きくなった時期だ。
対話する能力の獲得は、集団行動が可能となることである。

(6)①「ともかく生きていくための知性」、②「博物的知性」、③「社会的知性」、④「技術的知性」
K 知性は、低次(①)から高次(②③④は順不同)まである。
①「ともかく生きていくための知性」:小さい脳でも可能だ。
②何が美味しいかを見分ける「博物的知性」。
③「社会的知性」:自意識が成立し、他者同士が、互いに対話し、また互いに折り合い、高度の集団的行動が可能となる。
④「技術的知性」:Ex. いい石器が可能となる。

《感想6》
ライオンも集団的狩りをするが、ヒトのように③「社会的知性」が、発展していない。
ライオンには、当然、①「ともかく生きていくための知性」があるし、また、基本的な②「博物的知性」はあるだろう。
道具を発展させる意味での④「技術的知性」は、ライオンにない。

《感想6-2》
自律系(自己増殖系)としての個体は、すなわち、あらゆる生物は、①「ともかく生きていくための知性」を持っている。

(7) ヒトの脳が大きくなり、知性全体の統合が、5万年前、起きた
L 「技術的知性」の発展は、食事を食べやすくし、消化に使うエネルギーを減らし、脳にエネルギーを多く使えるようにした。
L-2 かくて「技術的知性」の発展と、「ヒトの脳が大きくなること」との好循環が成立した。
L-3  そして脳が大きくなることによって、知性全体の統合が起きた。つまり融通無碍な脳が、誕生した。これが5万年前だ。

《感想7》
5万年前は、ヒトの歴史の画期である。
(ア)自意識を示す遺物が、爆発的に増え、従ってヒトが、確実に対話する能力を得た。
(イ)かくて「社会的知性」が、成立する。すなわち他者同士が、互いに折り合う集団的行動のモラルが成立する。このモラルが、利他的行動のモラル=利他主義だ。
(ウ)また、5万年前、ヒトは、脳が大きくなって、知性全体の統合が起きた。

(8)利他的行動のモラル=利他主義
M 5万年前、自意識が成立し、確実に対話する能力が獲得され、ヒトは、集団的行動のモラルを成立させる。モラルとは、利他的行動をとる利他主義のことだ。
M-2 利他的行動のモラルが、5万年かけ、ヒトに内在化された。
Ex. 他者の前で赤面する。
Ex. 第2次大戦でヒトを撃つ率は15-20%だった。この比率を、軍は訓練で上昇させ、ベトナム戦争では80%に達した。このため良心の呵責から多数の元兵士が病気となった。
N 利他主義のモラルは、他のヒトビト(他者たち)から感謝されることで、結局、ヒトを生き残らせる。

《感想8》
自分の利益のために、権力者(Ex. 首相)の意図の実現を助けるのは、本来の「忖度」(利他主義)ではない。
「忖度」(ソンタク)の本来の意味は、利他主義のモラルだ。

《参考》NHK第2、文化講演会(2018/02/17)「博物館で探るヒトの知恵の進化」(大野照文)
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