King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

念願の上海蟹

2008年12月10日 23時11分35秒 | 日々のこと
ピストンズはマクダイスが帰ってきて、それでもまたまた負けましたね。
相手はウィザーズです。初回こそ圧倒するような展開で、その後
逆転され、後半はすっかり相手にペースを握られてもうそれで勝てない
というようなかなり出入りが多いゲームだったようです。先発4人が
2桁得点という申し分ない形ながら、勝てないというのはなにか
選手にはもう問題はないのではと思いますが、ゲームは生き物で
実際の流れを見ていないのでなんともいえません。

今日は、都内に用事があり、そのついでに食事は横浜中華街まで
足を伸ばしてみました。

今や池袋から直通が出ている足のよさで、ずいぶん近くなったものです。
ですが、私は渋谷に寄り道です。というのは、岡本太郎の行方不明の
壁画が日本に帰り、渋谷駅で常設することが決まり、いつか見に行こうと
思っていたままになっていたので、きょうはそれを実行に移しました。

大阪と広島と東京でこの壁画の引き取りに手が上がりましたが、結局
都内で見られるようになり、私としては気軽に見に行けるのでうれしい
限りです。主題が原爆の爆発なので、広島に置くのも自然な感じでしたが、
原爆ドームとかかなり強烈な遺物があるので、こういう壁画は別なところ
で別なアプローチということで価値もあるでしょう。

近くで見るとあちこちにひびが入り、たどった歴史の厳しさを感じます。
壁が自体のインパクトは、ああ岡本太郎だなあというくらいしか感じ
ませんでした。それにこれだけの作品になると、果たして二次元の
絵としてこの大きさが普通の長方形の表現方法に無理があるのではという
感じもします。

自然界にこういう画面はなく、かといって彫刻ではないので、平坦な
四角い画角は変えるわけにはいかないのでしょう。人間の目だから
四角く捉えられますが、カメラなどでは歪みがでます。となるとそんな
大きな画面は果たして必要かと思うのです。大きくなければ、現せない
そんな世界もありますが、この作品に限ってはどうかなという感じも
持ちました。

じっくり眺めるような雰囲気もなく、下では駅のコンコースという
こともあり、ひっきりなしに人の流れがあり、見ている人にもざわざわ
したものが常に背景としてあるため作品の世界に浸れません。また
いつかこの絵が見たくなるときが来るかもしれません。そう思いつつ
横浜に行きました。

ネットで一応店のあたりをつけようと下調べはしましたが、これが
どれも有料広告とかネット広告のようなものばかりで、実際に食べた
人が書いた情報は、中華街は高いというものでした。こうなったら
とにかく街を歩いて気に入ったところに入ってみようと中華街を
歩き出すと、観光客の団体があちこちに出ていて、いつもの観光
気分になりました。ただ、違うのはいつもいる多くの韓国中国の
団体はいないということです。

これはある意味、うれしい発見でした。中華街に中国観光客がいない
のは当たり前のようで、なんかおかしくなりました。ただ、山下公園
まで行くと何組も中国韓国団体は見かけられました。

実は、上海蟹は何年も私の秋から冬のテーマでいつか食べようと
思いつつ果たせていないもののひとつでした。いつしか、上海蟹の
産地で農薬問題だか病気が原因で不作の時があり、その後中国食品の
安全性に疑問がわく問題が相次ぎ、食通がうずうずするという上海蟹
への興味も少なくなっていました。

ロサンゼルスの中華街に行った時もこの大都会ならあるに違いないと
この時も上海蟹を探しましたが、どこにもありませんでした。後で
帰国後調べたら、アメリカは上海蟹は種の保存のために輸入禁止に
なっているそうです。その時に食べたランチの大蟹というのは、
わずか10ドルほどでしたが、ボリュームと味ともに満足なものでした。

ロサンゼルスの中華街では、飲茶が名物でそれを食べようなどと
ガイドブックにはでていますが、それなら日本で食べても味や
量など差はなく、わざわざ行って食べるものでもないように思い、
アラカルトで頼みましたが、中華料理は安く上がるというイメージが
残りました。

しかし、今日のランチでは、ランチメニューで頼めば、せいぜい
1000円どまりですが、どこも似たようなメニューでとても食したい
ような店はなく、上海蟹の看板を掲げる店もほとんどありません。
ネット情報では、2500円が超大衆店の価格だとあり、それでもろくに
蟹味噌の入ってないものを食べさせられたり、観光客や一見の人が多い
ところは危険だというような情報が多く、蟹専門店もないようでした。

今なら上海へ直接蟹を食べに行くツアーも格安であり、中華街は
上海蟹についてはベストな選択ではないようです。ただ、もう来て
しまった以上、ありきたりのショウロンポーや麺類などを食べて
帰る気もしません。上海蟹のコース8000円の店を発見しましたが、
まずはもっと色々店を見てみようとさらに中華街深部に歩を進めると
路地の路地のようなところに蟹のポスターを発見。

そして、店でメニューを見ているとすぐに店から店員が勧誘に出て
きて、一生懸命安心できる店である旨をたどたどしい日本語で
言い募ります。なんかそれが気に入り、蟹はあるかと聞くと、
今は雌がうまいんだとかいい、値段を聞くと2000円といいます。

これは、ネットの相場より安いじゃないかと思い、入ってみることに
しました。店は狭くてタバコをすいまくりのグループがいてすぐに
でたくなりましたが、まずは蟹、2000円の言葉がまだそこに居座らせました。
アラカルトを数品と蟹を頼むと次々と料理は出てきますが、肝心の
蟹は中々出てこず、やっと出てきた蟹を見て私は凍りつき、顔が
多分引きつっていました。

それは思ったより小さく、私の手のひらよりも小さいものでした。
早速甲羅をはがして、味噌を食べるもちっともうまくありません。
毛蟹でも越前蟹でももっと濃厚な味が楽しめます。それに味噌に
焦げたような黒い膜が張り、それらを残していると店の人が、これ
も味噌だから食えといいます。

そして、足は解体して食べやすくしてくれました。それをさらに
ほじくって食べていたらそんなにないといわれ、他をほじくってもっと
食えといわれました。渡り蟹の方がもっと身も味噌も豊富だし、
実にうまいのに、小さくて食う手間ばかりかかり、味は長年
待った割りにうずうずするほどのこともありません。

それでも貴重な蟹だからとはさみや足の付け根を丹念につついて
食べていると、蟹好きなんだねといわれてしまいました。小さな
はさみも全てつつきだしこれならいいかと、指を洗い、お茶を飲み
ましたが、これだけ食べてもまだ腹が減っていたので、さらに五目
焼きそばを食べました。

どれもうまいのですが、あのロサンゼルスで蟹を夢中になって
食べたランチから比べたら、全然物足りない経験でした。
中華街は高いからやめろはまあまあ妥当な線かもしれません。
ただ路地としての魅力は高く、また訪れてみようと思いつつ、
山下公園に向かいました。
コメント
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