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King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『スペクター』みてきた

2015年12月18日 11時20分17秒 | 映画
先週に続き、また夜の最終回をいつものシネコンに
車を飛ばしてみてきました。

水曜日はレディースデイで、木曜がメンズディで、
今日はメンバーズディと何かと割引があるのに
いつも他の観客は数人です。

映画館に人があふれているのを見たのはアバター
を見たとき限りです。

今日公開のスターウォーズは果たしてそれを再現
できるのか気になります。

さて、今回見た映画は007の『スペクター』です。

こういうアクション映画で何も考えずにはらはらしたり
ドキドキしたり普段目にできないシーンを目にすると
いう異体験を味わうための映画でしょう。

その点同じスパイものでもミッションインポッシブルの
中では本物の現存建物が舞台になることが多いのに対して
007の場合架空の物だったり、架空のスーパーカーとか
スパイアイテムや宇宙ステーションやら架空の組織とその
基地とかです。

ミッションインポッシブルのブルジュハリファみたいに
それはもうあたかも手の届かない世界を現実に見させて
くれるという事でも見事な手法であり、上海では中国の
思惑とは違う下町を使ったため中国での上映を拒否された
といいます。

それだけ、世界を見させてくれるという点だけでもこの
スパイが世界を舞台にするというコンセプトは魅力が
あるといえます。

冒頭のシーンのメキシコの死者の日の大ぜいの人と祭り
の賑わいと建物の破壊とヘリコプターの中の格闘という
度肝を抜くシーンです。

このようにどうやって撮ったのだろうというシーンや
この建物は本当にあるのかと思うシーンがあり、アルプスの
頂上の診療所や砂漠のクレーターの基地とかこれは突飛過ぎて
モデリングと合成なのだろうとか想像してみるのも楽しみの
ひとつです。

で、ダニエルクレイグのボンドになってからは今までと違い
肉体派でアクションが格闘とカーチェイスが主でストーリー
の巧みさなどは置いてけぼりになっているようです。

007の伝統に則り白いタキシードとウオッカマティーニを
シェイクでというオーダーやアストンマーチンなども登場
します。

そして今回も列車でのアクションシーンもあり、どこから
どこまでがCGで実写かなんて想像する楽しみもあります。

とはいえストーリー的に必然が必ずしも伴わないものも
おおく、整合性に悩むこともあります。

まあ、それはあまり気にせずボンドの活躍をこれで世界が
救われたと思うしかありません。

あれだけ人を殺しても街や公共物を破壊しても何もお咎め
なしでやり放題を見るのも後始末を考えなければ楽しい
のです。

そんな訳ないと考えだしたら楽しめません。そういう映画
です。

劇場版MOZUをみてきた

2015年12月10日 10時57分23秒 | 映画
深夜のNHKラジオをよく聞きます。

この時間帯の番組が一番出来がいい感じがします。

他の時間帯の番組は聞くに堪えないものばかりで情報も
ろくなものもなく、時にかかる音楽も全然センスなしです。

いつからラジオがこんなに詰まらなくなったのか。という
くらいの変化です。でもこの深夜便だけは別です。

聞いただけではもったいないような情報が多く、あとで
おさらいしようとネットで放送内容をチェックしますが、
なかなか見つかりません。

ラジオ深夜便の中に、映画情報と本の情報もあるのですが、
それはテレビでCMをやるようなものでなく、とてもコアな
ファンでなければ注目もしないような映画や本です。

ラジオで聞き流すだけではとても上映館や時間など解りません。

もはやピアなんて言う映画情報誌などもなく、コアな映画ファンも
少ないのか、よい映画なんて都内の目立たないところでひっそりと
やっているのです。

そんな商業的情報ソースに載らない映画をたまにはみたいのですが、
最近は好き絵をみる機会さえそうないのです。

というわけで、やっとみつけたその深夜便の過去の紹介作品を反芻し
つつ、仕事を終え、走りに行って風呂に入り、食事の後に行ったのが
いつもの上里のシネコンで、『劇場版MOZU』をみてきました。

日本の映画で低予算でよくもここまでというつくりになっていて
もともと有料放送の番組からスタートしたドラマですが、それを
深夜の再放送で見ていたので劇場版もと思ったのです。

秩父で映画らしい映画を観たいと思っても地元に映画館がなく、
近くの深谷や川越にはミニシアターが残っていたり、やはり文化度が
最近めっきり下がっているのを感じます。

商業的に派手な映画は年々派手になり、売れ筋は値段を上げて
上映し、4DXなどのアトラクションのような設備も作られ、
倍の値段ながら好調のようです。

かつては前橋までその4DXを見に行きましたが、今月から入間にも
オープンしました。

ですからスターウォーズは入間で4DXも可能です。

MOZUの感想としては衝動と家族のために暴走というテーマは
共感できるところですが、果たしてモズはその本性とか衝動で
ハヤニエをしているのかは疑問です。

自然界には托卵とかそれを知らずに育ててしまうモズとか
それが人間におきたらというアイディアは物語の導入としては
最高です

毎回ぼろぼろになる倉木刑事は今回もナイフが刺さり拷問され
それでもまた生きていて飲んだくれているという最後でしたが、
ラスボスのダルマがビートたけしであるというのは予告編から
ばればれなのでもう少し現れてからが展開があるのかと思ったら
あまりに存在感のない結末でそれだけが残念でした。

スターウオーズの予告編を見ましたが、これは値段を上げての
上映でその価値があるのかちょっと心配になる感じでした。

全体的にもう古い感じがぷんぷんしてきます。

ハンソロのおじいさんなんて見たくなかったような。

反知性主義と『アジャストメント』

2015年11月13日 12時20分49秒 | 映画
NHKで録っておいた映画『アジャストメント』は
最近言われる反教養主義とか反知性主義という
最近の政治の動きとか世の中に関係して日本人と
いうものが変わろうとしているのかという事について
考えさせられました。

もしこの映画を若い時に見たのならばそんなことは
思わなかったでしょう。

決して人生というのは筋書きが決まっているとも
運命というものも信じなかったはずです。

つまり、この映画のようにある管理を逃れ自分で切り開く
物だと思う事でしょう。

先日同じくNHKで奇跡のコーチングという番組で一週間
プロ中のプロが行う奇跡のコーチでチームがどう変わるか
という番組で、NBAの元スター選手マグジー・ボーグスが
中学生を指導するドキュメンタリーがありました。

この番組で印象に残ったのは、彼の指導より彼が語る
マインドセットでどうして自分は自分の夢を叶えたかです。

彼のようにピストルで撃たれていつ死んでしまうのかと
いう立場に置かれたら自身の夢はそれは唯一のすがりつく
雲の糸になり得るでしょう。

しかし、生まれながらにしてすべてそろっていて、明日
食うものに困るという経験をしたこともない人が、自分を
信じて生きろとかよりよく生きることについてどれだけ真剣に
考えられるでしょうか。

今若い人に見られる車離れ、恋愛しない若者といった現象も
反知性主義といったことばもみなこんな運命から逃れようと
しない人達のことなのではないでしょうか。

今の現況に不満があったり、自身の備えた知識に不満があれば
より多くの人と触れ現況を打破しようとするはずです。

それをしなくてもいい現状に満足してしまえば、余計な
知識も新しい知見も必要ありません。

それでも多くの人がそんな目の見えない状況になると原発が
再起動され、安保法案も可決されてしまいます。

今回安保法案において、米軍が日本を守っているのに米軍が
攻撃されているのに日本は何もしなくていいのかと現行法を
問題して改正するという事でしたが、米は日本に基地を置いて
いる代わりに日本が攻撃されたときは武力で守るということは
ないのだそうです。

米が提供しているのは核の傘だけで、日本の基地提供はあくまで
米の都合なのです。

安保法案を夏まで通すというのが安倍さんの米での演説でした。

そして、通して米に渡ったら韓国の朴クネとオバマは首脳会談が
あったのに日本はそれすらないという全く無視状態。

TPPも大筋合意し、安保法案も求められるままに可決して
でかしたの言葉もなく、世界はもっと切迫しているといわん
ばかりのアフガン駐留継続や人工島近くの公に通行できる行動
などに忙しく、所詮オバマも次の大統領になればより強硬的な
政権になって軍事的にも強く出てなんて予測を考えればどこまで
従属して割を食い続けるのか国民のツケはどこまで続くのか
見極めねばならないと思います。

『ディアハンター』みた

2015年09月08日 12時52分23秒 | 映画
最近長い映画というと体力的になかなか見れないと
いうイメージを持っています。そして、中身が何も考えずに
観るとスカッとするようなアクションものばかり見てしまいます。

そんな中、ミッションインポッシブルとか007慰めの報酬とか
見比べて最近のアクション映画の質の高さとかストーリーと
カメラワークなどの進歩とやはり映画の肝は追っかけなんだと
納得したりしていました。

さて、自らの体力に挑戦するかのように雨ばかり降る近頃に
反抗するがごとく、マイケルチミノの大作『ディアハンター』を
みました。

そして、この映画かつて何回か挫折した記憶とともに若い時に
映画館で見たのを思い出しました。

主役のロバートデニーロはイタリア系ですが、この舞台の町は
ロシア系の人達の街らしく、ウォーケンはもろにそんな感じで
この映画で独特の存在感を示していて、ベトコンが捕虜にロシアン
ルーレットをしてまわりで金を掛けるのがなぜか陥落間近の
サイゴンの街でもやっているというのはベトナム人がそのような
ゲームを好きなのかとにかくロシアつながりでこれを入れたのか
謎です。

とにかく作品のイメージとしてロシアンルーレットのシーンが
強烈に残るわけですが、そもそもは戦争の愚かさやそれにより
狂わされる若者の生活を描いたもののはずですが、なぜかロシアが
強烈にそれに割って入ってくるのです。

それでも主役はデニーロというのは何かの皮肉のように。

そしてデニーロは一人故郷に帰り、親友が残したいいなずけと
肉体関係になり、昔のように仲間と鹿狩りに出るも絶好のチャンスに
その生命の輝きに対して引き金を引けないという戦争の結果を
印象付けますが、それはそれで正しいことのように感じます。

ですが、戦争で命の大切さを知るというのは戦争を正当化させるようで
違和感が残ります。

しかし、ウォーケンを救いに行き結局は救えなくて、結果をみれば
デニーロとメリルスリーブは関係を続けてもいいことになるし、
何も説明もなかったものの故郷に帰ったデニーロは制服を脱がずに
いて、陥落間近のサイゴンにすんなりアメリカ大使館から入国できたり
軍人としての立場を離れていないことが見て取れこれはこの後の
人生も軍とかかわって生きていってめでたしめでたしの話なのではと
思ってしまうのです。

心の弱いものは精神を病んだりして脱落していくが、芯がしっかりとした
者は厳しいミッションもこなして友も救い自身もぶれないことを表して
いるのではと思ってしまうのです。

つまりは見る側の故郷とか愛国心とは別に友を失ったり人生を壊して
いってしまうということもあるけれど戦争が強くして成功する
こともあるという事もテーマになっていると思うのです。

誰かがデニーロのように強く時には友を救い、救出に舞い戻ったりして
強くリードする存在がいてそれは戦争という経験を自分のものとして
さらに強くなるという事を訴えかけられたように感じます。

観る側は壊されるものの方が多いとかよその国に行って介入するから
こんなことになり、アメリカ最悪の戦争となったと反戦ムードに
浸りたいベトナム戦争ですが、マイケルチミノはそういってないと
みえます。

それでいいのかはそれぞれが思うことで故郷に戻ってまた昔のように
鹿狩りに出るも仲間はまた酔っぱらいながらいたずらに鹿を打ち
一発で仕留められなくて素手で追いかけまわしたりしているのと対比で
デニーロは追いかけ一発で仕留めるチャンスがありながらわざとはずして
満足かと鹿に問いかけるところはまさにどちらが正しいのかといわんばかり
のシーンなのです。

この青春の一ページの後を想像するとデニーロはその後も軍にかかわり
故郷には戻らず、それなりに出世していきメリルストリーブと幸せに
暮らすのです。そして、故郷の仲間は製鉄場は廃工場となり酒場も
当然つぶれて故郷の仲間はてんでんとなり、戦争で下半身不随と
なったステーブンは年金でどうにか生き延びる物の後はホームレス同様
の生活で行方不明の人もあるという感じなのではと考えます。

それでもこんな狂気を繰り返してはならいというメッセージと
受け止めるべきなのでしょうか。

私はベトナム戦争などその後のイランイラク戦争など果たしてアメリカが
介入するべきだとは思っていません。

逆に武器の流通を減らして世界の内戦をなくすことも本来なら
可能なはずです。

まずは武器を捨てることを国内からそして海外につなげることこそ
今のアメリカに必要なことに思います。

前橋に4DXを体感しに行く

2015年08月13日 10時12分30秒 | 映画

昨日は夜前橋まで『ミッションインポッシブル/ローグ・ネイション』
を観てきました。

夏の大作鑑賞で直ぐ思いつくのは新宿プラザで見たスターウォーズ
です。

今年もその新作が公開されるというニュースは今年早々から
ありました。

しかし、一番の公開シーズンの夏には間に合わなかったようです。

娯楽の王様映画もいつ行ってもガラガラでどんな大作でもいつでも
席が取れるという状態です。

最近ちょっと苦労した思い出があるのは『アバター』ぐらいです。

そして、今回なぜ前橋まで出かけたのかといえば、4DX体感のため
です。

別にこの座席が動いて振動やら風やら煙やにおいが出るというのは
各テーマパークで導入されており、まったくの未体験感覚でもなく
かなり前にすでに体感済みなのです。

しかし、映画一本ずっとこれが続くとなるとどんなものでしょう。

一番近い導入館は前橋けやきウォークにあるユナイテッドシネマ
です。

こちらを出たのが一時間くらい余裕を見て7時15分くらいでした。

それなのに現地についてみて驚いたのは4DXは大人気でどの回も
満席となっています。

前橋到着は映画開始一時間前なのにもかかわらず、席の所が×に
なっており、あちこちに満席という張り紙がでています。

せっかく一時間半もかかり前橋まで来て観れないのかと落胆する
とともにこのまま帰ってまた出直すか、それとも普通の映画を
観て帰るかと考えました。

そもそもこのシネコンを訪れたのは初めてではなく、ある映画
を見るためにわざわざ何年か前にきているのです。

県道13号線は秩父界隈の道路事情が不便なままのいつも渋滞の
道路行政の遅れを感じる取り残された地なのに対して、この
けやきウォークまで一直線に整備され二車線の道路ができて
います。

この県道はスキー行に昔からとおっていた道なので、ずっと
裏街道のようなこの道も主要幹線道路並みに整備され出牛峠
さえ抜ければ実に開けた感じになります。

いつも裏道裏道をくねくねまがっていた道も藤岡インターに
至る道も八潮温泉の信号をまがってほぼ一直線になりました。

そこから上越の山に向かう17号に出るにも色々な裏道を開拓
したり、観光客向けのドライブインなどがあったのが、高速の
整備とともにこれも様変わりしており、幹線道路と大型店店舗
の配置もよく、きれいな街並みとなっています。

一方秩父のモールの貧弱さが際立つわけですが、同じウニクス
でも上里にはシネコンがあるのに秩父にはなかったり、規模と
質が下がっていて取り残され感が強いところにさらにこの県庁
所在地との差を感じるのでした。

思えば、同じ県庁に行くにも浦和に行くのなら前橋の二倍も
かかることを考えると行政の考え方がよく解ります。

都内へ伸びる首都高のインターができていたり、環状線は
されていても県内の道路網はその県南の繁栄を県内隅々に
延ばすという道をとらず、首都の浸食を受け入れているだけ
のような何の主観もないかのような山間部にダムを造り、
県庁から首都への鉄道は整備され新駅や新線もできるものの
他の私鉄は寂れるに任せるという無策ぶりが際立ちます。

さて、そんなインフラの差を感じつつの初めての4DXは
どうだったかというと、Xのついている回の4DXの確認を

するとなんと最前列に二席だけ空きがあり取れるという

まさにミッションインポシッブル展開になり無事鑑賞できる

ことになりました。映画ミッションインポッシブルはより
人間臭く、アクションも泥臭い、昔ながらのカーアクションと
ハイテクやトンデモ新兵器の活躍とかより友達とか人との和
とか人間力が不可能なミッションを可能にしていくという
スタイルです。

トップギアでも出て来たアトラス山脈越えのドライブ道は
CGではなく本物とのことですが、すべてまったくNOCGでは
ないようです。

それでも泥臭くクラッシュなどは本物を使うことででている
臨場感は惜しげもなく高級車を廃車にしてしまうようなところ
からも感じます。

本来なら高級車の持っている安全性能でそんな横滑りやドリフト
などできないはずが狭い道でなんども回転したりバック走したり、
普通なら爆発シーンで終わるシーンが何回転もした車から
無傷で出てきて、そのままバイクで追走するという超人振りが
現実味をにわかに感じさせるのです。

それを動いたり煙や臭いやらはては水しぶきまで出るこの
4DXはもりたてて映画の世界に引き込みます。

これはイベントとして仲間と同時に楽しむとより楽しい
というのがこのアトラクションの狙いでしょう。

周りの声もアクションの素晴らしさや臨場感についての声が
聞こえました。

もともと不可能なミッションが成功するという一見相容れない
ストーリーも散々取り上げられるスパイのテロに対する正義とは
というテーマや正義の定義が揺るがないことと仲間や信念など
J・J・エイブラムスらしさというかヒットするものを知り尽くした
作風というか数々の作品が皆彼の製作になって行く必然を感じる
ものとなっていました。


『アメリカンスナイパー』鑑賞

2015年03月11日 23時56分10秒 | 映画
いつもの上里のシネコンでみました。

日経夕刊で五つ星とアカデミー賞作品賞に
ノミネートなど話題の作品で期待してみました。

しかし、見終わった後に去来しただから何は
払拭しがたいものでした。

アメリカには武力で攻撃する権利があるということ
なのか、万民なら安全つな位置から獣を狩るように
撃ち殺してもいいという事なのかそれとも最後の
シーンから番犬もときに羊から攻撃を受けると
いうことなのかまったく釈然としないのです。

一番の主張は攻撃されたら守という意思と武力で
攻撃を排除するという意思なのでしょう。

その前にその混沌と暴力の連鎖がなぜ生まれたか
という解析は必要ないのでしょうか。

最近よく言われる格差の拡大や特別な思いと
絆というのもその前にとにかく武器を持ち立ち上がれ
という簡単な論理の前にかすみがちですが、日本と
しては立ち上がる前にやるべきことをもっと
主張し解決策を提示すべきでしょう。

しかし、最近行われている緊急事態法制の整備
などアメリカと同じように武器を取る道をすすんで
いるかのようです。

私としては、この映画の示したものは武器により
威を借る者は武器により滅ぼされるという事と
最後のシーンから理解したいところです。

『ゴーンガール』見てきた

2014年12月22日 09時59分14秒 | 映画
昨日の夜、店閉めて上里のシネコンまで行って
『ゴーンガール』見てきました。

ベンアフレックといえば私は『カンパニーメン』の印象が強く、
もはや賞味期限切れの盛りが過ぎた存在のようなイメージ
でしたが、世間的には『アルゴ』でのアカデミー賞受賞
など順調なキャリアを積んだ役者です。





そんな私評価の中での彼の姿が冒頭一人で家から出て
いきなり朝なのにバーに行き酒を飲みだすという姿と
デビュー当時とは違ったでぶでぶした姿でまた失業者
役なのかと主人公が今置かれた境遇を語らせます。

話はその後いったり来たりして主人公はいい人なのか
殺人者なのかといった不安定な状況になり、誰かと同化
して物語にのめり込んでいくといった本来の映画の楽しみ
や別の人生を疑似的に味あわせてくれるといった楽しみ
と行ったものとは違う傍観者としての視点で進みます。

それが退屈と感じるか、ワクワクとした野次馬的興味を
持てるかでこの作品を楽しめるのかどうかという分かれ目に
たたされます。

そして、それはそこデビットフィンチゃー監督ですから
極限の恐怖とかスリラー的マニヤック的な世界も展開して
ぞぞーとした物を見せてくれるわけです。

エイミー役の女優の顔が途中、米ドラマのリベンジの
エミリーソーンに見えてしまいこの人そうかなあとじっくりと
見入ってしまいやっぱ違うと確信するまで時間がかかり
ます。


エミリーソーンの方がかなりかわいく思えてくる展開に
なってさっきのぞぞーがいや増します。

観終わって監督の意図したものが結婚生活なんてそんな
捕らわれのものさという最後は夫婦は置いてけぼりで
結果彼らにはよかったのでしょうという終わり方は
見たものにそれぞれの人生と結婚観と女性の生き方を
考えさせます。

そして、私がどう感じたかというと知恵を絞って繕った
ことはその成果や出来如何にかかわらずやはり破綻の香りが
するものです。

これは私の今までの経験上ぬぐえないもので、頭のいい女性
とか知恵者の虚構はあくまで砂上の楼閣であり、虚実の
産物は虚の中でしか成り立ちえないのです。

作品という虚の中でも精神衛生的にはやり込められていた夫が
最後は弁護士や世論を味方につけて悪女を糾弾して終わると
いうのが今までの物語であり、何らかの救済があったの
ですが、それを先延ばしにするところがヒンチャーの個性
ということなのでしょう。

『オールユーニードイズキル』鑑賞

2014年07月05日 23時53分52秒 | 映画
土曜の最終回上里ウニクスで観ました。
2Dの字幕版です。
最終回は1300円です。

この時期のスターの最新作ということで、ジョニーデップの
『トランセンデンス』とともにどちらもSFで両方観たかった
のですが、トムクルーズの精力的なキャンペーンなど日本の
市場を大事にしている姿勢やらなんやらを判断してこちら
にしました。

ネットではどちらも評判は散々で見ない方がいいというもの
が多くありました。

そういうネット評は実は逆に楽しめる場合の方が多く、提灯
記事のように書いたブログなどより信用できます。

それでもいろいろなところで聞く内容では、タイムループする
輪に捕らわれてしまいさてどうなるかというものばかりで
物語をどう展開していくのか気にかかりました。

この脚本は日本人のライトノベルが元だと言います。

要はRPGゲームの実写版のようなものです。

SFとしての科学的要素も哲学的アイロニーもなく、ただ
よくある謎の異星人に侵略されていて、地球規模で戦い
勝利するプロセスがゲームのような内容になってしまった
というものです。

主人公のケイジが死ぬとリセットされて、前のセーブポイント
まで戻って繰り返されるのですが、本人は記憶が残っているので
当然少しづつ物語が進められるというわけです。

ゲームの場合はモニター内の自分の分身ですが、自分が
戦場に何度も送り込まれて何度も死んではまた同じことを
繰り返すとしたらかなり落ち込んでしまいます。

いやになってもスイッチを切ることもできずにとにかく少しづつ
レベルを上げて物語を進めなくてはなりません。

これをよくそういう事情を説明しながら何度も繰り返した様子を
実際何度も同じシーンを見せられたら見る方も疲れてしまうので
よくまとめて編集したと思います。

RPGゲームなら行き詰ったらネットで質問したり、雑誌や攻略本を
見て謎をクリアしたり、秘密のアイテムなどを手に入れていくという
ひとりのゲームが実は大勢の仲間と問題を解いている同時対処感
があり、物語の一体感がどれだけあるかも重要な問題になるので
すが、設定的にはよくある異星人が攻めてきて世界中が軍隊を
だして戦うというモンスターにも兵器にも突飛さより意外とあるかも
と思わせる既出感のある兵器や異星人です。

無人機やミサイルが主流ならパワードスーツで歩兵が白兵戦を
するというのはあり得ないし、異星から侵略する科学力があれば
人類を滅亡させるのも簡単なはずです。

とまあじつに現実離れしていてつまらないとみることもできるし、
ゲームみたいなことも実際あるかもと思って戦闘シーンや
アクションを楽しむのも受けとり手の自由です。

この手のゲームで最後はラスボスを倒してクライマックスと
なるのは常套手段です。

となると余りに普通の終わり方でした。

『天国の門』マイケルチミノ作鑑賞

2014年05月30日 12時36分14秒 | 映画
この映画は多分劇場でみたと思います。

しかし、どんな映画かというとよく覚えていないのです。

でも、海外ドラマや映画の中でよくネタにされたり、有名な
作品です。

多分私は映画館で当時日本で公開した短縮版をみさせられたはずで、
つまらないと思ったはずです。

この牛を解体するシーンで見たことを思い出しました。

なんとNHKはこれをノーカット版をインターミッション入りで放送したのです。

ただ昼間の時間でしたから果たして何人の人が見たかは謎です。

ネットでも感想を漏らしている人が皆無なので、観た人はかなり少なかった
はずですし、楽しい映画でもないので当然かもしれません。

特にユナイテッドアーティスト社を倒産に追い込んだ巨匠の
作品として記念碑的な作品かもしれません。

マイケルチミノといえばディアハンターですが、この映画も
何度か見たものの結局感傷的な戦争の傷をことさら訴える
ものでありながら、本当の戦争を懺悔するものでもないし、
アメリカの姿勢の批判でもないというやはり何の映画かと
疑問が残り、娯楽とか痛快とかそんな言葉からはかけ離れた
作品でした。

しかし、難解とということになるとやたら芸術好きの人がマイケルチミノ渾身の
人間の原罪を問う作品とか法と人の力の限界とか言い募ります。

議論好きの人にはいろいろなネタになりそうですが、結局のところ
見ても面白くないのですが、実に興味深いところもあるのです。

この映画のファッションとか法律解釈とかが金をかけて再現した
物の正しいのかどうかということもそうだし、もはやこういう大量
物量投入作というのは誰も撮ることができないでしょうし、やろうとも
思わないでしょう。

こと法律ということと人々の争いがテーマのようであり、民族紛争的
な意味合いもあるのに、その背景の宗教はまったく触れられず、
ただ格差というものが拡大すると不幸な結果を生むという現在に
通じる教訓話となっています。

それに二人の男の間に揺れる女の話も乗っかっているのですが、
それが娼婦であり、暴力で排除する側に殺されてしまうという
悲劇話に仕上がっているところが特徴です。

アメリカでは上映して一週間で打ち切りになったそうです。

つまりはアメリカでこの作品を知っている人も少ないということ
になります。

ディアハンターは結構話題にもなりますが、こういう悲劇の史実と
いうのがアメリカ人は嫌いなのでしょう。

日本では結構こういう歴史ものとか大作的な人間ドラマは作られて
それが町おこしになるとか上映方法もゲリラ的につづいていたり
します。

これは国民性の違いなのでしょう。また映画を記録的なものとか
芸術的な意味合いとか価値に重きを置く向きが多いのも日本的
なのかもしれません。

『ローンサバイバー』観てきた

2014年03月24日 09時07分26秒 | 映画
最近テレビでも映画の広告とか見なくて
観たい映画というのもそんなないのですが、この
映画だけなぜか事前に情報に触れ、観たいと
思いました。

題名だけみるととても選ばれない映画です。

借金地獄を生き抜いた映画なのかと思ってしまいます。

しかし、これはよくある実話をベースにした戦争映画で
作戦が失敗して一人だけ生き抜いたというもので、なぜ
どうやってというのが焦点になってきます。

良きことをしたら良きことが起こるというそんなきれいごとで
済ませたい世の中の流れを映像ではきれいに吹っ飛ばして
見せ、戦地の戦士の気分をしばし味わせてくれます。

でもこれはアメリカの戦争の正当性とかタリバンの野蛮性を
訴えているようにも感じます。

どちらにも正義や殺し合いをすることや暴力に何の意味が
あるのかというところに主眼が置かれなければいけないところ
なのに、強いアメリカもこんな映画をつくるようになったところに
クリミア併合において何の実行的な手段をとれない現実を
見るようです。

『エージェントライアン』観た

2014年03月02日 12時42分12秒 | 映画
昨日のファーストデイで上里ウニクスで観てきました。

普段は平日の最終回しか見ないのに、土曜でファーストディという
ことで普段以上に混んでいるだろうなと思いつつ行ったら普段と
変わらず各列に一組ぐらいの人しかいませんでした。

いつものスクリーンより大きなスクリーンでゆったりした感じで
楽しめました。

ネットの評判がひどいもんででもこの題名のエージェントライアンと
いう言葉だけでトムクランシーの小説を楽しんできたものとしては
どうしても見てみたい映画でした。

小説とかライアンものとかを抜きにしてもこのような感じで世界は
守られているという感覚は24などのエージェントが活躍するドラマを
見てきたものとしてはそう簡単に満足できるものは新しさがないと
満足は得られないと思います。

そんな面ではこの映画はとても新しく、こういうシステムや組織や技術が
あればテロも防げるだろうと思えます。

反面、日本でテロ組織がアメリカの経済破綻を狙ってことを起こすので
あればこれは簡単に成功してしまうであろうという予想ができます。

いや予想どころかそんな難しいところでやらなくても世界的混乱や
米国の破綻と西側経済圏の壊滅なら簡単に引き起こせるだろうと
思います。

しかし、実際にはライアンのようなエージェントもいないし、普段ギャングや
町の不法行為を取り締まっている警察に世界的なテロを防ぐ力や
能力があるかとかは全く不明です。

この間の雪でさえ自治体の能力があきれるもので現場は大混乱を
極め未だにその痛手が残る街中を見れば、この映画の悪意が実際に
日本に及べば明らかに効果的に壊滅への道を導き出されることは
簡単に予想できます。

特定秘密保護法とか集団的自衛権の議論を見ても明らかに世の中
からは日本は後手後手に行っているとしか思えません。

そんな意味では日本の警察力とか犯罪の少ない安全性とかほっと
できる内容の映画が見たいような気もします。

『ゼログラビティ』みた

2014年01月24日 23時46分49秒 | 映画
また仕事を終えてから上里のシネコンまで行き、
『ゼログラビティ』を見てきました。

この映画は全然予告とかもテレビで見ていないし、
映画館で予告を見たわけでもなく、ただ、何を見ようかと
今やっているものをずらずらと眺めたときに、ジョージクルーニーと
サンドラブロックという主演だけでほぼ決めてしまいました。

そして、ネットで感想などをさらうとひどい映画だとか突っ込みどころ
が満載だとか、いいことやほめ言葉がなかなか見つからないところが
逆に安心感が出てきたように感じました。

もはやどんな絵でも簡単に作れるようになったので、もはや映画は
今までに見たことのないような映像とか展開とかにはあまり期待
出来なくなってきました。

とにかく、ドラマ性だとか見た後にどれだけの感想が残るかという
昔の映画のように半年くらいずっとその映画のことを考えたとか
感動が続いたとかそんな濃厚なドラマを最近感じ得ないのはやはり
若い純粋な感性というものが麻痺して鈍したということなのでしょうか。

まだそんなことはないと自ら否定しつつ、まず映画に行くというのも
ここの所楽しんでいないというまだスキーにも行けないというせめてと
も言う気持ちから日帰り温泉に行ったり、外食したり、さてそれに映画も
ということになったわけです。

結果から言うと、映画の本体からはあまり否定的な気持ちもバカらしくて
ついていけないともがっかりした気持ちにもならずまずまず楽しめたと
いえます。

それでも、とことん楽しんだとか今までにない映画だとかいう感心はなく、
斬新な絵も印象に残るシーンもないという結果でした。

なぜ、辿り着く人工衛星が皆廃墟でもうおしまい的な状況なのか
すごく疑問と違和感がありました。

実際に人工衛星の破壊というのは今までも行われているし、それに
よるジブリの発生はあったはずで、それでも現在有人の衛星は存続
しています。

もっと近未来的にこんなことになるという映画の方が良かったのでは
と思いました。

『リミット』感想など

2013年11月03日 23時55分13秒 | 映画


夜中に変な映画をやっていてつい見てしまいました。『リミット』です。

こういう演技力と極限状態の映画というのは最近よくあり、コアなファンでも
いるのでしょうか。

かつて見たダイビングに訪れていた海外のダイビングで夫婦がツアー船に
置いてけぼりを食らった映画がありました。

おいてかれてただ海に浮いているだけの映画です。

見た後なんなんだと思います。

しかし、なんとそれは続編が作られるという事態にもしかしたらヒットしたの
かという感じですが、これも夜中の時間帯で初めて知った映画でした。

まあそれと同系統ですね。

今度は棺桶に閉じ込められた男が主人公ですから。

なぜとかどういう状況かというのは主人公のとる行動から明らかになるの
ですが、それは外部と連絡を取る携帯電話のビデオと会話によってのみです。

つまり、場面展開も他のシーンもないのです。

そして、なんだかわけがわからない感じで映画が終わりとってもすきっりしない
ので、こうして文句を垂れる場もなく、人に話したくとも多分見てない人に話しても
迷惑なだけだろうし落ちの部分も語りたくてもこれは見てない人に明かすわけにも
行かず余計いらいらとしたことになってしまいます。

そんなわけで、他の人の感想を書いたネット記事などをさらうとどうやら他の人も
物語について真相と正しいストーリー理解というのが確立されていないようで、
そもそもそういうのを期待する映画ではないというのが解ります。

何らかの鬱憤が晴らされるカタルシスなどを望んでいる人は近寄らない方が
いい映画です。

先のダイビングの映画も取り残されただけならすぐに誰か気付いて助けに来そうなもの
ですが、見る人に救いのない映画も作っていいんだという見本のようなものです。

さすがにアメリカもいつもいつもピンチに都合よくヒーローが助けに来たり、
保安官はいつも正義の人で最後は勝というストーリーが現実味がないと
認めたかのようです。

舞台設定がイラクであるらしいことはこの現実と虚構の不条理をまだ
引きずっている感じですが、何ともばからしくもあっけなく人が殺される事件は
日常沢山起きているわけで、なぜわざわざイラクで拉致されてという事件性を
導入するのか謎です。


『間宮兄弟』に感じたこと

2013年10月30日 11時33分21秒 | 映画

『間宮兄弟』
この映画はテレビ欄に沢尻とか中島みゆきとか気になる名前が
あり、それもどうせカメオ出演的なものだろうと思いつつも一応予約して
見てみました。

最近のニュースで日本人の生涯独身率が20-30%となり、熟年離婚とか
核家族化がさらにすすみ一人世帯の増加が顕在化しているそうです。

それはもろもろの社会的弱さにつながると分析する専門家もいますが、
まあ専門家でなくても生きにくさが増していることに違いありません。

もともと数千年前から部族間で争うより集密的な都市化を築くことが
人間としての進化と現代の繁栄をもたらしたとみるなら現代の孤独な
生活形態はこの先の未来、何を意味するのでしょうか。

このままでは人口減は避けられませんし、社会の規模縮小にもなるし、
優秀な人材輩出にも翳りが出るのではと思われます。

懸念される事態は高齢化と貧困と格差の拡大にも表れ、長い人生を
定年という形で仕事を取り上げ、社会参加も閉ざしてしまう現制度では
より格差と活力が失われた世界となってしまうでしょう。

昨今何かと絆とかおもてなしとか取り繕った言葉だけが独り歩きし、
実社会の改革や新たな世界を構築する気概もなく、ただその格差の
埒外の側に回ろうとする姑息な精神ばかりが透けて見えてしまい
仕方ありません。

この映画のような兄弟を良しとしてしまう社会や、男女間関係を
みても外見や生活レベル以外の人間としての交わりとか社会的な
かかわりとか何かもっと評価されてしかるべきものが実際には何も
生活には関係なく進んでいるという実態を目の当たりにします。

昔のロシアの小説のようなドロドロとした生活の呪いを博愛的精神と
盲目の人間愛で解決しようとしたパワーも人間の可能性もついには
この先何もないのかと思わせる背中の寒くなる思いもします。

生物進化的に見れば非生殖可能世代の増加は誤発展の結果で、
今後どんな修正と変化があるのか、これは日本だけでなく先進国
では人口減は普通で、地球規模ではほんの一部のことで、実際には
爆発的増加が続いているのですから、主流の流れから取り残された
日本のような国はどうなるのかまた違った考察が必要なのかも
しれません。

スタートレックイントウダークネス 観た

2013年08月29日 11時02分29秒 | 映画
昨日仕事を終えて上里のウニクスまで車を飛ばし、最終回を
見てきました。

夏の終わりにド派手な映画を何も考えないで見たいという欲求と
ウルヴァリンの突如日本で撮ったという予告編などを見たら色々と
今年の夏見逃している映画が沢山あるなあと思いつつ、でも
やはりここはこれだろうとスタートレックにしました。

それにしても完全に映画とテレビでも映像ドラマの世界にJJ
エイブラムスに席巻されたという感じですが、何もスターウォーズ
やスタートレックといったもう動かせない世界観をどうしろという
のかというもともとおもしろいものをこんどはどうしろというのかと
いう無茶振りのようにも見えるし、もう巨匠というなまえだけで
OKということなのかとにかく一色になったという勢いは感じます。

それにしても、ハリウッドの新作がマンオブスティールなり
ローンレンジャーなり、とにかく昔のヒーローをやたらと繰り出して
とにかく今の技術で見せ場を作るという繰り返しに何か米国の
閉塞感を感じないでもありません。

オリバーリードにアメリカの歴史を実はこんなもんだと暴露され
その黒歴史ばかりの現実に正義と真実を激しく問われ出して
いる米の強く正しいアメリカへの希求がこういった昔のヒーローを
掘り出して米ってそんな悪くないと思わせたいのでしょう。

しかし、この日本にも昔からファンの多いSFですが、なぜ新作が
日本だけこうもこんなにずれて夏休みの終わりころにあわてて
やるようなことになったのでしょうか。

それにテレビで少し予告を流していましたが、他のハリウッド映画
のように主役から監督が総出でプロモーションをするのと大違い
です。

そもそもこの映画に日本で熱狂的なファンがいるスターが出ているか
というと疑問です。

この映画のプロモーターできたというベネディクト・カンバーバッチは
偶然あるテレビ番組で見かけました。

これは最近お気に入りのyouは何しに日本へというやつで、有名人
枠で出たのですが、この番組というのは目線が完全ミーハー目線で
スタッフの知的センスとか教養というものがTVマンってこんな程度の
世の中認知度で番組作ってそれが世論をさらに作っているとしたら
とうすら寒くなるような番組ですが、それに多くの歓迎の女性を集めた
成田空港でのシーンがあり、現れたのが彼だったのです。

スタートレック2のプロモーションできたということですが、映画の
情報はその時にはまるで出ませんでした。

私は、その時NHKのシャーロックホームズで主役やった人だと解り
ましたが、それが最大の悪役として登場するというのは他の情報から
しりました。

そもそもこのスタートレックシリーズはテレビシリーズの前の時代と
物語的には設定されており、役作りとかセリフ上の言い回しとか
テレビシリーズの世界観を壊さないように性格とかを出すように
行動や発言にかなりあらわれるのですが、新スポックの宇宙人感
のなさは異様なまでで、艦長の危うさや無鉄砲でいて人情に厚い
というところも若いというシャープさが出ていなくてこれもあまり
なじめません。

テレビで加藤だったパイロットは原作に近く光スールーとして今回
あまりアクションでのカッコよさや見せ場はなかったものの、顔は
フラッシュフォワードでなじみになり、その後の出世もめざましく、
演技に深みと安心感みたいな任せられるという感じがあるものの
日本人としてはこういった米社会に韓国勢の進出と浸透が甚だしい
というのは歓迎すべきものなのか警戒すべきことなのかと考えて
しまいます。

その他、サイモン・ペッグにしろ英国俳優とかこの映画にふさわしい
俳優陣がひしめいています。

中でもアバターのゾーイ・サルダナの演技はピーター・ウイラー
同様光ります。みんな顔を見ればあ、ロボコップとかホームズとか
他の役名が先に出てきますが、そのイメージを引きずることなく安心して
映画の世界に入れます。

その映画の世界ですが、現実のアメリカは米本土への同時多発テロに
対して、関係ないイラクへいきなり報復攻撃を仕掛けたり、アフガンに
侵攻したり、パキスタンで首謀者とされるビンラディンをいきなり射殺
するなど一番の軍事力を持つ国がとるべきものかというものですが、
それとは一線を画すようにテロの首謀者をとらえてしまうことから
追われることになってしまうという実に皮肉な正義と正当性を問う
ものになっています。

しかし、そんな深いところで進んでいる割に突っ込みどころは色々と
あり、SFとしてどうなのかという科学的にそうなったら楽しいという
ところがあまり進んでないのです。

攻撃方法が魚雷とか遺伝子操作した超人とか宇宙船が大型に
なれば強いというのも飛んだ時代錯誤なのではとたくさん出てきます。

カークの血がキリストのDNAみたいになっているのももしそんなものが
あれば戦争など起きないだろうというところも非常な違和感が湧きます。

まあそういう諸々の不都合はひとまず置いておいて楽しまないとなら
ないのがこういう作品です。

映像とかスピード感とか凶暴な異星人との戦いとかですが、でも
主役のでぶっとした感じとスポックのでぶっとした感じにはいらっと
させられるのは最後までありました。