そーれりぽーと

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ルーム

2016-04-12 | 劇場映画れびゅー
誘拐、監禁された少女と、そこで生まれた子供の話、『ルーム』を観てきました。
★★★★★

何年も狭い部屋に閉じ込められ、絶望と恐怖に支配されている母親と、生まれた時から世界がそこで完結していて、外に世界が有る事を知らずに育った息子の心の違いを観ていて、ただただ可愛そうで気の毒で、犯人への怒りが込み上げてくるのと共に、映画館の暗がりで観ていると、自分もその空間に閉じ込められている恐怖を味わうことになるつくり。

何年も犯人に従わせられている彼女を観ていると、この映画にはどんな顛末が待っているのかなんて言う想像も出来ないまま…。

母親役でアカデミー賞主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンの心が壊れそうな演技も素晴らしかったけど、息子役のジェイコブ・トレンブレイ君の演技、特に言葉にならない表情の演技が圧巻。

ネタバレ
救出された後の展開が、感動を求めに来た人には蛇足感を感じさせてしまいそうなくらい長いけど、助かった後の母子の心の変化って綺麗ごとじゃ済まないくらいに重要なポイントだと思う。

特にPTSDってどんなものなのか。7年も気を張って耐えて生きてきたのに、いざ助かってみるとテレビのインタビュアーによる口撃で簡単に心が壊されてしまうところ。
母子の違いを見ていると凄く納得がいくし、周囲をとりまく人々の本音と建前的なところにも踏み込んでいて、当事者でしかわからない事に対する「興味本位」と「残酷な偏見」についても、観客に正す必要性を迫る内容になっていると思う。



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