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博士と彼女のセオリー

2015-03-18 | 劇場映画れびゅー
スティーブン・ホーキング博士の半生を描いた『博士と彼女のセオリー』を観てきました。
★★★★

アカデミー主演男優賞のエディ・レッドメインは、普段から口をポカーンと開けていて表情が薄いイメージなので、才気あふれる役には合わない気がするという色眼鏡での鑑賞。
失礼な表現ですが、シルエットから風貌を近づけ易いホーキング博士の役だからハマって受賞に至ったと感じました。
ALSを熱演していた事には評価に値するけど、それも監督の演出力なのでは?なんてね。

受賞は逃したものの、主演女優賞にノミネートされていたフェリシティ・ジョーンズ演じる妻の方が、細かな表情から読み取れる事が多くて良かった。

とは言え、ホーキング博士と彼を献身的に支えた妻を描いた物語として、この映画自体は面白くて興味深い。
お互いへの愛情はピュアで、でも想像以上の妻の覚悟と、依存せざるを得ない夫の複雑な心境が細かな演出で描かれています。

博士がついていたのは、ALSの症状が進まなかった事もさる事ながら、常に支えてくれる存在が周りに居たこと。
大き過ぎる障害を抱えているものの、意外と俗世的で健常者と変わらないような家庭を持って今に至っていらっしゃるんですね。

エンドロールで映し出される宇宙の映像が、まるでスペースオペラのエンドロールのようなのだけど、こう言う映像を作る上での礎もホーキング博士が作ったんだなぁとしみじみ。



ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF)
Stephen W. Hawking,林 一
早川書房

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