『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』よりもさらに前、プロフェッサーXとマグニートーが出会いX-MENが出来るまでを『キック・アス』のマシュー・ヴォーンが描いた『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』を観てきました。
※今回タイトルに“ファースト”と付いているけど、前作“ZERO”よりも本作の方がさらに過去の話ですので、これからご覧になられる方はお間違いなく。
★★★★★
ホロコーストからキューバ危機前後までの人類の歴史を絡め、X-MENの組織が誕生するまでのミュータントの歴史をワクワクが止まらないキャラクター達の大活躍で描いていてムチャクチャ楽しませてくれた。
面白さも含めて本作こそが納得のシリーズ最新作!
イマイチだった前作『ウルヴァリン』の物足りなかった点を払拭(記事を読み返してみると狙ったかのように不満点を全て潰している)して、さらに前作はただの独立したスピンオフとして本筋とは関係無かった事になってしまっているのがウケる。
原題の『X-MEN:ファーストクラス』の元となっている漫画は、原作から派生した最新コミックスシリーズで、同名を冠するこの映画もそもそもスピンオフ的な位置づけだと聞いていました。
しかし蓋を開けてみると映画版X-MENの系譜に起源としてピタリとハマる内容。
言わばマグニートーZEROであり、プロフェッサーXZEROであり、ミスティークZEROであり、ビーストZEROでもあり、X-MEN&ブラザーフッドの起源を描く本来の“映画版”『X-MEN ZERO』。
あ、ついでにストライカーもちゃんと登場。
『ウルヴァリン』が無かった事になっているのは、本作からシリーズ第一作『X-メン』までの間にあの映画を嵌めようとすると矛盾が生じまくるからなのですが、そもそもあの映画自体セイバートゥースの設定が『X-メン』と違いすぎるので、映画版本筋との整合性なんてあまり気にしていなかったのかもしれません。
そもそも映画版はオリジナルコミックスのストーリーラインとは全然違うし、オリジナルは数十年続く内に二転三転していて辻褄合わせでベースにするには難しい。
最近のアメコミ映画は会社の都合で何度でも平気で仕切り直してイチから作り替えてしまうし、そういう意味では前作で仕切りなおして違う話になってしまいそうだったのが、本作が軌道を修正して元に戻してくれたような感もあり、より嬉しく感じた映画でした。
そんな映画版シリーズ上の繋がりという点と、1&2作目を独自の世界観で拘って作ったブライアン・シンガー節を大事にしてくれているマシュー・ヴォーン監督のサービス精神が相乗効果で満足度が増している。
当たり障りの無いところをちょっとだけネタバレ
初っ端からブライアン・シンガーによる1作目のオープニングをそのまま完全コピーで(見比べてないけど映像自体を流用している場面も多いのかな?)、もう一度同じところから過去を描くオープニングには驚いた。
予告編でも流れていたけど、本編でも流すとは。
また、映画版の醍醐味だったストームと似た能力者を登場させたり、テレポーターのエフェクトや格闘の見せ方を2作目のナイトクロウラーと似せたりでリスペクトしまくりなのに好意を感じたのは俺だけでしょうか。
全く新しく登場した能力を持つミュータント達もかなりド派手で特徴的で映像を見てるだけで面白くてたまらんのですが、『キック・アス』で能力なんて無い生身のヒーロー達でもあれだけ魅せてくれた監督がミュータントヒーロー達をコマに映画を作って面白く無いのが出来る訳が無いよね、そら。
本作で唯一シリーズから続けて同じ女優が演じても良かったミスティーク役を違う若手女優が演じた事に対して予告編を観てから不満を感じてたんだけど、なるほど成長が遅くて姿がティーンエイジャーなのであれば役者が違っていても納得。
成長が遅いってとこが逆に未来の彼女が年齢不詳な謎の存在だった事に対する答えなのも納得行けてイイ。
そこで満足だったのですが、なんと大人に変身した時のほんの数秒間のシーンでレベッカ・ローミンが人間の姿で登場!
スゲー豪華な使い方に不満が解消しただけじゃなく感動しまくりですよ。
どこまで痒い所に手が届く映画なのか。
チョイ役にゲスト出演と言えば(エンドロールちゃんと見てなかったのでカメオかどうか不明)、なかった事にされてる『ウルヴァリン』役でヒュー・ジャックマンがやる気ない感じで顔出し程度に登場なのも嬉しい。
その他、オリヴァー・プラット、マイケル・アイアンサイド、レイ・ワイズらの豪華過ぎる超個性派が端役を熱演してる辺りも豪華過ぎて目眩が。
ケビン・ベーコンがムチャクチャ老けた役で登場した時点では「老けはったなぁ、こんなすぐ殺される役演じてどうしたんやろ」なんて勝手に妄想してたら実は本作のボス役。
しかも後に実年齢より若返って再登場なんて狙い過ぎていて面白い。
実際この人自身が実年齢よりも見た目若すぎるのを利用した素の演出なんだけど、やるわーほんとこの監督。
※今回タイトルに“ファースト”と付いているけど、前作“ZERO”よりも本作の方がさらに過去の話ですので、これからご覧になられる方はお間違いなく。
★★★★★
ホロコーストからキューバ危機前後までの人類の歴史を絡め、X-MENの組織が誕生するまでのミュータントの歴史をワクワクが止まらないキャラクター達の大活躍で描いていてムチャクチャ楽しませてくれた。
面白さも含めて本作こそが納得のシリーズ最新作!
イマイチだった前作『ウルヴァリン』の物足りなかった点を払拭(記事を読み返してみると狙ったかのように不満点を全て潰している)して、さらに前作はただの独立したスピンオフとして本筋とは関係無かった事になってしまっているのがウケる。
原題の『X-MEN:ファーストクラス』の元となっている漫画は、原作から派生した最新コミックスシリーズで、同名を冠するこの映画もそもそもスピンオフ的な位置づけだと聞いていました。
しかし蓋を開けてみると映画版X-MENの系譜に起源としてピタリとハマる内容。
言わばマグニートーZEROであり、プロフェッサーXZEROであり、ミスティークZEROであり、ビーストZEROでもあり、X-MEN&ブラザーフッドの起源を描く本来の“映画版”『X-MEN ZERO』。
あ、ついでにストライカーもちゃんと登場。
『ウルヴァリン』が無かった事になっているのは、本作からシリーズ第一作『X-メン』までの間にあの映画を嵌めようとすると矛盾が生じまくるからなのですが、そもそもあの映画自体セイバートゥースの設定が『X-メン』と違いすぎるので、映画版本筋との整合性なんてあまり気にしていなかったのかもしれません。
そもそも映画版はオリジナルコミックスのストーリーラインとは全然違うし、オリジナルは数十年続く内に二転三転していて辻褄合わせでベースにするには難しい。
最近のアメコミ映画は会社の都合で何度でも平気で仕切り直してイチから作り替えてしまうし、そういう意味では前作で仕切りなおして違う話になってしまいそうだったのが、本作が軌道を修正して元に戻してくれたような感もあり、より嬉しく感じた映画でした。
そんな映画版シリーズ上の繋がりという点と、1&2作目を独自の世界観で拘って作ったブライアン・シンガー節を大事にしてくれているマシュー・ヴォーン監督のサービス精神が相乗効果で満足度が増している。
当たり障りの無いところをちょっとだけネタバレ
初っ端からブライアン・シンガーによる1作目のオープニングをそのまま完全コピーで(見比べてないけど映像自体を流用している場面も多いのかな?)、もう一度同じところから過去を描くオープニングには驚いた。
予告編でも流れていたけど、本編でも流すとは。
また、映画版の醍醐味だったストームと似た能力者を登場させたり、テレポーターのエフェクトや格闘の見せ方を2作目のナイトクロウラーと似せたりでリスペクトしまくりなのに好意を感じたのは俺だけでしょうか。
全く新しく登場した能力を持つミュータント達もかなりド派手で特徴的で映像を見てるだけで面白くてたまらんのですが、『キック・アス』で能力なんて無い生身のヒーロー達でもあれだけ魅せてくれた監督がミュータントヒーロー達をコマに映画を作って面白く無いのが出来る訳が無いよね、そら。
本作で唯一シリーズから続けて同じ女優が演じても良かったミスティーク役を違う若手女優が演じた事に対して予告編を観てから不満を感じてたんだけど、なるほど成長が遅くて姿がティーンエイジャーなのであれば役者が違っていても納得。
成長が遅いってとこが逆に未来の彼女が年齢不詳な謎の存在だった事に対する答えなのも納得行けてイイ。
そこで満足だったのですが、なんと大人に変身した時のほんの数秒間のシーンでレベッカ・ローミンが人間の姿で登場!
スゲー豪華な使い方に不満が解消しただけじゃなく感動しまくりですよ。
どこまで痒い所に手が届く映画なのか。
チョイ役にゲスト出演と言えば(エンドロールちゃんと見てなかったのでカメオかどうか不明)、なかった事にされてる『ウルヴァリン』役でヒュー・ジャックマンがやる気ない感じで顔出し程度に登場なのも嬉しい。
その他、オリヴァー・プラット、マイケル・アイアンサイド、レイ・ワイズらの豪華過ぎる超個性派が端役を熱演してる辺りも豪華過ぎて目眩が。
ケビン・ベーコンがムチャクチャ老けた役で登場した時点では「老けはったなぁ、こんなすぐ殺される役演じてどうしたんやろ」なんて勝手に妄想してたら実は本作のボス役。
しかも後に実年齢より若返って再登場なんて狙い過ぎていて面白い。
実際この人自身が実年齢よりも見た目若すぎるのを利用した素の演出なんだけど、やるわーほんとこの監督。
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そーれさんもべた褒めですね。
あまり観た映画の内容を覚えてらっしゃらないんですね。
やっぱり、役者や監督がどうこう言う人ってちゃんと映画自体観れないのかなぁ。
はっきり言って、ウルヴァリンに矛盾点なんて見あたりませんが?
理解力と想像力の差でしょうか?笑
ファーストジェネレーションの方が、エグゼビアの歩けなくなった時期、マグニートーとの決別する時期の早さ、細かく言えば、エグゼビアとミスティークの関係性など、矛盾ばかりだと思いますが?
あ、キャラクターの名前は解りますよね?笑
とりあえず、シリーズを見直すことをお薦めしますよ。
亀レスで申し訳ありません!
面白い映画でしたねぇ。
原作コミックスやアニメシリーズについてはチラッと見たくらいで殆ど知りませんし、興味も有りませんのでここでは映画についてのみ感想を書いております。
>エグゼビアとミスティークの関係性
思い違いで無ければ、前三部作ではエグゼビアが17歳でマグニートーと出会った事以外語られていませんから本作が初出。
この三作ではエグゼビアとミスティークは一度も顔を合わせていないので、会話も有りません。
意図した演出のように思えます。
>マグニートーとの決別する時期の早さ
>エグゼビアの歩けなくなった時期
については『X-MEN:ファイナル ディシジョン』でも当初ブライアン・シンガーが関わっていた為断片的には繋がっているようですが、途中でサイクロプスを引き連れて『スーパーマン・リターンズ』に行ったので概ね無かった事にされているようです。
恐らく三作目の冒頭でジーンを迎えに行く場面は彼が抜けた後の脚本なんでしょうか、ここが『X-MEN:ファイナル ディシジョン』と決定的に矛盾している点ですね。
個人的には三作目も面白かったので残念ですけれど、サイクロプスをコロッと死なせたりとブライアン・シンガー的には気に入らない映画に仕上がっていたのでしょう。
『ウルヴァリン』『X-MEN:ファイナル ディシジョン』間では繋がっていたのに、今回矛盾する点は『ウルヴァリン』のラストに登場するエグゼビアの姿の辻褄が合わないところ。
歩けなくなった時期の設定がずらされた為ですね。
『ウルヴァリン』単体でおかしい点はセイバートゥースの基本設定で、切り裂き系の攻撃とただの怪力系攻撃の違い。
記憶が飛んでるとかじゃ説明出来無い位に見た目も性格も別キャラでした。
もう一点、『ウルヴァリン』が決定的におかしいのは時代設定。
スリーマイル島事故の1979年が舞台ですが、2000年以降が舞台の『X-メン』ではローガンが記憶を失ってから15年と語られていた点で矛盾しています。
そもそもスピンオフなので系譜に完全に繋げる必要も無いんでしょう。