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想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

山桜のある家

2025-05-01 14:23:33 | Weblog
先の金曜日に咲き始め日曜日はほぼ満開でした。
ここから奥へ向かって順々に咲いていきます。
風がとても強いところだけれど、できれば
一週間くらいは花を散らせないでほしい。

地面をおおった花びらは、いま頭上で揺れて
咲いている花々より、いっそう心ひかれます。
名残惜しさと、待っていた春に包まれた幸福が
まじりあい、なんだかいつも恋しがっている、
そんな気分になります。

若い頃には想像もできなかった今日の景色、
旅好きだったのであちこちでたくさん花を
みてきたけれども、桜の下に居続けられる
のはぜんぜんちがいます。

幸福という言葉そのものをあまり使わない、
言わない、欲しがらないできたけれど、
いまこうしていると、百年でも生きていたい、
そういう欲が自分のなかに芽生えているのに
驚き、呆れています。
しばし、他の人の惨憺たる不運を押しやって花の下。


(木瓜の花も咲いています)

ははは、あと十年と少し、
百年分にして生きるとしようか。
それでもやはり、自分だけでは
だめですね。

桜の枝を手折り、枝を手に手に
花見にはしゃぐ中国人とおぼしき旅人を
責める記事があったけれども、花の声は
聞こえないんじゃしようがない。
余裕なく生きている時ほど旅に出たがる。
ここではなくあっち、そっち、もっとと。
移動することで癒やされた気がして。

じっとしていられるのは一番の幸せ、
ひとり居る山桜のある家。
ちょっとのあいだ、君を忘れていたよ。





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