虹色雑談

気ままにダラダラと書き綴るブログ

ウルトラマン列伝放送開始

2011-06-27 20:40:09 | ヒーロー

 今年はスーパー戦隊35作記念、仮面ライダー40周年記念であると同時に、ウルトラマン45周年でもあります。しかし皆さんご存じの通り、TVシリーズが作られ続けている戦隊やライダーと違い、ウルトラのTVシリーズは、2006年の40周年記念作「ウルトラマンメビウス」で止まったままです。製作に莫大な予算を使うシリーズであるため、円谷プロが財政難になり、メビウスで最後の力を出し切り、以後TVシリーズは中断。一応短期シリーズである「ULTRASEVEN X」や「大怪獣バトル ウルトラギャラクシー」などが放送されていますが、長期かつ新たなウルトラ戦士がTVシリーズになることはなく、現在では年に1本の映画で繋げています。
 そんな中、45周年記念番組として、7月6日水曜夜6時より、テレビ東京系で「ウルトラマン列伝」という番組がスタートします。これは現在最新戦士であるウルトラマンゼロを中心に、過去のウルトラシリーズをナビゲートしていくというオムニバス式の番組です。ゼロのTVシリーズでも新作ウルトラマンでもないのが非常に残念でなりませんが、今の円谷プロは造形や映像、センスなどが格段に進歩しているのとは裏腹に、長期シリーズを作るだけの財力がありません。しかし過去のウルトラ戦士の活躍がまたTVで見られるのはとても嬉しいことです。
 テレビ東京の公式HPでは、既に4回目までの予定が知らされています。1回目はゼロを中心としたウルトラ戦士の紹介、2回目は初代ウルトラマンとバルタン星人の戦いを、3回目はティガ、4回目はコスモスの誕生秘話をそれぞれナビゲートしていくみたいです。アニメ版のジョーニアスや海外版のUSA、グレート、パワードをどういう風に扱うのか、そもそも扱うのかが少々不安ではありますが、今後この番組に色々期待をしたいと思います。

 さて、平成の長期シリーズはティガ~メビウスまでありますが、最も優遇されているのはメビウス、その次にコスモスといったところでしょう。この2作品は、前者は25年もブランクを空けた「光の国シリーズ」の正統続編、後者は「怪獣を極力殺さない」というコンセプトという要因から、始まった当初はファンの間で賛否両論が多かったことで有名です。しかしそれらもほんの一時、放送後は着実にファンの心を掴み、人気シリーズとなりました。メビウスはファンの人気も非常に高く、それ故にTVシリーズ終了後も「てれびくん」でのオリジナル漫画連載、小説発行、2度に渡るオリジナルビデオシリーズ、「超8兄弟」と「ウルトラ銀河伝説」とこれまた2度に渡る映画への客演などでシリーズ展開をしていました。コスモスに至っては、一時的なトラブルこそあったものの、全65話というウルトラシリーズ、強いては巨大ヒーロー物でも最長話数を記録、映画も3回作られ、1シリーズのみで計3年に及ぶシリーズ展開を果たしました。賛否両論で騒がれても、やはり人々が求めたものと制作側が目指したものが一致したが故の勝因でしょう。逆に不遇なのはネクサスとマックスです。前者は新機軸でのウルトラを目指したものの、シリーズでも特にダークな異色の作風だったことからファンがついてこられず、結果として原点回帰を目指したマックスに方向転換となりました。マックスは「ウルトラマンとは何だったのか?」という基本コンセプトのもと、オムニバス型式で作風も拡がったバラエティに富んだ作品でしたが、平成シリーズ中唯一映画版が作られておらず、後のメビウスが大反響を受けたことでその影に埋もれてしまった惜しい作品です。とはいえ、決してこの両作が悪かったわけでもなく、ネクサスに至っては放映後に再評価されているほどです。
 ティガ、ダイナ、ガイアの平成初期3部作は格別的な存在で、あの当時はおもちゃ売り場で子供に「ポケモンにするかウルトラマンにするかどっちか選びなさい!」と子供をなだめる親御さんを見かけたほど、高い人気を博していたのです。制作側も赤字覚悟で全力で制作に臨み、何もかもが全ていい方に転がっていった(特にティガ)奇跡の作品群、「超8兄弟」でも主役クラスになった3人、おそらく今後もこの3作品を越えられる作品はないでしょう。

 心にまだ「ウルトラの星」が輝いている方、あるいは最近嫌なことばかりで心の「ウルトラの星」が消えかかっている方、「ウルトラマン列伝」で過去のウルトラ戦士の活躍を見て、再び心の「ウルトラの星」を輝かせてみましょう。我がサイトはウルトラマンシリーズを応援しています。


コメントを投稿