虹色雑談

気ままにダラダラと書き綴るブログ

プリキュアキャラソンを振り返る その3

2012-06-24 20:01:26 | プリキュア

 2週間ぶりの「スマイルプリキュア!」、この2週間が本当に実に長く感じました。その分ギャグで突っ走ってくれました。安定したクオリティで人気も上場、スマイルはやはり凄いです。そして今日はピースの強化フォームのエンドカード。新戦士情報もないですし、これはもう新戦士投入なしで強化フォームに進化という流れと見ていいでしょう。梅澤組としては初めてのことかも知れません。

 さて、2006年に放送されたプリキュアシリーズ3年目「ふたりはプリキュアSplash☆Star」のDVD-BOXの1が9月に発売です。1には当時を振り返る豪華ブックレット付、2にはなんと、各地イベントで上映されたもののその後映像ソフト化に恵まれなかった「マジッ☆ドキッ☆3Dシアター」が初収録されています。Splashは前作までと世界観とキャラを完全一新、プリキュアの名前だけを流用するということで当時話題を呼びました。戦隊やライダーでは当たり前のことですが、セーラームーンシリーズやおジャ魔女どれみシリーズなど、女の子向け作品だとキャラと世界観を継続させていく方式がずっと取られていました。そんな中キャラと世界観を一新したことが、当時斬新に見えました。しかし当時としてはあまりに斬新過ぎた一新、さらに当時プリキュアのヒットを受けて女の子向けアニメが激増し、互いに人気を食い合う現象が起きたことで、商業面ではMax Heartの半分になるという残念な結果となったものの、咲と舞、2人の主人公の深い友情描写や家族や友人たちとの触れあい、キリヤやヒカルでもあった「敵ともわかりあえるかも知れない」という要点をさらに掘り下げた満と薫の登場など、シナリオの完成度はシリーズの中でも群を抜いて高く、今なおスタッフ、ファン共に根強い人気があります。
 そんなわけで今回のプリキュアキャラソンを駆け足で振り返る記事は3年目「ふたりはプリキュアSplash☆Star」のキャラソン群です。OP主題歌は無印で挿入歌を担当していたうちやえゆかさんが担当、ED担当となった五條真由美と共にこの年の挿入歌を分担しています(デュエット曲「blessing」は超名曲)。本作が今も根強い人気という証として、うちやえさんをメインに、五條さん、咲役の樹元オリエさん、舞役の榎本温子さんの4人の交流が番組終了後も続いており、定期的に「TEUCHI LIVE」というライブイベントが行われています(開催回数は後の「5」より多く、さらに時折ゲストも来ており、最多で2010年5月のSUPER TEUCHI LIVE)。前置きが長くなりましたが、では3年目の各キャラソンを簡単に振り返りましょう。

☆「ずっと、ずっと…ね」(歌:咲、舞、フラッピ、チョッピ)
 ボーカルアルバム1(~Yes!プリキュアスマイル♪~)で最初に出てくるキャラソンは、プリキュアとそのパートナー精霊4人での歌。運命的な再会をした咲と舞、彼女らと運命的な出会いをしたフラッピとチョッピ、そんな4人の絆を楽しく唄った一曲です。歌の間に入るフラッピとチョッピの「ラピラピ!」「チョピチョピ!」の合いの手がとてもリズム間があって聞き心地が良いです。明るく楽しいポップ調でありながら、「失くしたパズルのピース」「これ以上ないキャスティング」極めつけは「守られてるのは私の方!? みたいな!」という、4人がそれぞれのことを思い合っているのがひしひしと伝わってくる歌詞が秀逸です。
☆「海が見えたら」(歌:日向 咲)
 優しいギターの音色が印象的な、咲(CV:樹元オリエ)のキャラソンです。樹元さんは咲が初の主役キャラで、初々しくも力強さを感じさせる演技を見せてくれたように、この歌も透き通るような初々しい声が咲の歌声を見事に再現して、とても素敵なカンジに仕上がってます。海の見える街が舞台なだけに、海の広大さをテーマにした歌で、自分のドジや小ささをめげながらも、海の広さを見て深呼吸、また頑張るぞ、という決意が順序よく歌詞に盛り込まれています。歌詞や唄い方などにナチュラルで真っ直ぐな咲のイメージがよく表わされていて、咲の歌としてファンから非常に人気のある曲です。
☆「謎の行方」(歌:美翔 舞)
 舞(CV:榎本温子)のキャラソンです。自分が生きる謎に満ちたこの世界、その中で最も身近な謎である「あなた」。ここで言う「あなた」「大事な人」は間違いなく咲のことですね。咲が泣きたい時、悲しい時、自分は何も出来ない、頼りない、でも側にいることは出来る、咲のことを心の底から大切に思っている舞らしい思いやりが溢れる優しい歌です。咲の「海が~」でもあったように、2番の方にはこの生命溢れる世界を守りたいという強い意思が表現されています。1番は「宇宙」や「望遠鏡」という彼女の家のイメージから、2番が「絵」という彼女の得意な絵画のイメージからという風に、各コーラスの出だし部分で「謎」の表現を変えながらも舞の人物像をきちんと理解した歌詞が上手いです。
☆「Yes!プリキュアスマイル♪~夢に向かって~」(歌:咲、舞、うちやえゆか)
 咲と舞、そしてうちやえゆかさんによるトリオ曲。曲名から次作「Yes!プリキュア5」や「スマイルプリキュア」のイメージソングだと勘違いしないで下さいよ(笑)!?無印の「プリキュア登場~」同様、「デュアルスピリチュアルパワー!!」のかけ声の後、歌に入り、プリキュアの名乗り決め台詞、変身途中の「花開け大地に」「羽ばたけ大空へ」の台詞、敵への宣戦布告台詞(「聖なる泉を~」「あこぎな真似は~」の部分)、必殺技のプロセスまでを歌詞に盛り込むという、同コンセプトでありながら、あちらがエレキギター主体に対し、こちらはブラス(トランペットとトロンボーン)を主体にしたメロディラインにして、サビ以外は2人の強い思いを綴った歌詞にする(リピート部分のサビにも適用)など、全く異なるイメージに仕上がっています。曲名はボーカルアルバムの副題にもなっています。
☆「バイセコー」(歌:咲、舞)
 ボーカルアルバム2(~奇跡の雫~)で最初に登場するキャラソンで、純粋に咲と舞のデュエット曲であり、2人の日常、絆を唄った名曲中の名曲です。曲名にもなってる「バイセコー」は「Bicycle(自転車)」の本来に近い発音であり、曲名通り「自転車」がテーマになってます。「2つの車輪(ペダル)があるから進める」という歌詞は、そのまま2人の関係にも表れています。歌詞の中には、プリキュアのモチーフとなった「花鳥風月」が取り入れられ、1番で舞が「風」(追い風)、2番で咲が「月」に関する部分を唄っています。互いに協力しあって前進する2人と自転車を見事にリンクさせた秀逸な歌と言えます。
☆「Pa!っとハレバレじゃん♪」(歌:咲、舞、うちやえゆか、五條真由美)
 後期ED「ガンバランスdeダンス」のシングルカップリングが初出の、「TEUCHI LIVE」の基本メンバー4人による、明るくハイテンポのポップビート曲です。「ドキドキしちゃって~」のラップ部分(?)が非常に耳に残り、「問いかけて(テレパシー)」等の歌詞部分、かけ声、合いの手など、4人で唄うことを最大限に活かすような曲構成になっており、ライブでもとにかく盛り上がる歌です。全体的に前向きで元気の沸いてくる歌詞とメロディラインを持っており、合いの手部分では聞いている自分も思わず合いの手を入れたくなるほどパワフルな曲です。
☆「A message of wind」(歌:美翔 舞)
 舞の2番目のキャラソンで、キュアウインディの力である「風」、そして「生命」をテーマにした、超名曲です。風を生命の息吹に例えている歌詞、地球が生命そのもの、多くの生命の仲間が住まう大きな家と例える歌詞がとても印象的で心に響きます。サビ部分の「LAN~LALALA~」の部分は、ライブだと榎本さんは上げた手を左右にゆっくり振る(リピート部分は少し速い)ので、聞いていると思わず手や首を振ってしまうだけでなく、歌詞にある「あなたがいて私がいる、ただそれだけなのに満たされてしまう」(「あなた」はやはり咲でしょう)という、当たり前のことが尊く思えるのがとても素敵です。日頃、心地よい風が吹くと、自然とこの歌を口ずさんでしまうほどこの曲が好きです。
☆「海に月、心に光、キラキラと。」(歌:日向 咲)
 咲の2番目のキャラソンで、キュアブライトの力である「月」、そして「優しさ」をテーマにした、勇ましくも優しいメロディラインを持つ名曲です。樹元さんの唄い方も、「海が見えたら」以上にかなり力が入って凛々しいカンジになってます。どんなに暗い道で転んだとしても、満月が希望の光が優しく照らしてくれる、月の優しい光が挫けそうな心を包み込んでくれる、という聞く者に勇気を与える歌詞構成とても秀逸です。1番に「このままでもいいの?」、2番に「あれでも良かったの?」と、不安や怖れを抱く自分に問いかける歌詞があり、挫けた時立ち上がる勇気だけでなく、弱い自分に向き合う勇気をも呼びかけています。もし心が折れそうな時、不安な時はこの歌を聞くことをお勧めします。
☆「Girl's Work」(歌:咲、舞、うちやえゆか、五條真由美)
 「Pa!っと~」と同じく、TEUCHIメンバー4人による、エレキギターが絶妙なリズムを刻む歌です。やはり4人で唄うことを活かすようなかけ声、合いの手が曲を盛り上げてくれるので、ライブにうってつけの逸曲。「何度も、やり直す」等、「Pa!っと~」とは別ベクトルに前向きで元気に沸いてくる歌詞ですが、それ以上に合いの手の「Hey!」が頻繁に出てくるので、そちらの方がむしろ耳に残るので、一緒に手と声をあげてしまいそうです。
☆「ガンバランスdeダンス~咲&舞 version~」(歌:咲、舞 with フラッピ&チョッピーズ)
 言わずと知れた後期EDですが、映画版では咲と舞が唄うバージョンがありました。映画の劇中で2人がカラオケ大会に出場する流れで、そのEDとして見事に組み込んだバージョンです。2人が唄うバージョンということで注目されてものの、ボーカルアルバム2では未収録でした。その後、毎年番組終了後に発売されるボーカルベストで待望のフルサイズが初収録されました。そしてご存じの通り「ガンバランス~」は「5GoGo」までの3年間、歌詞とアレンジを変えながら後期EDとして君臨、鷲尾組の代表曲の1つになると共に、その後の梅澤組では恒例となったEDダンスの礎ともなりました。

 以上、3年目「ふたりはプリキュアSplash☆Star」のキャラソンも駆け足ながら振り返ってみました(今回はちょっと長かったか…)。挿入歌もそうですが、様々な曲調ながらも癒やしのメロディラインを持つ歌が揃っているのが3年目の特徴です。次回はシリーズ転換期とも言うべき4年目「Yes!プリキュア5」のキャラソンを振り返ろうと思います。

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プリキュアキャラソンを振り返る その2

2012-06-15 23:56:36 | プリキュア

 皆さん、前回の「スマイルプリキュア!」、号泣しましたか?僕なんてまだ思い出す度に涙が止まりません。徐々にみんなの家族も明かされていくのもいい展開ですね。そういえば先週から中盤あたりで登場する強化フォームがエンドカードに出されるようになりました。もしかすると今年は梅澤組としては初めて、新戦士は投入せずに強化フォームだけになるのでしょうか?だとすると、久しぶりの2年目の可能性が出てきますね(あまり期待しすぎると痛い目見るので、まさかな、程度で済ませます)。

 さて、前回より始めたプリキュアキャラソンを駆け足で振り返る記事、今回は2年目「ふたりはプリキュアMax Heart」のキャラソンを振り返りたいと思います。この年からほぼメインキャラのキャラソンのみになりました。ちなみにボーカルアルバム1(EXTREME VOCAL LUMINARIO!!)の発売より少し前、なぎさ、ほのか、ひかりのキャラシングルも各々発売されており、これらはキャラソン2種とミニドラマが3話、そして各キャラからみんなへのメッセージが収録されています。ボーカルアルバムの方にはキャラソンが少なく、五條真由美さんや本作から参加の中司雅美さん(「To Heart」の主題歌でお馴染みです)のボーカルが多いです(五條さんの「☆A Wish of a Heart☆」や中司さんの「~α~」は超名曲)。故に当時前半のキャラソンを聞くには各自のシングルも買う必要がありました。後半のキャラソンはボーカルアルバム2(~「あ」から始まる愛コトバ~)に収録、同アルバムには1年目の挿入歌から4曲カラオケVer.がボーナストラックとして収録されていました。では2年目の各キャラソンを簡単に振り返りましょう。なお、紹介順は5周年記念ボーカルアルバムBOXの収録順に準じます。

☆「Max HeartでGO GO GO!!」(歌:なぎさ、ほのか、ひかり)
 ボーカルアルバム1で初収録された、3人のキャラソンです。軽快なドラムとギターをきかせたロックビートで、前作の「プリキュア登場~」とまではいかなくとも、プリキュアとルミナスのテーマ曲としてふさわしい歌詞に成り立っており、サビに入る前の「『みなぎる勇気!』『あふれる希望!』『光輝く絆と共に!!』」のかけ声が印象的で、特に初参戦であるひかりもなぎほのコンビに埋没することなく、腹の底から力強く唄っているカンジが素敵です。
☆「ココロ ハ シッテ イル。」(歌:美墨なぎさ)
 シングルで発売されたなぎさ(CV:本名陽子)の最初の曲です。雨に濡れた猫を拾うというところから歌がスタート、小さくても生きている命がなぎさの優しさと上手くリンクして、それを前面に押し出した歌詞と、歌詞に準じた優しいビートラインが印象的な曲で、個人的になぎさの歌の中で一番好きな逸品曲です。なぎさの強さの秘密は、弱い命を助けたいと願う「優しさ」と、傷つくのが怖いという自分の情けない部分を受け止めてでも強くなりたいと願う「勇気」だというテーマが、この歌に凝縮されています。なぎさファンは必聴の一曲です。
☆「If…」(歌:雪城ほのか)
 シングルで発売されたほのか(CV:ゆかな)の最初の曲です。しんみりかつ優しいメロディで構成されており、「If(もしも)大事な人を傷つけられたり、儚い命を助けるためなら、私は黙ってなんかいられない」という最初の歌詞から、優しくも芯の強いほのかをイメージしています。おっとりしていても理不尽なことには真正面から強気でぶち当たる少女ほのか。その強さを象徴するするように、サビ部分からは優しいラインを維持しつつ、キーボードの音色を増やして盛り上がりを演出しているのが特徴です。優しさと強さを併せ持った名曲です。
☆「わたしは光」(歌:九条ひかり)
 シングルで発売されたひかり(CV:田中理恵)の最初の曲です。神秘的なメロディラインを表現しながら、「シャイニールミナス」という単語が頻繁に出てくる、まさにルミナスのテーマ曲です。クイーンの消滅からひかりの出現、ひかりの身の回りで起きた出来事や彼女の今の心情並びに信条がこれでもかというくらい歌詞に盛り込まれており、歌詞と歌詞の間に入る「シャララララ…」や「シャイニールミナス!」という単語も印象的で、Max Heartで鮮烈なデビューを飾ったルミナスの主題歌とも言える名曲です。
☆「ありがとう」(歌:九条ひかり)
 ボーカルアルバム1で初収録された、ひかりの新曲です。右も左もわからず、自らの運命にも困惑しているひかりにとって、なぎさ、ほのかの存在は勿論、アカネ、奈緒、美羽といった周囲の「大好きなみんな」の存在はかけがえのないものです。そんな人たちへの感謝と、もっと頑張るという思いが込められた歌です。曲調としては明るいポップ調に近く、ひかりの健気さを見事に表現しています。
☆「delight 万歳!!」(歌:美墨なぎさ)
 なぎさのキャラシングル2番目の曲です。「ココロ ハ~」とは大きく変わり、こちらはなぎさの持ち味たる明るく活発なイメージ、それを彼女の部活であるラクロスと掛け合わせた痛快な曲と歌詞に仕上がっており、本当のなぎさの歌キター!!と喜ばれた曲です。確かにここまでの曲がなぎさの乙女チックな面や優しさなど、内面性をクローズアップした曲が多かっただけに、純粋にラクロスに打ち込むなぎさの明朗快活な歌はこれが初めてです。故になぎさの代表曲としても選ばれる名曲です。
☆「いつもとなりで」(歌:雪城ほのか)
 ほのかのキャラシングル2番目の曲です。やはりしんみりかつ優しい曲、そして「If…」以上にスローテンポな曲調です。この曲で「となり」にいるのはなぎさではなく、「おばあちゃま」です。月夜の晩に、おばあちゃまと縁側に座りながら、色んな話をする、その中で大切なこと、何気ないことをいつも教えてくれる、それらが一つのテーマになってこの曲が成立しています。ミップルとも何か関係があったらしきさなえおばあちゃん、残念ながらその詳細はわからず終いですが、もしその説が合っていたら、歌詞の通り「おばあちゃまにはお見通し」なんでしょうね(笑)。
☆「Sunset☆realize」(歌:九条ひかり)
 ひかりのキャラシングル2番目の曲です。神秘的なイメージが多いひかりには珍しく、彼女の明るい日常を唄った曲になっており、ひかりの唄い方も非常に生き生きしています。それ故か、ネットのひかりファンの間では特に人気の高い歌です。日常を唄いながらも、自分の居場所、帰る場所を考える歌詞が込められており、経験するあらゆる出来事が新鮮故に、戸惑いながらも信じて進むひかりの前向きさを上手く表現している秀逸の曲と言えます。
☆「同じ夢見て~SET ME FREE~」(歌:なぎさ、ほのか)
 ボーカルアルバム1で初収録された、なぎさとほのかのキャラソンです。MHのキャラソンの中でなぎほのデュエットでの歌はこれが初となります。やはり2人の絆をテーマにしており、心地よいコーラスから曲が開始され、「明日また会えるけど 名残惜しい夕暮れ」という歌い出し、これだけでも印象的です。「プリキュアシンドローム!」で鷲尾プロデューサーも語っていますが、帰って電話(携帯含む)すればいいというわけじゃなく、きちんと面を合わせてきちんと言葉を交わす。そんな当たり前なことが希薄になりつつある今の世の中だからこの歌がとても切ないくらいに心に響き、「手と手をつないだ時 瞳と瞳で信じ合う時 勇気がみなぎってくる」という歌詞が実に素晴らしいの一言です。
☆「信じる力で勇気100倍!!」(歌:美墨なぎさ)
 ボーカルアルバム2に最初に収録されているキャラソンはなぎさの曲で、オルゴールのメロディから開始するとすぐに軽快なブラスとドラムをきかせた曲になります。なんと作詞を担当されているのはなぎさ役の本名さん自身であり、困難にぶち当たっても、みんながいれば、信じれば、きっと乗り越えられるということをテーマに、彼女が演じてきたなぎさの前向きで明るい性格が見事に歌詞に込めています。もしへこんだ時があれば、この曲をオススメします。「大切なのは自分らしさ」だから「ヘコたれないで大丈夫」だということをなぎさが教えてくれて、励ましてくれます。
☆「ありがとう~あなたに会えてよかった~」(歌:雪城ほのか)
 ボーカルアルバム2になぎさの次に収録されるはほのかの歌です。ほのかの歌らしい、ピアノとキーボードの優しいメロディが印象的で、唄い方もとても優しいイメージの歌。なぎさの「信じる力で~」を本名さんが作曲したように、この曲も作詞を担当したのはゆかなさん自身。「ありがとう」という言葉がテーマになっており、「あなたに会えてよかった」という歌詞は間違いなくなぎさというかけがえのない相棒にして大親友に向けて言った言葉でしょう。なぎさを大切に思うほのかを演じてきた、瑞々しい感性を持つゆかなさんだからこそ出来た癒やしの歌。曲全体のイメージは某友情ゲームのエンディングテーマに似ています。
☆「~To Be continued~」(歌:九条ひかり)
 ボーカルアルバム2に収録されたひかりの歌です(残念ながら田中さん作曲ではありません)。シンセをきかせたポップスでありながら、ひかりのキャラソンの中でも特に神秘的なメロディラインを持っており、クイーンに覚醒寸前の彼女がこれまで過ごしてきた日々、出会ってきた人々、それらのこれからの更なる永続と自分からの感謝を込めた歌詞になっています。ファンサイトでも評価されていますが、ひかりの存在は、「プリキュア」という作品シリーズで、戦士たちの戦う理由が、最初こそ異世界のトラブルに巻き込まれて何となく戦ってきたものが、「ナニゲない日々」「アリエナイ日」という身近なものを守ることに繋げるきっかけになっています。それだけに、永遠に終わることのない何気ない日常がいかに愛おしいものだということを唄った、個人的にひかりの歌の中で一番好きな逸品曲です。
☆「Happy ending」(歌:なぎさ、ほのか)
 卒業式用に唄われた「旅立ちの朝に」(歌:五條真由美)と並ぶ、なぎさ、ほのかのデュエットでの「初代プリキュア」のフィナーレソングです。「旅立ち~」はまさに卒業式風なしんみりしたイメージの曲ですが、こちらはほどよいテンポの曲、ふたりが守ってきた「ありふれた日常」がとても愛おしく、旅立ち(卒業)の日も近づく中、そんな日常に対して涙や想いが溢れてしまう。なぎさとほのかが2年間想いと力を合わせ、戦い抜いて得たもの、そしてこれから願うもの、それがまさに「Happy ending」。それを考えながらこの歌を聞くと、すごく感慨深くなります。まさに「ありがとう&愛してる…」と言いたくなる歌です。

 以上、2年目「ふたりはプリキュアMax Heart」のキャラソンも駆け足ながら振り返ってみました。神秘的な歌や感慨深い歌など、胸に響く名曲が揃っているのが2年目の特徴です。次回は3年目「ふたりはプリキュアSplash☆Star」のキャラソンを振り返ろうと思います。

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プリキュアキャラソンを振り返る その1

2012-06-05 22:26:48 | プリキュア

 「スマイルプリキュア!」のボーカルアルバム1が7月に発売されます。プリキュアファンの皆さんは知っての通り、ボーカルアルバムは毎年2度発売され(時にはキャラシングルが出ることも)、OPとEDの他に、挿入歌、キャラクターソング(以下キャラソン)が収録されています。注目はこのキャラソンです。他のアニメのキャラソン同様、各キャラの担当声優が唄っているわけですが、そのキャラのイメージに合わせた楽曲であることがキャラソンの重要なポイントです。そんなわけで7月発売のスマイルのボーカルアルバムに収録されるのは以下の11曲。

 1.「Let's go!スマイルプリキュア!」(歌:池田 彩)[OP]
 2.「イェイ!イェイ!イェイ!」(歌:吉田仁美)[ED]
 3.「ハッピー☆ソング」(歌:星空みゆき[CV:福圓美里])[みゆきキャラソン]
 4.「オンリーワンダフル!」(歌:日野あかね[CV:田野アサミ])[あかねキャラソン]
 5.「100%ヒーロー」(歌:黄瀬やよい[CV:金元寿子])[やよいキャラソン]
 6.「いつも笑顔で」(歌:緑川なお[CV:井上麻里奈])[なおキャラソン]
 7. 「あなたの鏡」(歌:青木れいか[CV:西村ちなみ])[れいかキャラソン]
 8.「最高のスマイル」(歌:みゆき、あかね、やよい、なお、れいか)[5人のキャラソン]
 9.「キミが笑うだけで」(歌:池田 彩)
10.「スマイルカーニバル!!」(歌:吉田仁美)
11.「明日のみんなへ」(歌:池田 彩、吉田仁美)

 今回工藤真由さんが不参加なのは残念ですが、それでも充実のラインナップ。やはりネットではやよいちゃんのキャラソンの「100%ヒーロー」がどんな曲になるのかが話題になっています。

 7月の発売を待つまでの間、今回から数回に分けて、これまでのプリキュアシリーズのキャラソンを簡単に振り返ってみたいと思います。主題歌、挿入歌についてはまた別の機会にでも。まとまったらサイトのプリキュアページに曲紹介のページでも設けましょうか。

 まずは1年目「ふたりはプリキュア」のキャラソン。この年は記念すべきプリキュア1作目ということで、ドラマCDも出たり、メインキャラ以外のキャラソンもあったりなど、CDに恵まれていました。そんなわけで各担当声優が歌唱を担当したキャラソンを駆け足ではありますが、振り返りましょう。なお、OP、EDのカバーソングは今回は除外します。
☆「ジェットコースターなM☆M」(歌:なぎさ、ほのか、コーラス:ヤング・フレッシュ)
 初のボーカルアルバム(DUAL VOCAL WAVE!!~ありったけの笑顔で~)で一番最初に収録されているキャラソンは、やはりなぎさとほのか、「ふたり」のキャラソン。2人の日常から非日常までをジェットコースターに例えた歌で、明るく痛快なドラムとコーラスが特徴です。ちなみにこのボーカルアルバム1では、なぎさ役の本名陽子さんはなぎさの声で唄うことに慣れてなかったのかややハスキーな唄い方で、後のなぎさの歌と比べると少し違和感があります。
☆「ありったけの笑顔で」(歌:なぎさ、ほのか)
 なぎさとほのか、正反対な2人の「お互いを助け合う」というテーマの曲。歌詞にもある「こんなに2人真逆なのに ハートのセンサー鳴りっぱなし」が、「あなたが困った時はいつだって助けるよ」という互いの思いやりを体現しています。テンポも早すぎず遅すぎず丁度よく、曲のテーマがテーマだけに聞いていると心が温まる珠玉の一曲です。曲名はボーカルアルバムの副題にもなっています。
☆「プリティー・エクササイズ」(歌:なぎさ、ほのか)
 出だしの「P・R・E・T・T・Y!!」が爽快な、体操も出来そうなカンジの明るい曲、まさに曲名通り「エクササイズ」です(この当時確か流行ったハズ)。作曲と編曲は、なんと宇宙刑事シリーズでお馴染み、渡辺宙明氏です。渡辺氏は同アルバムに収録の五條真由美さんの「キュアアクション」も作曲されていますが、そちらはまさに70~80年代のヒーローソングをイメージしたカンジなのに対して、こちらは明るいポップス調になっています。氏の曲幅の広さに感服ですが、実は氏の曲には歌詞とは別のヴォーカル(スキャット等)が入っていること、本曲の歌詞にもある「ヒュッヒュー ヒューヒュー」のような擬音を歌詞に埋め込む等の特徴があり(俗に「宙明節」と呼ぶ)、それを可愛らしく表現した名曲と言えます。
☆「プリキュア登場!~VOCAL RAINBOW STORM~」(歌:なぎさ、ほのか)
 ボーカルアルバム2(VOCAL RAINBOW STORM!!)のトップの曲。ここから本名さんの唄い方もなぎさを意識したものになり、まさに「なぎさの声」になってます。2人の合図確認から「デュアルオーロラウェイブ!!」のかけ声の後、歌に入ります。プリキュアの名乗り決め台詞から、敵への宣戦布告台詞(「闇の力の~」「とっとと~」の部分)、そして必殺技のプロセスまでをこれでもかというぐらいに歌詞に盛り込んだテンポのいいロック調の歌です。歌詞の間に入っている2人の台詞も必聴モノ、ポイントはやはり1コーラスごとの終わりにある「バ・バン・バ・バ・バ・バン!」の部分、ビビンときちゃいますよ(笑)。
☆「It's so cool~イケてるハート~」(歌:夏子、京子)
 前述の通りこの年はプリキュア黎明期ということもあり、メインキャラ以外のキャラソンもありました。この曲は14話でニセプリキュアにコスプレした腰野夏子(CV:小清水亜美)と森 京子(CV:名塚佳織)のポップ調のキャラソンです。出だし早々彼女らがプリキュアのコスプレをした際に間違えた「さっさとお家に帰りなさ~い!!」の声で始まります(笑)。後に2人揃って黒歴史にしてしまったプリキュアコスプレですが、本曲の歌詞は2人の「ヒロインへの憧れ」がテーマになっており、それが最も顕著に表れているのが2番の歌詞です。でもまさかこの年から7年後に、夏子役の小清水さんが「本物」のプリキュアになるとは、誰が予想したでしょうか…。
☆「TSUBOMI」(歌:雪城ほのか)
 曲名から「花咲つぼみ」のキャラソンだと勘違いしないで下さいよ(笑)!?ボーカルアルバムシリーズで最初に出てくるメインキャラのソロソング、それはほのか(CV:ゆかな)のキャラソンです。おっとりしていて優しく、でも強い意思も持っている、そんなほのかのイメージを優しげな曲調で表現した作品です。自分に自身が持てない時、うつむいてしまう時、「あなたの中には強い力がある」と、ほのかが優しく勇気づけてくれる歌詞に仕上がっており、落ち込んでいる時に聞くと癒やされます。各コーラスのラストの「満開♪」の部分がとても耳心地が良くて素敵です。
☆「ここにいるよ」(歌:藤田アカネ)
 なぎさ、ほのかの頼れる先輩、MHではひかりの保護者も務めた藤田アカネ(CV:藤田美歌子)のキャラソンです。プリキュアシリーズに登場する身近な大人は大半がしっかりした人ですが、その中でもアカネさんはなぎさ、ほのかが最も身近で頼れる大人の女性として描かれており、「あなたたちが辛くて挫けそうな時、私は側にいるから大丈夫」というテーマに反映して書かれた歌詞がとても魅力的な一曲。先の「TSUBOMI」同様、挫けそうな時に聞くと励みになります。本曲はMH8話のラストシーンでも使用され、その印象深さをアピールしました。
☆「Never Stop!乙女タイム」(歌:莉奈、志穂)
 なぎさのラクロス部での仲間、高清水莉奈(CV:徳光由禾)と久保田志穂(CV:仙台エリ)のキャラソンです。なぎさと3人でいることが多い2人ですが、この2人だけでも十分コンビが成立するほどキャラが立っています。軽快なテンポの曲で、歌詞内には志穂の口癖でもある、同じフレーズの3回繰り返しもありますが、休み時間や部活、ウワサ話など、全体的に女子中学生っぽさを強調した歌詞が特徴です。最後のサビ部分でバックに聞こえる手拍子、歌詞ラストの2人の笑い声など、2人の魅力を凝縮した作品。本当に2人のキャラソンがコレだけなんて勿体ないぐらいです。
☆「光になりたい~like a diamonds~」(歌:美墨なぎさ)
 お待たせしました。なぎさ(CV:本名陽子)のソロソングです。活発なイメージの強いなぎさですが実は乙女チックな面もあって、それはとても繊細。本曲は「大好きなあなたのために、私は光になりたい、強くなりたい」というなぎさの願いを歌詞に表現しています。「あなた」はほのか、憧れの人など、なぎさが好きな人々、この世界全てとも受け取ることも出来ますが、「恋」という単語があるため、「憧れの人」でしょうね。この後誕生していく二十数人の後輩たちに共通する、「誰かのために強くなる」というテーマを、プリキュア1号たるなぎさの歌にしたことは、今考えると感慨深いものがあります。

 以上、駆け足ではありましたが、1作目「ふたりはプリキュア」のキャラソンを振り返ってみました。なぎさ、ほのかの他のキャラにも焦点が当てられているのは、後年ではほとんど見なくなっていますので、貴重な宝庫です。次回は2年目「ふたりはプリキュMax Heart」のキャラソンを振り返ろうと思います。

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