気付けばもう12月も10日。最終話寸前のアニメも多いですが、とにかくまだレポを書いてない秋新番の残り全てを一気に書き上げます。
・「ケメコデラックス!」
月刊コミック電撃大王で連載されている超スラップスティックラブコメのアニメ化です。オープニングからしてお祭り騒ぎでやりたい放題のこのアニメ、内容もとにかくぶっ飛んでいます(笑)。ある日主人公・小林三平太の前に現れたのは、ケメコという超ブサイクな少女。その寸胴な体型に似合わず高い戦闘能力を誇る彼女は、自らを三平太の嫁と自称、そして彼を狙う謎のロボットたちをその超絶戦闘能力で蹴散らします。戦いだけでなく、日常においてもケメコのハチャメチャぶりが凄まじくて笑いが止まりません。逢坂大河にしろ、上下山虎子にしろ、片桐優姫にしろ、ナギにしろ、そしてこのケメコにしろ、今期は性格がハチャメチャなヒロインが多すぎて大変なことになっています(笑)。でも実はケメコの正体はロボット(というよりパワードスーツ)、その中身はエムエムという引っ込み思案な超絶美少女が入っています。何でこんな内気で可愛い少女がケメコに乗った途端に性格が豹変してやりたい放題なのでしょう・・・(笑)。最近よく見かける「仮面付けると性格変わる」タイプでしょうな。エムエムの声は絶チルの紫穂やかんなぎのナギでお馴染み戸松 遥さんですが、ケメコの声は斎藤千和さんで、これまで演じたことのないような超絶暴走演技を披露してくれています。なお、5話ではケメコが40年くらい前にヒットした名曲「ケメコの歌」を披露しています。僕の父もこの歌が好きだったらしいのですが、レコードやテープが家に残っていないとのこと、今後サントラで斎藤千和さんのカバーフルバージョンが入ることを密かに期待しています。
・「とある魔術の禁書目録(インデックス)」
電撃文庫にて刊行中の大人気ライトノベルが原作で、既に17巻もシリーズが続いている、「灼眼のシャナ」と並ぶ電撃文庫の看板作品がついに満を持してのアニメ化!!コミック版は月刊少年ガンガンにて連載されている原作小説のコミカライズ版と、月刊コミック電撃大王にて連載されている、本作の人気キャラ・御坂美琴を主人公にした外伝「とある科学の超電磁砲(レールガン)」がダブル連載中です。アニメ製作はJ.C.STAFF、音楽はI'veと、大ヒット作シャナで培われたノウハウをフルに生かしています。本作はありとあらゆるSF概念を取り入れており、主人公・上条当麻が住む、超能力を代表に先端科学で満たされた学園都市と、インデックスが逃げてきた、聖書や錬金術など魔術で満たされたオカルトな世界という、従来の作品ならば決して交わることのない世界観をあえてミックスしたハイブリッド作品で、超科学側の世界にいた当麻が、オカルト側の世界を知ったことで様々な事件に巻き込まれていくというのが、おおまかな内容です。魔術バトルシーンは迫力のある描写も多く、さすがはシャナのノウハウを応用しただけあります。当麻は学園都市内ではレベル0の烙印を押されるほどの劣等生ですが、その理由は彼の右腕に宿った、それが異能の力であれば神様の奇跡や幸運すら消してしまう幻想殺し(イマジンブレイカー)によるものです。方やインデックスは特に魔法を使えるわけではないのですが、一度読んだ書物の一字一句を絶対忘れない完全記憶能力を持つため、その脳内に10万3千冊分の魔術書の内容が蓄積されており、そのため彼女を狙う者も多いです。しかし、この能力故彼女は悲しい宿命を背負っています。そんなインデックスと出会った当麻、異能の力を消す少年と異能の知識を詰め込んだ少女、二人の今後の関係にも注目したいところです。
・「機動戦士ガンダム00」
今年3月に前半25話を終えたガンダム00の後半、即ち続編です。話数ナンバーは#01から始まるもののタイトル等は特に変えていません。物語は前半最終話より4年後、多くの思惑や犠牲を伴いながらのソレスタルビーイングと国連軍との最終決戦を経て、世界は一つになり、平和に見えていましたが、その平和の裏で、独立治安維持部隊・アロウズの、「治安維持」の名を借りた「弾圧」という暴虐がありました。あの戦い以降、一つにまとまり再生しつつある世界の平和は、彼らの暴力によって支えられています。それはソレスタルビーイングが目指した世界とは大きくかけ離れた歪んだ世界、この再び歪み始めた世界を正すべく、新たな4機のガンダムを伴って、刹那を始め、4人のガンダムマイスターが再び結集しました。このセカンドシーズンが各メディアで情報解禁された時、刹那は勿論、死んだハズのロックオンや生死不明となったアレルヤなどの成長した姿が掲載されていましたが、ことにロックオンは一体何をどうやって生きていたのか凄く気になっていました。しかし実際今回のロックオンはかつてのロックオンではなく、二代目です。以前のロックオンの本名は「ニール・ディランディ」ですが、今回は彼の双子の弟「ライル・ディランディ」がロックオン・ストラトスの名を受け継ぎました。実際ファーストシーズンを見直して見るとロックオンが墓参りをしているシーンで彼と瓜二つの青年が離れた場所にいたりと、彼が双子だったという伏線は実はあったのですね。さて、肝心の新たなガンダムたちですが、基本的に前回使用していた機体デザインをよりスタイリッシュかつ機能的になったデザインになっていますが、中でもエクシアの後継機であり、番組タイトルにもなっているダブルオーガンダムは、それまで背面に搭載されていたGNドライブを両肩に装備したことで、よりスマートで格好いいデザインとなっています。再び歪んだ世界、複雑に絡み合う人間関係、いよいよこの戦いの終盤へと向かっていく物語は、どんな終末を迎えるのでしょうか・・・。
・「今日の5の2」
「みなみけ」でお馴染み桜場コハル先生が、みなみけより前に連載、OVAにもなった作品で、スタッフとキャストを変えて今回TVアニメ化となりました。主人公・佐藤リョータとクラスメートの男の子や女の子との小学校生活を描いた、「みなみけ」同様ほのぼの日常劇です。リョータは何故か毎度毎度エッチなアクシデントに巻き込まれるという、これまた超羨ましい少年です。しかし声優変更は別にいいとして、何でお色気シーンの規制が厳しいテレビ東京系にしますか・・・(悲)。OVA版は原作のコンセプトを忠実に再現して、パンチラなどの小学生のお色気シーンも満載で大好評だったので、今回のテレビ版は賛否両論を巻き起こしています。みなみけでも採用されている時折見せるリアル顔、今回はOVA版より通常の表情がかなりソフトなカンジになっているため、リアル顔とのギャップが結構凄くて、ある意味こわいです(笑)。なお、この作品の後番組には、「みなみけ」の第三シリーズが控えています。
・「まかでみ・WAっしょい!」
ファミ通文庫で人気のライトノベルが原作(原作のタイトルは「まじしゃんず・あかでみぃ」)のアニメ化で、9月まで放映された「狂乱家族日記」に続く、ファミ通文庫10周年企画第二弾です。主人公・羽瀬川拓人は従姉妹の鈴穂と共に、異世界にある魔法使いたちの学園・マジシャンズ・アカデミィに通っています。この学園、オタク中のオタク・榮太郎やよく首が取れる寒河江教授、ケモノ耳に熱烈な思いを持ち熱く語るシュタイン教授など、とにかく奇人変人ばかり。「あかね色に染まる坂」の項でも述べましたが、こういう奇人変人が集まる学園コメディは大好きです。しかもギャグのテンションが異常過ぎ(笑)。拓人は召喚試験の最中、何をどうやったのか、魔力値10万以上、神格値5千、そして神か魔か属性も不明と言うケモノ耳美少女を召喚してしまいました。まるで仔猫のように無邪気な少女を見て、拓人はかつて飼っていた猫・タナロットの名前を口にしたことで、それが契約の儀になってしまい、少女はタナロットという名を得て拓人に懐き、学園側は彼女の身元確認が取れるまで召喚主である拓人と同居するように命じます。このタナロットちゃん、とにかくすっごく可愛いです!!その無邪気さと明るさ、そしてエンディングのラストで見せる満面の笑顔に、もう胸がきゅぅ♪ってなってしまいます♪そんなタナロットちゃんを演じるは、プリキュア5で春日野うららを演じている伊瀬茉莉也さんです。しかもタナロットちゃんが拓人と同居することになって気が気でなくなった鈴穂も同居。鈴穂は普段は内気で喋ることが出来ず筆談を用いていますが、リボンを外すと「鈴果」という攻撃的な別人格になり(髪色も栗色から水色に変化)、周囲の魔力すら吸い取ることからアカデミィでは「ミッドナイトブルー・ヴァンパイア」と恐れられています。そしてこの二人の拓人争奪戦に杖が神格化した美少女・ファルチェも加わり、もうどこまで羨ましいんだ拓人!!今期は突然少女と同棲することになる少年が多すぎて、羨ましさ大爆発です(苦笑)。
・「カオス;ヘッド」
「デモンベイン」や「ブラスレイター」などで有名なニトロプラスのゲームが原作のアニメ。今や人々の生活に欠かせないものとなっているインターネット、そこに潜む「恐怖」をクローズアップした、少々ホラー色の強い作品です。主人公は「三次元に興味はない」と言い切る引きこもり寸前の高校生・西條拓巳で、舞台は渋谷です。そこで起きている「ニュージェネレーションの狂気」と呼ばれる不可解かつ猟奇的な連続事件に巻き込まれたことで、妄想と現実が複雑に絡み合う、「ひぐらしのなく頃に」とは別ベクトルのサスペンスホラーです。監督は「サクラ大戦」や「おとぎ銃士赤ずきん」でお馴染みの石山タカ明氏、キャラデザは「ハッピー☆レッスン」や「双恋」でお馴染みのささきむつみ氏、そして脚本とシリーズ構成には、「仮面ライダーキバ」を始め、電王を除く平成ライダーシリーズの脚本を数多く手がけた井上敏樹氏と、豪勢なスタッフが揃っています。ことに癖の強いキャラを得意とする井上氏の脚本が、拓巳の妄想癖などの陰の部分を描く上で凄く生きています。
以上、駆け足で2008年秋の新番組をレポしてきました。気付けばもう12月、今年もあと僅かですね。