墨汁日記

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売春考 また暴力について

2007-08-04 20:14:38 | 駄目
 肉体は心である。
 肉体と心はべつべつのものではなく、心もまた肉体なのである。
 また、肉体の置かれた環境さえもが心の一部である。
 心は、環境とも肉体とも切り離せない。
 晴れれば嬉しい。体が痛いと悲しい。
 こんなにも、肉体や環境に左右される心。
 環境・肉体・心はワンセットで、絶対に切り離せない。
 切り離して考えようとするなら、絶対に無理が出る。
 たつチンコはたつし、ぬれるマンコはぬれる。流れ出る汗はとめられない。
 肉体や環境に心が従属する必要は無いし、心にあわせて肉体や環境を変えようとするのも間違いで、環境・肉体・心は、常に一揃いのワンセット。
 あるようにあればよいと思うし、なるようにしかならない。

 肉体は心。
 だから、強い肉体を持つ者には、常に強さによる傲慢がつきまとう。

 俺は一度も親父に殴られた事がない。
 俺の親父は、元少国民で、元自衛官。
 さらに野球が好きな体育界系の人間で、暴力的な気質を持ち合わせていただろうが、息子である俺を一度も殴らなかった。
 その理由は分からないけど、たぶん俺があまりに弱虫であったから、殴ったら可愛そうだとでも思ったのだろう。
 て言うか、親父が誰かに暴力をふるっているのを見た事は一度も無い。
 無口で寡黙で何も語らない巨人ファンな親父であった。

 だが、そんな親父がたまに見せる暴力の片鱗。
 一家団欒。酒に酔った親父が居間にいる。居間のテレビは巨人がボロボロに負けている様子を映し出す。みるみる機嫌が悪くなる親父。雰囲気を察知し、すぐ台所に消えるおふくろ。
 俺と妹は夕飯の後に出されたスイカの種をつつきながら、親父の不機嫌に直面し、親父の不機嫌が充満した居間で、かなり理不尽な思いを抱きながらも黙って父の機嫌を損ねないようにスイカを食う。

 親父は、直接的な暴力は一度も家族にふるわなかった。
 なのに、親父がいるだけで居間には緊張感がはしった。

 もし、女は弱いから男が守らねばならないと思うなら、それは、男の強さを過信した傲慢かもしれない。
 男が女より明らかに強いのは腕力だけで、他で男が女より勝る確証は何もない。生命力の強さ、強きに逆らう叛逆精神、生活力に情緒、口のうまさにふてぶてしさ。さらに自分を美しく見せる能力。腕力以外なら、女が男に勝る点は多い。

 でも確かに、腕力は一方的で、弱い者をねじふせるだけの力がある。
 
 それ故に無意識な男の傲慢。

 男がいるだけで、婦女子に恐怖を与える。
 だが、身内の男は、他の男から与えられる暴力から身を守るよりどころともなる。