木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

純と愛

2012-10-07 23:20:49 | テレビ
NHK朝の連続テレビ小説 一週間が過ぎた
おもしろ と思った第一印象
そのまま一週間が過ぎて「?」が出現した

主役は狩野純
彼女は宮古島の出身
おじいちゃんが経営していたホテルの再興を願っている
今は父親が経営しているがあまりうまくいってない
大学卒業後、自分に跡継ぎを任せて欲しいと父親に直訴するがそれを受け入れられず
大阪の老舗ホテルの就職面接を受ける

そこでとんでもないことをする
数人並んだ面接官のうちの2人に対して啖呵を切る
一人はその試験中にかかってきた電話に出、
もうひとりは大事なところで続けてくしゃみをする
その真剣さのない態度に思わず・・・

おもしれー子だなぁ と微笑みながら見てた
普通なら絶対受からんだろう
でもテレビだから受かるかもしれん と思ったのは後ろでその光景を見てた
僕の中学の先輩(ここだけ現実)舘ひろし扮するオオサキプラザホテル社長が薄ら笑いを浮かべて見ていたからだ
やっぱり受かった
それじゃないとドラマにならんだろ

見習い期間、会社の規律を逸脱してお客のニーズに応える純
それはルームサービスの決められた時間を5分過ぎてからのコーヒーの注文
ホテルとしては断るべきところなのだが一存でそれを受けてしまう
お客は喜んで「また次に来るから」という言葉を残してホテルを発つ
上機嫌の純に、面接のときにこの娘に恫喝された二人の重役の叱責が飛ぶ
自分は悪いことをしてはいないし実際にお客様は喜んで、次の営業にもプラスになったはず
納得できない純はまたまた自分の意見をアピールする

ここまできて「?」が出てきたわけだ
まだ学校を出たばかりの小娘が面接官に対してその人間がいかに劣っているかは別にして
いきなり叱り飛ばすような態度をする
それはそれで物語としては面白かったのだけれど
普通ならここで試験に落ちて反省する
反省すれば次の対応をまた考える 
そして成長して行く  のが普通のパターン
でも就職できて一つの成功をしてしまった

実際にはこういうことはまず起こりえない事だろうがドラマの中で出来てしまってること自体
本当はいいことなのだろうかと思ってしまった
確かにそういう風に作ってあるから面接官である重役の行動はよくない
それは誇張してあることであって 実際にはそれと同類のことは有り得ることだろう
それでもいきなり就職希望者がそんなことをしてもいいのだろうか
いいはずはないのだ
その世の中の矛盾と戦いながら若い子は成長すべきだし実際に成長できるんだと思う
純はだからまた社の規則を破って「正しいこと」をした
その「正しいこと」はところによっては「間違ったこと」に違いないことなのだ


このところ下々の者が強くなった
それは決して悪いことではないのだけれど
上の者が下の者に対してその善悪をしっかり叩き込めなくなったからだ
上の者が善も悪も教える
多くの善と少しの悪、昔はその両方を力ずくで上から下にたたき付けてた
下の者は少しあった悪の矛盾に気づき悩みながら多くの善を身に着けていった
そしてその人が上の者になるにしたがってその悪の改善を少しずつ重ねてゆく
それで日本社会は成長してきたはずだ
そのバトンタッチを何百年も続けてきた
そして大東亜戦争で日本人はその行為に自信が持てなくなったのだ
だから上の者の変化を察知した下の者が強くなった
下の者が常に正しくあれば上の者が失脚するだけで何の問題もないのだけれどそうはいかない
ただ強くなった下の者が自分たちのいいような解釈を始めるともうその収拾がつかなくなる
それがそのまままた次の世代に引き継がれるから


このドラマはこれから下の者の踏ん張りで正しい方向へ行くのだろう
でも、この最初の入り方は強引過ぎないだろうか
世の中はそんなもんじゃないよ
謙虚に上の者を見てその中で徐々にその矛盾を改善してゆくべき

まぁそんなことを思うのは僕が年を取った証拠なのだろう
破天荒だから面白いのであって僕の言うそんなやり方なんてドラマにならないかも
その辺を理解しながら先の展開を楽しみに・・・するかどうか(笑) さてさて


コメント (4)
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