木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

白い花の束

2011-09-27 18:44:42 | ネコ
楽しい記事書いたばっかりなのにごめんね

いつものように今朝も起きた
ドアを開けるとネコが3匹そろってお出迎え餌場へ導かれる
今日はニャモがいなかった
「最近ニャモだけ俺んとこで寝てくれるんだよね」
先週息子からそう聞いたことを思い出した
朝まで一緒に寝てたんだ・・

自分の朝食を済ませて寝起きのカリカリの後のメインディッシュ
缶詰餌の時間になった
ニャミとマイケルはいつものように僕の足元にへばりつく
あれ? まだ来ないの?

いつものようにニャミに一段上で特別に先にあげた
その間に洗いものをするのもいつものこと
終わるころにニャミが食べ終わる

・・まだ来ない
「アズ、ニャモおらんぞ 有祐んとこじゃない?」
マイケルにだけ与えた
来たらもう一回あげなきゃと思ってると
「兄ちゃんとこにいないよ」
その一言で急に胸騒ぎがした
二人で探しまわったが何処にもいない
9時半出勤の有祐が起きてきた
三人で探してもいない

ニャミは3回7階から落ちてる
2回はガレージの波板ぶち抜いて無傷だったが3回目はコンクリート激突で腰の骨を折って入院した
だから基本的に窓は開けてない
開けてないけど一か所台所の風入れのための小さな窓
内側にちょっと倒れるだけだからその隙間からネコが出れるはずがない
はずがないと思うけどそういえばむこう側に貼ってあったはずの網戸は2・3年前から朽ち落ちていたかも

「見てくる」
とだけ言い残して1階へ急いだ
万が一落ちてもあいつなら大丈夫 その辺を歩き回ってるはず そう思いながら


表道路から隣のビルとの隙間を覗いてみた
その小さな窓の真下のあたり
障害物があって見えない
裏に回ったら見通しがきく


見えた・・・・
倒れてる・・・

涙が出てきた

生きていてくれ そう思って、祈って、祈って、祈って 近づいた



もう息がなかった
口から血を吐いて
目は開いたまま
硬直していた

浮かんでいた涙が零れ落ちた
「だめだった ゴメンニャモ 父さんが窓締めてかなかったから・・ ごめんなぁ 痛かったろう・・」
このまま抱いて帰ってもいいけど誰かに会うといかんし娘の目に入るかもしれない

部屋に帰って声が出てしまった「駄目だった 倒れてた もう駄目だ」
娘は茫然としてたけど
息子が大きな声で泣き出した
段ボールを持って息子と二人でもう一度現場へ行く
息子の泣き声がもっと大きくなった
「なんで?なんで? ニャモかわいそうに・・」

かわいそうだったけど段ボールの中に納めた
昨夜あんなに元気だったのにこんな姿になってしまった
親父と息子が泣きながら部屋へ帰る
父親と兄の姿を見たはずの娘はニャモの姿は見れずに屋上へ上がったらしい



本当はお通夜をしてから送ってあげなければいけないかもしれないけど
みんな耐えきれなかった


僕が仕事場へ行ってから霊園に電話して受け付けてもらえるか聞いた
ニャモとマイケルを世話してくれたIさんに電話して詫びた
僕の注意不足でかわいそうなことをしてしまったと

それから花屋さんで 白い花束を買ってニャモに抱かせてあげたよ
  かなしい・・・
ごめんなニャモ とうさんのせいでこんなに早く逝かせてしまった
まだこれからなのに


娘のショックは譬えようのないものに違いない
午後メールした
「学校行けたか? 心配してる とうさんの不注意でわるかった」
「ごめんなさい どうにも落ち着かなくてまた休んじゃった。明日は行くよ。
 あの窓は私も気にかけないといかんとこだった。
 けど学校から帰ってからいつも遊んでたから悔いはない 大丈夫
 ニャミとマイケルを今まで以上に大切にするよ。」
確かにそうだ
残った子たちを大事にします

読んでくださってありがとうございました
また泣けてきたけど落ちつけたような気がします


車で仕事場へ移動中に母親に連絡した
こういうことがあったと
もうすべて終わったから事後報告だけど
「動物飼うとこういうことがある 悲しい目に会うんだから」とまた非難めいたコメントを頂戴した

でも悲しいけどもっとたくさんの楽しさ喜びを僕たちはもらいました
比較してもきっと楽しいことの方が多かったと思うし一緒にいれてよかったと今でも思っています
ニャモにとってはもしかしたら僕の家に来るより幸せがあったのかもしれない
と思う反面 きっと楽しかったと思ってるんです
楽しかったよな ニャモ
大好きだよ
ここで紹介出来てよかった

今頃は今日の風になってるんだろう・・・
また うちへおいで
もっふもふのシッポ撫でであげたいよ





風は知らない/ ザ・タイガース


コメント
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