フォルマシオン・ミュジカルをレッスンに取り入れてそろそろ3年目を迎えようとしています。
FM(フォルマシオンミュジカル)を行うようになって今までと違うと感じることは、聴音や視唱といったことがピアノの演奏に結びつくようになった事、聴く読むといったことが課題としてこなすのではなく演奏するために必要なことであるということが実感できるようになったことです。
私はピアノのレッスンの途中で必要だと思った時にFMのテキストを使います。
最近使い始めた「Chantons en F.M.」というテキストがあります。
以前ご紹介した「L'ouverture a la musique」よりも前に作られたテキストで、そのテキストを制作した1人であるB.Menutが「Chantons en F.M.」の制作にも携わっています。
「L'ouverture」よりも庶民的な音がします。
学校の音楽室にある楽器が使われているものが多く、生徒たちにとっては馴染みやすいかもしれません。
私は「L'ouverture」を補強する目的で使っています。
例えばリズム打ち。
2声、3声のリズムが、トライアングル、クラベル、太鼓,リコーダーといった楽器で録音されています。
それらをまずはどの声部が何の楽器で演奏されているかを聴いてもらいます。
何も言わなくとも初めからそれを見つけ出しながら聴いている生徒もおりますし、それを言っても何のことかわからない生徒もいます。
ピアノがなかなか上達しない生徒は様々な要因があります。
その一つがこのような「聴く」ということの注意力や集中力なのかなと思います。
演奏しながら自分の音を聴くことは簡単なことではありません。
音質といった問題ではなく、それ以前にメロディー以外の音を聴くことを知る必要があります。
今まではすぐに聴音にその能力を結び付けていった傾向があったように思います。
しかし、音感の問題よりも低音域、中音域を聴く事に気付かせる必要があります。
それは左手だけや中声部だけ弾いたり、歌ったり、聴いてもらったりするだけでは実感できません。
最近、何人かの生徒に実際にやってもらってがらりと演奏が変わったものがあります。
今回はそれをご紹介します。
J.S.Bachの末子J.C.Bachの「メヌエットとヴァリエーション」です。
J.C.Bachは「ロンドンのバッハ」と言われ幼いモーツァルトに影響を与えた人物です。
バッハとモ-ツァルトに関係した人というだけで生徒たちはこの人物に関心を持ちます。
テーマと2つのヴァリエーションが2つのヴァイオリンで演奏されます。
テーマはメヌエットです。
まずは、そのバスの音の休符を聴き取ります。
その声部がなかなか聴こえない生徒もいますが1回のレッスンで聴こえなくともあきらめません。
「またやってみようね」と言って次回に持ち越します。
私の生徒は2年くらいはF.M.の経験があるので、ほとんどの生徒はこのバスの音がすぐに聴きとれます。
そしていきなりCDと一緒に(その曲のテンポでということです)ピアノで弾いてもらいます。
ピアノがうまく弾けない時には「じゃ、歌ってみましょう」に変更して行います。
テキストにはテーマと比較して歌ってみましょうとあるので歌うだけでよいのですが、私はできるだけピアノでも弾いてもらいます。
これを行った後に、やはりバスの動きを聴いてほしい曲や同じような舞曲風な曲を弾いてもらうと、口やかましく注意しなくとも生徒たちはその感覚を持って演奏してくれます。
「今までと違うでしょ?」と言うと生徒たちも驚いた表情でうなずきます。
一番驚いているのは私だと思うのですが・・
本物の音楽を聴き、本物と共に演奏し、そこから音楽を発見する。
おそらく生徒は、先生は自分より上手に弾けるのが当たり前。自分はそんな風にはできないと思っているところが少なからずあるのではないでしょうか。
しかし、CDと共にピアノ以外の楽器と演奏することにはあまり抵抗がないように感じます。
F.Mのテキストは山ほどありますので、生徒たちが面白がって音楽の基礎を身に付けてもらうのに活用していただけると嬉しいです。
FM(フォルマシオンミュジカル)を行うようになって今までと違うと感じることは、聴音や視唱といったことがピアノの演奏に結びつくようになった事、聴く読むといったことが課題としてこなすのではなく演奏するために必要なことであるということが実感できるようになったことです。
私はピアノのレッスンの途中で必要だと思った時にFMのテキストを使います。
最近使い始めた「Chantons en F.M.」というテキストがあります。
以前ご紹介した「L'ouverture a la musique」よりも前に作られたテキストで、そのテキストを制作した1人であるB.Menutが「Chantons en F.M.」の制作にも携わっています。
「L'ouverture」よりも庶民的な音がします。
学校の音楽室にある楽器が使われているものが多く、生徒たちにとっては馴染みやすいかもしれません。
私は「L'ouverture」を補強する目的で使っています。
例えばリズム打ち。
2声、3声のリズムが、トライアングル、クラベル、太鼓,リコーダーといった楽器で録音されています。
それらをまずはどの声部が何の楽器で演奏されているかを聴いてもらいます。
何も言わなくとも初めからそれを見つけ出しながら聴いている生徒もおりますし、それを言っても何のことかわからない生徒もいます。
ピアノがなかなか上達しない生徒は様々な要因があります。
その一つがこのような「聴く」ということの注意力や集中力なのかなと思います。
演奏しながら自分の音を聴くことは簡単なことではありません。
音質といった問題ではなく、それ以前にメロディー以外の音を聴くことを知る必要があります。
今まではすぐに聴音にその能力を結び付けていった傾向があったように思います。
しかし、音感の問題よりも低音域、中音域を聴く事に気付かせる必要があります。
それは左手だけや中声部だけ弾いたり、歌ったり、聴いてもらったりするだけでは実感できません。
最近、何人かの生徒に実際にやってもらってがらりと演奏が変わったものがあります。
今回はそれをご紹介します。
J.S.Bachの末子J.C.Bachの「メヌエットとヴァリエーション」です。
J.C.Bachは「ロンドンのバッハ」と言われ幼いモーツァルトに影響を与えた人物です。
バッハとモ-ツァルトに関係した人というだけで生徒たちはこの人物に関心を持ちます。
テーマと2つのヴァリエーションが2つのヴァイオリンで演奏されます。
テーマはメヌエットです。
まずは、そのバスの音の休符を聴き取ります。
その声部がなかなか聴こえない生徒もいますが1回のレッスンで聴こえなくともあきらめません。
「またやってみようね」と言って次回に持ち越します。
私の生徒は2年くらいはF.M.の経験があるので、ほとんどの生徒はこのバスの音がすぐに聴きとれます。
そしていきなりCDと一緒に(その曲のテンポでということです)ピアノで弾いてもらいます。
ピアノがうまく弾けない時には「じゃ、歌ってみましょう」に変更して行います。
テキストにはテーマと比較して歌ってみましょうとあるので歌うだけでよいのですが、私はできるだけピアノでも弾いてもらいます。
これを行った後に、やはりバスの動きを聴いてほしい曲や同じような舞曲風な曲を弾いてもらうと、口やかましく注意しなくとも生徒たちはその感覚を持って演奏してくれます。
「今までと違うでしょ?」と言うと生徒たちも驚いた表情でうなずきます。
一番驚いているのは私だと思うのですが・・
本物の音楽を聴き、本物と共に演奏し、そこから音楽を発見する。
おそらく生徒は、先生は自分より上手に弾けるのが当たり前。自分はそんな風にはできないと思っているところが少なからずあるのではないでしょうか。
しかし、CDと共にピアノ以外の楽器と演奏することにはあまり抵抗がないように感じます。
F.Mのテキストは山ほどありますので、生徒たちが面白がって音楽の基礎を身に付けてもらうのに活用していただけると嬉しいです。