おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

気質

2024年05月31日 | 書籍紹介

以前から習い事は性格による、と思っていました。


お子さんにピアノを習わせる時に、

好きそうだ、興味がありそうだ、やりたいと言った

と習わせるご家庭は多いと思います。


それが一番良いと思います。


ただ長続きするかは、性格とご家庭での協力体制によると思っています。

細かいことを面倒に思う、すぐに出来ないとイライラして投げ出す、派手なことが好きですぐにそうなりたい、

このような所が目立つと、根気や細かいことが必要なピアノは長くは続きません。結果が出るまでに時間が必要な習い事で、今日やって明日完成することは絶対にないのが楽器演奏です。


ただ、年齢が小さいと細かいことに集中する力はまだないので、そこは大目に見る必要があります。

続かないかなと思っても、予想外に長く続けられる生徒さんは何人もいます。
これはご家庭での声掛けが大きいです。講師一人の力でどうにかできることではありません。人間を相手にしているのですから。


逆に、続きそうなタイプに見えていたのに予想外に短期間で辞めてしまう生徒さんもいます。


実は今読んでいる本にそのようなことが書かれています。

習い事は、素質、才能で決めるのではなく、「気質」に合うものを優先して決めた方が良いことが書かれています。

私が「性格」と思っていたものは、正しくは「気質」なのだそうです。
「性格」は環境によって変化しますが、「気質」は生まれ持って備わったもので一生変わらないのだそうです。

その「気質」は5つのタイプがあり、その見極めが必要。

5つの気質とは、
・開放性
・誠実性
・メンタルの強さ
・外向性
・協調性

この5つの組み合わせで、さらに5つのタイプに分かれ、どのような分野が向いているか分かるそうです。

子どもの気質に合わない環境に入れても、精神的なストレスを与えるだけと。


ここまで詳しいことは知りませんでしたが、ピアノを習うことは合わないと感じる生徒さんを引き止めることは私はしないようにしています。

習うことは苦手でも好きに弾きたいお子さんもいますし、ピアノは苦手でも他の楽器なら合うお子さんもいます。音楽に合う合わないでも単純には区切れませんので、ピアノのレッスンという視点で見た時の判断で私は決めています。



習うか習わないかの決定権は親と子とどちらが持つべきかも書かれています。

時々、就学前のお子さんに決めさせる保護者の方がいらっしゃいますが、その姿を見る度に、親御さんの気が進まないからだろうと思います。

そんな小さなお子さんに決めさせるのは無理があります。中には何でもやってみたいお子さんもいるので、考えずにやる!と言いますが、壁にぶつかった時にあっという間に辞めてしまうのもこのパターンです。

子どもが決めたことだからと、親御さんが手助けすることもなくあっさり辞めさせる。これは最も良くないことだと思っています。

子育て上手な親は、子どもの適性を見極めた上で、「自分で決めていいよ」と言っているそうで、見極めるための下地を作って選択させているようです。

そこをやらずに、漠然と子どもに決めさせても上手くはいきません。


本を読みながら、何となくそうではないかと思っていたことを確認できている気がします。

初版は昨年12月のようで、比較的新しい本です。
まだ読んでいる途中ですが、おもしろく読んでいるところです。

「強み」を生み出す育て方(ダイヤモンド社) 船津徹 著

 
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3点セット

2024年05月30日 | レッスン

ピアノを弾く時には、指だけ気を付けても音は鳴りませんし、腕だけ動かせていても支えがなければ音は鳴りません。手首が使えていなければ音はプツッと素っ気なく切れてしまいます。


・指は3つの関節で腕の重さを支え、
・腕から下ろして鍵盤に重さを載せ、
・鍵盤を離すときには音が自然に消えるように手首から持ち上げる。


この3点セットはピアノを弾く時には必須です。

これを子どもたちがわかりやすいように、
・消しゴム鉛筆
・スライム
・蝶々

と、レッスンでは伝えています。


私が3点セットと言い表したのは最近の話です。


不思議の教本のチェックシートを作り、生徒さんに確認する時にいつもこの3つをピアノを弾く時には当たり前のことにしてほしい、と言っている内に「3点セット」という言い方になりました。

弾きながら指だの、腕だの、手首だのと個別に注意するより、3つ同時に必要だということを言った方が生徒さんたちは覚え易いようです。


どうして今までこの言い方にしてこなかったのかと自分であきれてしまいました。

不思議の教本上巻ではこの3点セットをしっかりと身に付ける!
音を読み始める前に3点セットを覚える!


3点セットで私の生徒でよく混ぜこぜになるのが、「蝶々」

いつ「蝶々」を使うのか分からなくなる生徒さんが圧倒的に多いです。
そして、「蝶々」を音を出す時に使う生徒が多く、手首で突いて音を出してしまいます。

ピアノはそれでも音は出ますし、楽なのでそのようになりがちですが、それでは重さは使えません。

鍵盤に体当たりするかのようです。
まるでラグビーのタックルです。鍵盤上にラガーマン出没。
出禁にしなくては。


重さは真下にが基本です。
(基本の音がこれだという意味で、曲の中で一切使わないという意味ではありませんので・・)

イリーナさんも仰っていますが、「The weight should drop into the keys, not to pushed out.」


鍵盤を離すときに「蝶々」と言っても子どもたちは音を出す時に使いがちなので、「スライムが先!」と言うようにしました。

スライム、蝶々の順番です。
重さを載せて、音が自然に消えて行くように手首から離す。

指は3つの骨と言うと結構直せます。指の支えは意識で大抵良くなります。


「不思議な音の国 上巻」では、3点セットとステップ・スキップの見分けがつけば良いと思って進めています。

もちろん、音部記号・小節線・終止線・強弱記号・拍子記号・リズムなど細かいことも覚えなければいけませんが、上の2つが理解できていないと下巻に入ってもずっと上手く弾けません。

生徒さんも自分は何が分かっていないか自覚できず、改善が見られないまま重苦しい時間が過ぎていきます。


ちょうど新しい生徒さんが複数名いるので、3点セットとステップ・スキップが勝負 と思って進めています。

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鍵盤を覚えるあの手この手④

2024年05月29日 | レッスン

歌で覚える鍵盤。

みんな大好き!「かえるのうた」


この曲は「ドレミファミレド」と往復になります。
最初と最後がこの音です。

いきなり全曲弾かず、まずはこの部分を練習です。

右手で弾いても良いですが、
右手 ドレミファ
左手 ミレド
と分けても良いと思います。上行形と下行形と分けて捉えることが出来ます。


次は「ドドドド」と4回弾く部分を追加。

最後のフレーズは8分音符ですが4分音符にして良いと思います。
最初と同じ弾き方です。


そして最後に2つ目のフレーズ「きこえてくるよ」の 「ミファソラソファミ」を練習。

これも
右手 ミファソラ
左手 ソファミ

そうすると次の4回の「ド」は左手の方がとりやすいので、初めからこの部分は左手で練習をしておくと良いです。



いきなり最初から最後まで順番に練習しなくとも、わかりやすい所から練習をしても曲が分かるのが童謡の良さです。

弾けるようになったところを連弾で弾き、まだ練習していない所は歌えば良いのです。


これまで取り上げた「ひげじいさん」「チューリップ」「ぶんぶんぶん」「かえるのうた」は大体どのお子さんも知っています。

知らないというお子さんも時々いますが、それは曲名を知らない場合が多く、歌って聞かせると大抵「ああ」と言います。


シンプルで、音域が狭く、同じメロディーが繰り返されることの多い童謡は、やはりピアノの習い始めには活用できます。

豪華なアレンジで格好よくする必要はなく、子どもの耳がその音を聴きやすいようにシンプルに、でもほんの少し手を加えたアレンジで伴奏出来たら更に良いかもしれません。





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カントロフ 父&息子

2024年05月28日 | コンサート情報

カントロフ、パパ&息子のブラームスピアノコンチェルトNo.2

2人の親子共演は初めて見ました。


このコンチェルトは長いので、あとでゆっくりと見ようと思ったのに、ちょっと聴き始めたらやめられなくなってしまいました。

聴いているとエネルギーが湧いてきます。
なにもかもがイイ

音楽って良いとしみじみ思いました。人の気持ちを大切にしていて。

Kantorow père et fils interprètent Brahms - Avec l'Orchestre de Chambre de Lausanne - Regarder le programme complet | ARTE Concert

Kantorow père et fils interprètent Brahms - Avec l'Orchestre de Chambre de Lausanne - Regarder le programme complet | ARTE Concert

Le père donne le ton, le fils prend la partie solo. À Lausanne, deux stars sont réunies sur scène et il se trouve qu'elles sont de la même famille. Jean-Jac...

ARTE

 



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鍵盤を覚えるあの手この手③

2024年05月27日 | レッスン

鍵盤をサッサと覚えるかは、鍵盤に触る時間が多いほど早く覚えられます。

そしてそのお手伝いは、週に1回会うか会わないかの講師だけでは役不足です。

というか、無理です。


ご家庭でお子様と一緒に歌いながら覚えられるように童謡を弾くのはひとつの手です。


「ひげじいさん」「チューリップ」とご紹介しましたが、今回は「ぶんぶんぶん」


「ソファミ」の所を弾きます。
途中の音でしかも下行形です。難易度UP!


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鍵盤を覚えるあの手この手②

2024年05月26日 | レッスン

何度も言いますが、鍵盤はサッサと覚えた方がスムーズに弾けるようになります。

音感が育つのも早くなります。
覚えるのに時間がかかると、せっかく正しく音符を読んでいるのに、違う鍵盤を弾いても気付かないようになってしまいます。

「ミ」という音はこんな音がするとか、「ラ」という音はこんな音がするとか、耳で確かめられるようになった方が楽に弾けます。


性格的に目で見て確かめることが癖になる生徒さんがいます。

これは歩く時に常に足と地面を見て歩くのと同じようなものです。
これでは歩くことに大変な労力を費やし、道がどこで曲がっているか、どんな景色が広がっているか全くわからず、人や物にぶつかるまで気付かない事態を生みます。

ピアノでしたら指も腕も固まり、音楽が進まず一音一音ただ押すだけ。自分がどんな曲を弾いているかさっぱりわからないと思います。


本当にご家庭で親御さんが少しお子さんに付き合って下さるだけで全然違います。

さて、歌を使って覚えられたらその方がお子さんも楽しいと思います。
前回は「ひげじいさん」をご紹介しました。

今回は「チューリップ」


童謡の王道です。
「ドレミ、ドレミ」と最後の「ミミレレド」を弾くだけで十分です。

お口も一緒に動かして弾きましょう。


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鍵盤を覚えるあの手この手①

2024年05月25日 | レッスン

ピアノの鍵盤のどこが「ファ」とか、どこが「シ」とかは、ご家庭でクイズのように遊んでいただければ結構すぐに覚えられます。

お子さんが知っている歌で覚えることもできます。


私がレッスンで使っているのは、まずはこの曲。


お決まりの「ド」から始まる曲です。
生徒さんには「ドドドド」と4回弾いてもらい,次は「レレレレ」という具合いに進んでいきます。

弾く前に最初は一緒に「とんとんとんとん、ひげじいさん」と歌うことから始めた方が生徒さんは安心します。

様子を見て音名で歌いながら弾いてみると良いと思います。


と、私が言わなくとも多くのピアノの先生がされていると思いますが、動画があまりにキラキラで上手なアレンジだと、生徒さんは見ることに夢中になってしまうので、地味でふつーな感じのものの方がレッスンでは良さそうです。


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鍵盤はさっさと覚える

2024年05月24日 | レッスン

鍵盤の名前を覚える速さは個人差が大きいもののひとつです。

これは就学前のお子さん、小学校に入学したばかりのお子さんに関しては、1週間に1回程度のレッスンですぐに覚えらるものではありません。

ご家庭で覚えるお手伝いをして下さるかが、すぐに覚えるか半年以上も覚えられないかの分かれ目です。


音はたった7つしかありません。

それが黒鍵によって3つと4つに区切れています。

なので、一気に7つ覚えようとせず、3と4に区切って覚えてしまうと途中からでも鍵盤を見つけ易くなります。


「ピアノサファリ」にこれを練習できるものが載っています。
伴奏があるのですが、2台のピアノ用に作られています。このままでは一緒には弾けないので、録音しておこうと思いましたが、ピアノ同士だと音が聴きづらいかと思い、他の楽器にアレンジしました。

4年前に作ったものですが、音源がすぐに始まるように最近編集し直しました。

逆から弾くこともできます。シラソファと。
必ずお口も一緒に動かして行います。無言で弾くより覚えられます。



腕を大きく使い、腕の重さを指の3つの骨でしっかりと支え、柔軟な手首で離鍵をする。この3点はいつもセットです。

鍵盤を探すことだけを目的にせず練習することが大事です。


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鍵盤の名前

2024年05月23日 | レッスン

ピアノの鍵盤は88鍵あります。

たくさんあるように思いますが、音はドレミファソラシの7つだけです。
そこに#、♭が加わりますが、まずは7つの鍵盤を覚えれば良いだけです。


鍵盤の判別は黒鍵により見やすくなっています。

2つの黒鍵の下にはドレミ、3つの黒鍵の下にはファソラシ。


黒鍵がなかったら、きっと私は弾けません・・
この目印を考えた人に感謝です。

音が都合よく奇数というのもなかなか良いと思います。
偶数だったらやはり判別が難しくなるような・・


さて、習い始めはとにかくやることがたくさんあります。
導入期の生徒さんのレッスンんが一番たいへんです。そして、ここが最も大事です。


腕、手首、指先のことはピアノという楽器を演奏するには身に付ける必要のあることです。

そして、この楽器では鍵盤の名前を覚えることも必須です。
しかも、順番にドレミと数えて探せればよいのではありません。

数えて探すことは癖になるので、できるだけ最初からそうならないようにする必要があります。


私の所に引き継いで3年目を迎えた小学3年生の生徒さんがいます。
3年ほど別の先生に習っていて、小学生になった時に移動してきました。

手の癖はほぼないと言って良いほどで、結構早く腕を使って弾けるようになると思っていました。

ところが、未だに指だけで弾く感覚が抜けずにいます。鍵盤の上方に腕を上げたとしても、弾く時には鍵盤のところで一度動きを止めて結局指だけで音を鳴らすので、音が全く通りません。それにより重心を使えないので、テンポが速くなると効率的に手を動かせずにいます。

そして、よく鍵盤を数えて音を探しています。
それを見る度に、数えるとしたら目で探してわかったら上から腕を下ろす、と毎度注意するのですが、直せずにいます。

いつも思いますが、本人が育ててしまった感覚、元々持っている感覚(鍵盤は指で押さえるものと思っている、とか)を正すのは、本人が変えようと思わない限り変わらないと思います。


そうなる前に、どうにか直さなければいけないのが講師の仕事のひとつです。

そうなってしまったものを他の講師が一人で直すことは、不可能だろうと2年ほど前から思うようになりました。

本人とご家族が直したいと思わない限りは・・
それでも3年はかかるというのが私の経験から得た結果です。


生徒さんの性格や年齢的な反抗期の時期も関係しますので、私が最初から見た生徒さんでも口出しできずそのままになってしまった生徒さんもいます。


話が書こうとしていたことから逸れました。

本題は次回にいたします。


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美しぃ~

2024年05月18日 | コンサート情報

カントロフのショパン、2番のコンチェルト。

美しい


ショパンはこの音で弾いて!という音で、聴いてるだけでウットリしてきます。

この澄んだ音、華美でなく洗練された演奏を聴くとショパンに憧れてしまいます。


そして自分で弾くとやはり幻滅し、ショパンは聴くだけにしておこうと思うのです。

Cristian Măcelaru dirige Chopin et Prokoviev - Avec Alexandre Kantorow - Regarder le programme complet | ARTE Concert

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Cristian Măcelaru et l’Orchestre national de France invitent Alexandre Kantorow à jouer le Concerto pour piano n° 2 de Chopin. Un concert également porté par la ...

ARTE

 

ほんと、ショパンが弾ける人が羨ましい。

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作曲

2024年05月13日 | 不思議な音の国

先日ご紹介した生徒さんとは別の生徒さんの曲です。

小学1年生です。


音符の書き方を見ると几帳面さがわかります。
だから良いという意味ではありませんが、書き方から分かることもあります。

(棒の向きは教えていないので、逆になっているところがあります。生徒さんのせいではありませんので・・)

こちらの生徒さんは珍しく長調です。
G-durでシンプルに和声付けしようかとも思いましたが、へそ曲がりな私はB-durに終止させました。


作ってみて、多くの生徒さんが短調の曲を作るので、長調の和声は新鮮でした。



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今年は長かった

2024年05月12日 | レッスン

今年の発表会が本日で全て終わりました。

長かったです・・


昨年10月から選曲を始め、3月の生徒さんは11月から曲のレッスンを始めました。
今日が発表会だった生徒さんは年明けから練習を始め、GW明けまでその曲の練習をしていたので、私自身は発表会曲のレッスンは6カ月半続いたのでした。


さすがに長かったです。1年の半分を費やしたので・・


今回は、オンラインでレッスンを受けている生徒さんも発表会に参加するという楽器店初の試みがありました。

私はオンラインレッスンはしておりませんので、他の先生方が遠路はるばるいらっしゃり、生徒さんも遠方からのご参加でした。

なにせ対面するのは初めてということで、生徒さんの椅子や足台の高さも初めて調整するというお話でした。


新しい時代、という感じです。


今回は5月ということもあり、対面・オンライン共に、どの生徒さんも準備期間に余裕があったと思います。

そのおかげか、いつもの発表会よりどの先生のどの生徒さんも完成度が高く、良い演奏をたくさん聴かせて頂きました。

そして、オンラインの生徒さんたちの方がさらに素晴らしい演奏をされていました。気合いが違う!音も生きていました。


オンラインでご指導された先生方が結構ベテランの方々で、その内のお一人の先生は、なんと30年前に私と発表会でご一緒したことがあった先生のようでした。

新講師さんだった頃のようで、初めての発表会だったのでよく覚えていると。
講師演奏のことまで覚えていらして、私も弾いたらしいですが何を弾いたのか、どんな演奏をしたのか全く覚えておりませんでした。

さらに、私が2年前まで教えていた生徒さんのレッスンをその先生が今はされていると。しかも偶然同じメソッドという・・。これまた驚きで、悪いことは出来ないなと・・おかしな言動をしないように日々気を付けて過ごさなければ、と思ったのでした。


世間は狭い・・
特に音楽界は狭い・・


今回の発表会で自分の生徒に関して思ったのは、初めから腕を使う奏法を徹底して教えている生徒は、たとえゆっくりな進度であろうと、音のニュアンスを作り出すことが出来、気持ちの伝わる演奏が出来ることがはっきりわかったこと。

本当に最初が肝心です。

音のコントロールの仕方を知っていると、ちゃんと個性が出ます。
今日の生徒さんは芯が強い生徒が多く、普段は温和なのですが、やる時は決してひるむことなく積極的に表現します。


私の小学生、中学生の頃の演奏に比べたら、皆の方がずっと本物です。

良いピアニストたちです。


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生徒さんの曲

2024年05月10日 | 不思議な音の国


今週無事に「不思議な音の国 上巻」を修了した生徒さんが作曲した曲をご紹介します。

この教本は習った音符やリズムで作曲をするページがあります。
全部で3回作る機会があります。最後は、上巻の終盤に習った休符も書き込みます。


いつも通り生徒さんが作ったものには手を加えず、アレンジしてみました。

きれいな曲だと思います。気に入りました。
リズムの組み合わせが私には考えつかないものです。そこで伸ばすのか・・と。このようなことが自由で良いと思います。

そして、この教本を使う生徒さんの特徴でもある「短調」の曲です。
好きに作ってと言ってあるだけなのですが、この教本で初めてピアノを習う生徒さんのほとんどが、短調の曲を作ってきます。

この教本は短調の曲が多く、その点が他の教本との違いのひとつでもあります。




アレンジはパターン化してきました。
今回も曲名はまだ付いていないので、メロディーの感じから和声を付けただけです。連弾は生徒さんと一緒に弾くので、シンプルに作ろうと思っています。
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LFJマスタークラス 2024/5/3

2024年05月04日 | コンサート情報

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンのマスタークラスに行ってきました。

講師はレナ・シェレシェフスカヤさん。


そうです、カントロフの先生。

彼女を知ったのはドゥバルクの先生ということででした。
その後、レミ・ジェニエを偶然知り、彼もまたレナ門下。
そしてカントロフと続き、私には興味ある先生でした。


LFJに行く気もなく、なんとなく公演予定を見ていたら彼女の名前が・・

あら?

チケットが残っていたのが5/3の最終のマスタークラスだけでしたので、速攻で買いました。


本日の生徒さんは彼女の本当の生徒さんで、13歳から教えているそうです。
エコール・ノルマルの学生さんで、何かのコンクールで優勝しているらしいですが、聞き取れませんでした。

普段どんなレッスンをしているかを今回は見せたいと仰っていました。



最初に話されたのは、作曲家の時代背景を必ず理解して演奏するということでした。

最近入手した話で、知り合いがプロコフィエフの手紙を落札して買い、見せてもらった。

当時はプロコフィエフは政府の監視下に置かれ自由に発言できなかった。
それで、彼は手紙に文字ではなく5線を引きある音型を書いたと。それを見て鳥肌が立ったと。それは十字架の音型でSOSの意味。助けてと言っていると。それを文字にしては知られてしまうので、音符にして送ったと。

そこから今回は音型から音楽を読み解く話と音のバランスを細かにレッスンされました。

音型(フィグーラ)に関しては、杉浦日出夫さんの「バッハ インヴェンション こころの旅」にも書かれていますので、私には馴染みのある話でしたが、ベートヴェンのこの曲にも、ブラームスのこの曲にも、ショパンのこれも、と例をパパッと出され、新鮮でした。

バッハ以外の作曲家からそれを見つけ出すことも可能だと分かりました。

さすが、ロシア人です。グネーシンの子どもたちの勉強の仕方を動画で拝見すると、音程の感覚が研ぎ澄まされるのがわかります。


以前、彼女のマスタークラスの動画について自分で書いた記事で、彼女が弾くとハーモニーが輝くと自分で書いてありました。

今回レッスンを拝見して、音のバランス、和音のバランスに関してとても細かく聴いていらっしゃったので、そういうことかと納得。



カントロフの演奏を聴くと、いつも音を静かに聴いていて、あの聴き方はレナさんから教えられたものでもあるのかと思いました。
元々そうなのかもしれませんが、カントロフが耳を澄して演奏している姿が、彼女のレッスンを拝見していて思い出されました。

カントロフの演奏を聴きに行って、そのバランスできたかと驚かされたことがあったので、ただ美しいだけではない音のバランスをきっと普段から作り出しているのだろうと思います。



「価値あるものを相応しい音で」と仰っていたのが印象に残りました。
自分のことを考えると、演奏する資格がないな・・とちょっとグサリときました。


余談ですが、ロシア語ではプロコフィエフはプラコフィエフと言うのかと知りました。フランス語で話されていましたが、プロコの名前はそうおっしゃっていたので、ロシア語読みではそうなんだなと思いました。

アクセントのない〔o〕は〔a〕と読むと聞いたことがあるので、そうなんだと。

マメ知識を得ました。

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作曲家を知ろう! プロコフィエフ

2024年05月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月、生徒さんに聴いてもらう作曲家はプロコフィエフ。


もちろん生徒さんは誰も知らない作曲家です。

自分のことを思い出してみても、高校生の時でさえこの作曲家は知らなかったと思います。


難しい曲を書く人という印象がありますが、子どものために書かれた作品で良い曲がけっこうあります。

子どもたちに弾かせたいと思うのですが、ゆっくりとした曲でも音楽的に易しいわけではなく、今度はメカニカルなテクニックが可能になる頃には年齢的に合わなくなるという具合で(子どものための作品において)、趣味でピアノを弾いている生徒さんには結局薦めにくくなります。


と書きながら、そういえばロシアでは才能のある子どもにはプロコフィエフを弾かせると聞いたことがあったのを思い出しました。

こちらはAlexandra Dovganちゃんが6歳の時の演奏です。
4曲弾いていますが、プロコフィエフの「子どものための音楽 Op.65」から<タランテラ><月は草原の上にのぼる>を弾いています。

10’14”から<月は草原の~>です。



現在は国際的に活躍するピアニストに成長しています。今年17歳。


プロコフィエフ | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 



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