おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

ギルトブルクついに !

2020年05月29日 | コンサート情報
長いstay homeが続くイスラエルでギルトブルクはライブ演奏をずっと欠かさずにいます。

その中で、バッハのシンフォニアの録音をご自宅でされました。
シンフォニアは子供の頃に弾いたきりというお話でした。録音前に何度か「どちらのテンポがいいと思う?」と異なるテンポで弾いてファンに感想をきいていました。

ファンの中には細かく感想を述べる方もいらっしゃいましたが、好みは皆さん共通していました。
私も同じ意見でした。ギルトブルクの良さとバッハの作品の良さを合わせたらおのずと答えは導き出されます。

グラモフォンに寄せた記事によりますと、録音は予想以上に日にちがかかったようで、次のテイクで辞めようと言い聞かせたと。
バッハのモテットや受難曲を家庭で聴いて育ったそうです。

ヨーロッパの音楽家はなにせ広いジャンルの曲を子供の頃から聴いています。
しかも宗教曲とは渋い・・

家にレコードがあれば曲の好みなど関係なく子供は聴きます。
子供向けなものを勝手に決めて聴かせる必要はないと思います。

私はオーケストラ作品のレコードが家にあったので、音楽との出会いは管弦楽でした。
なぜかロシア民謡やムソルグスキーの声楽曲のレコードもあり、それも聴いていました。

ピアノ曲は全く知らずに長いこと育ちました。
そのうちピアノの先生が教えてくれるだろうと思っておりましたが、そんな日はやってくる気配がなく、これはマズイと自分でラジオから録音して集め始めました。

話が逸れました。

ギルトブルクは本当に努力家で前向きな人です。
先日はグリークのコンチェルトのマスタークラスを終えた後、全楽章オケのパートも所々弾きながら聴かせて下さいました。

ピアノだけでも演奏可能だと思うくらいでしたが、しかしコンチェルトはオーケストラの人たちと一緒に演奏することで一人では作り出せないエネルギーを作り出すものだと、人間の様々な力の集結なのだと思いました。
その姿を見ていて、オーケストラと一緒に演奏したいと一番思っているのはギルトブルク自身なのだろうと思いました。

若い演奏家が、共演者や聴衆と共に音楽を作り出したいという思いを堪えながら、今できることを探して前進し深める姿を見ると、応援したくなるとともに、こちらも励まされます。

Recording Bach's Three-Part Inventions at home

Boris Giltburg reflects on the process of playing and recording Bach&#...

Gramophone

 


モスクワ管弦楽団協会のアームチェアコンサートは室内楽や、ソロでも出演者2人などの形態をとっているものが多いです。
ロシア人の温かみを感じます。
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花は咲く

2020年05月25日 | レッスン
一昨日、小学6年生の生徒さんが「遊びで弾いてみました。良かったら聴いて下さい」と送ってくださった演奏です。

驚きました。全く一人でこんなに素晴らしく弾いてくれるとは。
嬉しくて何度も聴いてしまいました。

皆様もよろしければ是非、お聴きください。

花は咲く

4歳下の弟さんが譜めくりをしています。ピアノを習っていないのですが、なんて上手な譜めくり !
めくって合図も出していないので、どうやってタイミングを知ったのか··偉い !
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オンライン フォルマシオン・ミュジカル

2020年05月23日 | フォルマシオン・ミュジカル
オンライン、この言葉には疲れてしまいましたが、このフォルマシオン・ミュジカルのオンラインは価値があります。

フランスのFaisons de la musique en fmというフォルマシオン・ミュジカルのテキストです。

普段からレッスンでよく使っているのですが、とても魅力的なテキストで、子供、大人問わず使えます。

2016年からオンラインで受講できるようになり、担当講師もいてクラスもあるという話だったので、フランス語が出来なければ無理だろうと思っておりました。

それがこの困難な状況下で、9月まで無料開放されるというので登録して試してみましたら、言葉が分からなくとも十分できます。
クラスや担当講師は存在しません。
テキストの課題をゲーム感覚で解いていきます。

課題ごとに3つの星印を集め、一つの課で全問出来るとゴールドメダルがもらえます。

フランス語しかないので意味が分からないと使えないと考えてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。
確かに中には言葉の意味が分からないと答えられないものもありますが、多くは何をすべきか察しがつきます。
意味の分からないものは飛ばせます。ゴールドメダルはもらえなくなりますが・・

そして驚いたことに、vol.1のみ全ページPDFダウンロードできます。
音源までダウンロードできます。
つまり、テキスト1冊分まるごと無料で入手できます。

発刊されているのはvol.4までですが、今回のオンラインでできるのはvol.2までです。
vol.1は7歳用で、そのあと一学年ずつ上がります。vol.4は10歳用ということになりますが、vol.2でも初級、中級の生徒さんに結構使えます。

専門家の道を目指して特訓をしている生徒さんには物足りないと思いますが、様々な楽器やジャンルの音楽からリズムや聴音を行えるので、ピアノの音でしか聞き取れない耳を作ってしまうことを避けられます。

この内容だったら生徒さんに個別に普段からしてほしいと思いました。
あとはレッスンで瞬発力を養えば良いかと。
オンラインは、やり直しや何度も聴くことができてしまうのでそこが弱点。

このテキストは本当におススメです。
超おススメです。

フランスでどのように音楽的基礎力を付けているか知る機会にもなります。
発想が日本とは全く違うので、レッスンが再開した時のヒントにもなると思います。

Les cours interactifs | Lemoine Education

Les cours interactifs : des centaines d’exercices interactifs accompag...

Lemoine Education

 


課題は鳥をクリックすると出てきます。
それぞれの課のページ左下の斜めの線が書かれているものをクリックすると、テキストダウンロードのページに変わります。(Les pages du Livre)
下の耳のマークをクリックすると、Les sons du Livreのページに変わります。ほしいものを1曲ずつ保存します。

lecture,ryhtme,écouteの3つのカテゴリーで構成されています。
一度に全部はたいへんかもしれませんので、ご興味のあるものから見るのも良いと思います。

それにしても、スゴイ・・
これをきっかけにこのテキストを知り、フランスでどんな音楽教育をしているか知り、子供たちの役に立てればいいわけで、益々応援したくなりました。
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今こそ!オンライン フォルマシオン・ミュジカル

2020年05月22日 | フォルマシオン・ミュジカル
先程、何気にフォルマシオン・ミュジカルがオンラインで受講できたはずと思い出し、どんな風にやっているのかと見てみました。

とても考えられていて、なおかつ楽しそう!
これは真似したくてもプログラミングの技術がないとできないなぁと、参考程度に眺め、そのあとfacebookを見ましたら、数時間前に投稿されたこのような記事が!

OGPイメージ

Formation musicale à la maison : le coup de pouce des éditions Henry-Lemoine

Aujourd'hui, Suzanne Gervais nous présente la nouvelle initiative...

France Musique

 

なんと!なんと!9月まで無料で課題に挑戦できるとのこと。
2016年にこれを作った時は、オンラインでF.M.なんてと教師に受け入れられなかったようで、うまくいかなかったそうです。

2016年12月にF.M.がオンラインでできるとこのブログでも紹介しました。
うまくいっていなかったことは知りませんでした・・

しかし、活躍の時がやってきました!

それにしても、ふと思い出して調べたらこんなことになっているとは驚きました。
私も早速、登録してやってみました。
大好きな「Faisons de la musique en F.M.」のvol.1、2です。
どちらも内容は知っているのですが、オンラインなりの方法が考えられていて楽しいです。

難点はフランス語しかないこと。
言葉が分からなくとも何をしてほしいかは見るとわかるのですが、生徒さんだけでわかるかと言われれば難しいかもしれません。

この本の内容を知るチャンスでもあります。
先生方、ぜひご覧下さい。

登録方法
・右上のS'INSCRIREをクリック
・ニックネーム的なものを適当に入力(IDを好きなように入力)
・メールアドレス
・パスワード(2回同じものを入力)
・名
・姓
・同意するにチェック
・ロボットではありませんにチェック

Les cours interactifs | Lemoine Education

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気に入ってしまいました

2020年05月15日 | コンサート情報
昨日ご紹介した、モスクワ管弦楽団協会のアームチェアコンサートのググニンとチェロのアンドレアノフのデュオ。

このお二人の演奏,惹きつけられてしまい何度も聴きたくなってしまいます。
チェリストの方も素晴らしいですが、ググニンもとてもイイです!

お二人の情熱的な掛け合いが見事に融合して迫ってきます。
ここで、このタイミングで、この音が欲しいというところにお二人ともスッと入ってくる感じなので、どんどん面白くなります。


ググニンとアンドレアノフの演奏はさほど聴くつもりもなく聴き始めたのですが、どんどん惹かれてしまいました。
もう、異次元。

チャイコフスキーコンクールは確か昨年行われたように記憶していますが(去年のことでも随分前のことのように感じます)、果たしてファイナルに残った人たちがググニンほどの演奏ができるだろうかと思ったりして・・

あの時は成熟したピアニストだとは思いましたが、実力あるピアニストでこの先も聴いていきたいと思いました。

最後のお辞儀を見ると、なんかいい人そう・・
それにしても、なぜ赤いソックス?




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バッハ シンフォニアで思う

2020年05月10日 | コンサート情報
今週はギルトブルクのSNSのコンサートがないなと思っておりましたら、新たな計画を遂行していたようで。

1カ月くらい前にもどちらのテンポがいいと思う?と投稿されていたのですが、どうやらバッハのシンフォニアをyoutube用にレコーディングしていたようです。

Bach tempo choices

Facebook Watch

 

ギルトブルクと比べてはいけませんが、実は私もインヴェンションとシンフォニアをやり直していまして、先月までは毎日インヴェンションを全曲弾いていました。

今月になりシンフォニアをやり始め、なんだかとても懐かしく、とても若かったころを思い出し、

自分がピアノを弾いていたあの頃の気持ち
希望と絶望の間を行ったり来たり
学校と練習時間の確保に四苦八苦していた生活

それがあっての現在、感慨深いです。

昔聴いた音楽を聴くとその頃を思い出すと言いますが、子供の頃に弾いた曲でありありとその頃を思い出したのはバッハのシンフォニアが初めてです。

それだけ放置しておいたのですが・・
生徒さんのレッスンで教えるのと自分が実際に再び弾くのでは、自分の中にこんなに違うことが起こると初めて知りました。

思いがけない時間がそれぞれの人に与えられたわけですが、きっとたくさんの人が思いがけない発見があると思います。

私は昔を思い出す時間になりましたが、若い方や子供たちは違う状況だと思います。
これからの人たちに、自分で考えて工夫して行ける力をつける教育はこれから絶対に必要だと思います。

多くのピアノ指導者はそうありたいとレッスンしていると思います。
しかし学校の様子を見ると、学年が上がるほど考える力をつける教育が遠のいていくと実感しています。

本来、学年が上がるほど考えて実行できる自由が増していくはずです。
その代わり責任が伴います。それは子供の頃は大人がフォローできます。

失敗して学ぶ時間が子供の頃にはあります。
だから挑戦してほしいと思って多くのピアノ指導者は曲を選びます。
強い心が育つようにと願ってレッスンをしています。

バッハの懐かしい曲から随分と話が逸れました・・
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12のアルペジォ

2020年05月10日 | 重力奏法
以前、ロシアの「スケールとアルペジォ」という教本をご紹介しました。

こちらの動画でヴェルシーニン先生がこのようなものがロシアにはあるとお話しされていたので、おっ、と思い再度ご紹介を。

https://youtu.be/4IUDNqYN9As

12のアルペジォと先生はおっしゃっていました。
日本のピアニストの方でもこれをご存じの方がいらっしゃり、お話の中やブログで拝見したことがあります。

実は私も時間がある時にはしているのですが、このstay home中は時間がたっぷりあるので弾いています。

ひとつの音から和音を構成していくので、これを暗記できると作曲や伴奏付けにも、役立ちます。
なのに、覚えられない··
いえ、普通は覚えられるのだと思います。単に私が覚えられないだけです··

12のアルペジォとおっしゃっていましたが、この本は11のアルペジォです。
ヴェルシーニン先生は3和音でひとつ多くなっています。

この本は他にも面白いものがたくさんあります。
ハノンの数百倍価値があります。


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Rendez-vous à Paris

2020年05月07日 | コンサート情報
2020年5月16日~6月27日までフランスの35人以上のアーティストが参加する無観客ライヴが開催されるそうです。アーティストの支援とパスツール研究所への支援の両方を兼ねているとのこと。

詳細は5月12日に発表されるようですが、参加アーティストの中にカントロフがっ!!

昨年のチャイコフスキーコンクールで優勝したカントロフです。
ドゥバルクも参加します。

Rendez-vous à Paris

medici.tv

 

Rendez-vous à Parisは、パリでの約束とか出会いとか、そんな意味でしょうか。
都市を変えて世界各地でできそう・・

アーティストだけではなく、COVID-19と闘う医療への支援も併せてと考えることが素晴らしいです。
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ショパンコンクールやはり延期

2020年05月05日 | コンサート情報
ショパンコンクールが延期になりました。

この状況下の開催はやはり難しい。
コンテスタントの方々が希望を持って演奏活動できる世界になることを願っています。

音楽を聴くことはできても、生演奏のあの音の広がりをまたいつ体験できるのかと寂しい思いでいます。

若い方たちの未来がどうか繋がりますように。

https://chopin2020.pl/en/news


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