おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

クリスティアン・ツィメルマン リサイタル 2012年12月8日(Krystian Zimerman piano recital 08.12.2012)

2012年12月09日 | コンサート情報
2012年12月8日(土)所沢市民文化センター ミューズ アークホールで大好きなピアニスト、ツィメルマンの演奏を聴いて来ました。

プログラムは
  ドビュッシー:版画
  ドビュッシー:前奏曲集第Ⅰ集より
         帆、ミンストレルズ、雪の上の足跡、
         亜麻色の髪の乙女、沈める寺、西風の見たもの

  シマノフスキ:9つの前奏曲集 Op.1より3曲
  ブラームス :ピアノソナタ 第2番 嬰ハ短調 Op.2


ツィメルマンの音を聴くと、いつもピアノと言う楽器に憧れてしまいます。
私もピアノが弾ける人になりたいと、ピアノが全く弾けない人のように思ってしまいます。

今回もその第一音から、別世界に引き込まれました。
プログラムが進むにつれ、現実に戻りたくないなと思いながら聴いていました。
聴き終えた後、自宅に戻ってからもしばらくボ~ッとした気分でした。
あの音を思い出すと今でもボ~ッとします。

高校生の頃、私はツィメルマンが初来日した時のテレビやラジオ放送を全て録音して毎日聴いていました。
ショパンのピアノコンチェルト第一番を聴くと、弾きたい曲が山ほどあったあの頃の自分を思い出し、時間が一気に戻ります。

ツィメルマンは、ピアノを辞めようと思っていた私を救ってくれた人物でもあります。

弾きたい曲が山ほどあった私がピアノへの興味を突然失い、もう趣味で弾くだけで良いと思うようになった時期がありました。
そんな時に、ツィメルマンがドビュッシーの前奏曲集第1集、第2集をプログラムに入れたリサイタルがありました。
ツィメルマンとドビュッシーは結びつきませんでしたが、その前に来日された時に、アンコールで「喜びの島」を演奏して下さり、それがとても素晴らしかったのでもしやドビュッシーもうまいのかな?とそのリサイタルを聴きに行きました。
その頃の私はフランスものに全く興味がなく、単にツィメルマンだから行くという程度でした。

そんな私がツィメルマンの演奏でドビュッシーの魅力にとりつかれ、それ以来20年以上ドビュッシーを欠かさず弾いています。

ツィメルマンは当然のことながらご存知ありませんが、私にとっては恩人で、今も幸せな気持ちで充実した日々を過ごせているのは彼のお陰でもあります。
こうして多くの人を様々な形で救うことのできる彼のような人物の持つ役目というものを考えさせられます。

私も自分の力の及ぶ範囲で、出来るだけのことをして人の役に立てる人間になりたいものです。

と言いながら、

ツィメルマン家のお手伝いさんになりたい・・
庭の草むしりでもいい・・
僅かに漏れてくる音を聴くだけでもいい・・

と思っている私です。
コメント
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