おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

ボリス・ギルトブルグの先生

2016年11月12日 | コンサート情報
ギルトブルグの事を調べておりましたら思いがけないところに辿り着きました。

Prof.Arie Vardi(アリエ・ヴァルディ)という先生をご存知でしょうか。
イスラエル人の名教師と言われている方のようです。

イスラエルのテル・アヴィヴ大学のピアノ科教授でもあり、ドイツのハノーファー音楽演劇メディア大学の教授でもあります。
ハノーファー音楽演劇メディア大学から国際コンクールの優勝者や上位入賞者が多数出ているのをご存知かと思いますが、実はこのProf.ヴァルディのお弟子さんがその多くを占めています。

ユンディ・リもショパンコンクールのあとだったと記憶していますがハノーファーに留学してこの先生に師事しています。

ギルトブルグに話を戻しますが、彼はテル・アヴィヴ大学でProf.ヴァルディに師事しました。

これだけでしたらそうだったのかで終わるのですが、私が驚いたのはこのアリエ・ヴァルディの画像を拝見した時に「えっ、この人、あの番組のあの謎の司会者?」だったからです。

以前、どこの国の番組かわからず読むことが不可能なアラビア語のような不思議な文字が並んだ音楽番組をyoutubeで何度か見ておりました。

ピアニストが1人ずつ出演し司会者と会話したりピアノのすぐそばにいる司会者の目の前で演奏したりする番組です。

大好きなガブリリュクや結構好きなピアニスト韓国のソン・ヨルム、彼女は辻井伸行さんが優勝したクライバーンコンクールで2位でした。ベテランではぺライアやシフ、超ベテランのプレスラーなどが出演していて、この司会者はいったい誰?と思っていたのでした。

その謎の司会者が名教師と言われているというアリエ・ヴァルディだったというわけです。

ギルトブルグも出演していてヘブライ語らしきもので会話していたので、イスラエルの番組なのかな?とそこで初めて思いました。

2人の様子が随分リラックスムードで、ギルトブルグが安心して話している感じで、
実際番組の中で13歳頃だと思いますがその謎の司会者と連弾している映像も流れていたので、子供の頃会ったことのある人なんだなくらいに思っておりました。

いやいや、先生だったのですね。

日本でもProf.ヴァルディに師事した方は結構いらっしゃるようです。
その中のお一人の方がこのようなことをおっしゃっています。
「飛べない鳥に飛び方を教えるのも必要だけどそれは重要な仕事ではない。
飛び方を教えるのではなく、飛んだ時に見える景色がどんなに素晴らしいかを教えるのが先生だ。」
と、Prof.ヴァルディはおっしゃていたそうです。

今日、私はその言葉を何度も思い生徒たちにレッスンをしました。

こちらがアリエ・ヴァルディの番組。
出演はぺライアさん。
https://www.youtube.com/watch?v=nV17QiQgBV8

こちらはマツ―エフ。気軽に聞ける話のように思います。
https://www.youtube.com/watch?v=fqQztmn3Dt8

エリザベート優勝後出演したギルトブルグ。

ヘブライ語なので話はさっぱりわかりません
演奏をお楽しみください
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ボリス・ギルトブルグ

2016年11月09日 | コンサート情報
ボリス・ギルトブルグというピアニストをご存知でしょうか。
偉そうに聞きましたが、私がギルトブルグを知ったのはつい最近です。

2013年のエリザベートコンクールで優勝した方のようです。
トリフォノフが優勝したルービンシュタインコンクールでは2位だったようです。

モスクワ生まれのイスラエルの方で、モスクワ音楽院でも勉強されたようです。

ロシア音楽とドイツ音楽を得意にしています。

お母様とおばあさまがピアニストでありピアノの先生だったようで、ご自宅に音楽家が来て演奏するのを聴いて育ったそうです。

偶然知ることになったピアニストですが、ギルトブルグの澄んだ音に魅了されてしまいました。
モーツァルトのコンチェルトを聴いた時に、澄んだ音と邪気のなさに幸福な気持ちになりました。

こちらがモーツァルトのコンチェルト。



こちらもおススメ。上品なガーシュイン。



静かな恐怖をたたえたプロコフィエフのコンチェルト第2番も素晴らしい。

先月下旬にカーネギーホールデビューを果たしました。

2017年4月15日(土)東京文化会館小ホールで、「東京・春・音楽祭」の《24の前奏曲》シリーズでラフマニノフを演奏するようです。

こちらの動画はクスッと笑ってしまいました。
https://vimeo.com/187440597


(実はギルトブルグのモーツァルトのコンチェルトの第1楽章はご本人は公開しておりません。
何かあったのかな?と思っておりましたが、あったのです・・
その直後のご本人の悲しそうな顔・・
逃げたかったが逃げることができなかったと語っております。
しかしギルトブルグはそのあとも音楽に、聴衆に、誠実に演奏し続けました。
そんなことも知らずに聴いた彼のモーツァルトにすっかり魅了されて大ファンになった人間がここにいます。
あそこで音楽に不誠実にならなかったギルトブルグ、ギルトブルグを魅了し続けた音楽、あそこでファイナルに進出させた審査員。
人生の分かれ道はその人の心で大きく変わると思わせる出来事です。)
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