おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

ロシアンメソッド始め方

2018年08月30日 | 重力奏法
ロシアンメソッドのレッスンは初めはこのように始めます。
ひとつの例ではありますが。

こちらの先生はモスクワ中央音楽学校のピアセツキ―先生。

保護者の方にたくさんお話されています。

ロシア語が理解できたら参考になるお話がたくさん聞けると思うのですが・・
クッ・・

しかし見るだけでも腕や指の力み、指先に注意を常に払っていらっしゃるのがわかります。

子供一人でレッスンを受けていたらこの注意を聴くのは難しいと思います。
やはり保護者の方の協力が必要です。

それにしてもチャイコンで3位になったハリトノフ、ピアセツキ―先生のお弟子さんですが、動画で確認した中に17歳になってもお母様同伴でレッスンを受けておりました。

んー、仲良し。

Первые уроки с МАШЕЙ

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Die Russische Klavierschule Band1

2018年08月27日 | 楽譜の話題
ドイツの「ロシアンピアノスクール」(Die Russische Klavierschule)というテキストを買ってしまいました。



ゴリン先生の「不思議な音の国」をメインのテキストにしておりますが、保護者の方にはどうやら”曲を弾いている気がしない”らしいです。

私は十分楽しめると思っているのですが・・

「初めての音楽の出会い」(ロシアのテキスト)や「はじめの一歩」にも載っている<こいぬたちのワルツ>を生徒さんたちに弾いてもらうとほとんどの保護者の方は”曲が弾ける”とおっしゃいます。

<こいぬたちのワルツ>は<トトトのうた><チヤップスティックス>という曲名で親しまれている曲です。

実はこの曲、私がまだピアノを習っていない頃に一本指で弾けると一番最初に教えてもらった曲です。
後半の音が跳ぶところ、半音で動く所も全部記憶を頼りに弾いて覚えました。聞き覚えというものです。(楽譜にはそこまで載っていません。最初の8小節だけです。)

「初めての音楽の出会い」は進みがとっても速いので、伴奏が素敵な「ピアノパレード」やヤマハの「ピアノスタディ」も活用しておりますが、もっとネタがほしいと思い「Die Russische Klavierschule」を注文しました。

Band1、2、Spielbandの3冊です。

最初はこのような曲です。

馴染みのある曲(ドイツ人にとって)を歌いながら弾きます。
16曲あり、そのあとにノンレガートで弾くものが20曲位続きますのでこれも全てノンレガートでOKのようです。
そもそもロシアンメソッドはノンレガートから始めますので迷わずノンレガートです。

ゴリン先生のテキストもですが、歌の歌詞がついているのは子供たちにとっては覚えやすくて良いと思います。
このドイツの楽譜は当然ドイツ語ですので、歌うとしたら日本語を考えなければ・・です。

急に思い出しました!
私はヤマハの幼児科出身なのですが、フランス語の歌を2曲歌ったことがあります。
その内の1曲がみんなのお気に入りで、意味は覚えておりませんが大声でみんな歌っていました。
消防士の歌だったか、郵便屋さんの歌だったか・・赤い服を着ていたイラストがあったような・・

遠すぎる記憶。

ということは、無理に日本語ではなくとも子供は面白がって歌うこともあるのでドイツ語もOK?
ん~、カクカクしたドイツ語、微妙です・・

このテキストの最後にロシアのテキストで見つけたものと同じものが載っています。
スケール、転回和音、ブロークンコード、アルペジォがまとめて練習できるものです。


Band1の最後の曲はこちら。

ちょうど初級修了まで使えそうです。
この1冊に色々と入っているので(162曲)曲を探す手間が省けそうです。
この他に軽めの曲や、連弾、邦人作品を弾いてもらうと結構充実した初級の時期を過ごしてもらえそうです。

これで発表会の選曲も楽になるかも・・

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生徒さんに人気の曲⑨/Peony Pink

2018年08月23日 | 楽譜の話題
予想外に生徒さんが楽しんでくれている曲です。

<Elena Cobb/Peony Pink>
「Higgledy Piggledy Jazz」にあります。

突如現るロックンローラー!

ちょっと笑えます。

Elena Cobb/Peony Pink/Youtube
最後、ズレズレです
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このようなもの見つけました A.Woronickiさん

2018年08月20日 | 重力奏法
こちらの先生、ポーランドの方でしょうか。
現在はフランスにお住まいのようです。

私でもとても参考になります。

というか、自分のテクニックを見直せます。

ショパンのエチュードをゆっくりと弾いてくださっていて、テクニックのモチーフに合ったリズム練習も示してくださっています。

このようなことが実践できていらっしゃる方には「な~んだ」ですが、私なぞは練習法の確認ができます。

Scales 1: Practicing and Playing - Supple Wrists - Examples from Liszt’s and Chopin’s Works

Scales 2: How to Avoid “Thumb Under” - Synchronization of Shoulders-Arms-Hands

こちらは打鍵の方向について。
Directions of Finger’s Action - Special Piano Techniques, Part 1
どの音が求められているかは自分でみつけなければいけません。
ピアノは一人で鳴らす音の数が膨大なので、見つけて、考えて、決めて、迷って、どこかでもうこれで決定!にしたはずなのに全体を見たらバランスが悪かってりして・・
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生徒さんに人気の曲 ⑧ / Higgledy Piggledy Jazz

2018年08月19日 | 楽譜の話題
イェ~イ、ミュージシャン気分第2弾!

<Elena Cobb / Higgledy Piggledy Jazz>
Elena Cobbさんの「HIGGLEDY PIGGLEDY JAZZ for piano」にある同名の曲。

これも男女問わず好きな生徒さんが多いです。
本人たちはジャズなぞ良く知りはしませんが(私も良くは知りませんが)、和音の連打に燃えて弾いています。(燃えてはいけないのですが・・)
めちゃくちゃ(higgledy piggledy)ジャズが本当にメチャクチャにならないように

Elena Cobb / Higgledy Piggledy Jazz / Youtube
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生徒さんに人気の曲⑦ / Time to Catch a Train

2018年08月18日 | 楽譜の話題
ジャズバンドの伴奏に合わせてジャズミュージシャン気分!

<Elena Cobb/Time to Catch a Train>
ピアノが弾けるとこんな曲まで楽しめます。
しかも初級の生徒さんも弾けます。
気分転換にもなります。

そして一定のコード進行が繰り返されますので、次にこの和声が来るだろうと想像することにも役立ちます。

Elena Cobb / Time to Catch a Train / Youtube


私はこちらで楽譜を購入しました。
Higgledy Piggledy Jazz for Piano Paperback
音源はこちら。
(私が購入した時はダウンロードしかできませんでした)
Higgledy PiggledyジャズE.Cobbオーディオファイル
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生徒さんに人気の曲⑥ / Intermezzo

2018年08月16日 | 楽譜の話題
連弾曲です。温かい気持ちになって誰にでも親切にしたくなります。

小学3年生から大人の初級の生徒さんに弾いていただいて、みなさん気に入られています。
練習量がほぼ取れないという中級以上の大人の生徒さんともほっこりできます。

❮ロバート·ヴァンダール:インテルメッツォ❯
ファーストもセカンドも同じくらいのレベルですので、両方のパートを弾いてもらっています。
中級以上の生徒さんでしたら初見で絶対に弾けます。ピアノ経験者のお母様でしたらお子様と家庭で連弾できます。

セカンドが途中からファーストを追いかけますが、ペダルはファーストのタイミングで踏みますので最初はつられてしまうようです。生徒がセカンドを弾く時はペダルも踏んでもらっています。

お互いの音を聴くのにとても良い作品です。また、お互いの手が交差した状態で中間部以外は弾きますので連弾のそのような面白さも経験できます。

R.Vandall / Intermezzo(Piano Duo)/Youtube

この演奏は小学生の生徒さんとの連弾です。
セカンドを弾いてもらっています。ペダルも彼女です。
実はよく弾けた演奏があったのですが録音されていないというハプニングが・・
その直後に録り直しました。途中危ういところがありますが、止まらず弾き続けてくれました。
本人は他の人の演奏を聴いた時に「もっと滑らかに弾いたらいいのに」と思ったそうです。しかし、自分が弾いてみたら滑らかにならないと思ったそうです。

こちらの楽譜に載っています。
Alfred Music
「Festival Suite」
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が~ん、間違えました

2018年08月15日 | 重力奏法
注文して数日経ってから気付きました・・

カラフルな絵が魅力のこちらがほしかったのに、

こちらを注文してしまいました。


中の曲は同じですが絵が違う・・と思ったら、なんと届いたものを見ると絵が一つもありません・・

ムムッ・・

赤い方にはイラストチックな絵があるはずなのに・・

残念ですが仕方がありません。

でも、初めてロシアから届いた郵便物。
ちょっと嬉しかったりします。

そして初めて見るロシアの切手!
大きいです。

1曲目は「はじめの一歩」にもある”こいぬたちのワルツ”


最後にあるのはシチェドリンの”バレエ せむしの仔馬より 金色の魚”


ご覧の通り、進みが速いです。
46曲目でここまで進みます。

シチェドリンはバレリーナのマイヤ・プリセツカヤのご主人だそうです。
プリセツカヤは亡くなっておりますがシチェドリンはご存命です。(彼女の瀕死の白鳥をテレビで見た時は、人間の腕と思えず驚きました)

「せむしの仔馬」はイワンという農家の少年がせむしの仔馬に幾度も助けられ、美しい姫と結婚し王になる話です。

金色の魚のバレエ動画がありました。バレエ「せむしの仔馬」より金色の魚

(勝手に金色の魚と訳しました。はじめ”金魚”と出てきて、もしやドビュッシーの映像第2集と同じ間違いでは?と思い単語ごとに調べた結果、赤いべべ着た生き物ではないとの結論に至りました)
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わかっているのに、なぜ

2018年08月07日 | 重力奏法
日本人のカチカチ弾きが通用しないことを知っているピアノ講師は少なくないはずです。

なのにそれを教え続けるのには理由があるはずです。

ー方法が分からない。
ーできるかわからない。
ー保護者や生徒に受け入れられるか心配。
ー他の人と違うことを教えるのは不安。
ー奏法を直す労力が大変。

フォルマシオンミュジカルもそうですが、講座を受講しテキストを購入して良いものだと知っているのに、ご自身の知識のひとつとして仕舞い込んだままにされている先生の多いこと···

何を求めるかは自由ですが、可能性のあるものなら試してみたいという好奇心を忘れてはいないかと思います。


そして、

勇気をお持ち~、誰かのために~
仕舞い込んで忘れた勇気を~

です。

この歌、ご存知ですか?
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事情というものがあるのですねぇ

2018年08月05日 | 重力奏法
ピアニスト中村紘子さんの「ピアニストだって冒険する(新潮社)」をただいま読んでおります。

2017年6月に発行された本です。中村紘子さんが亡くなられて1年位経って発刊されました。月刊誌「新潮45」と「音楽の友」に掲載、連載されたものをまとめたものです。

ご存知のように中村さんの文章は面白いのでどんどん読めてしまいます。
私が最初に出会った中村さんの本は、面白い本があると大人の生徒さんにプレゼントされた「ピアニストという蛮族がいる」です。読書好きとは言い難い私が一気に読めてしまった本です。その後「チャイコフスキー・コンクール」も裏話が面白くどんどん読めてしまいました。

そんな中村さんの本が亡くなった後に出版されているとは知りませんでした。
そしてこの本、日本人のハイフィンガー信仰の元になった真犯人も推理されています。

前書きが長くなりましたが、日本のピアニズムの章に「バーキン」という話があります。「パークアヴェニューの妻たち」という本をお読みになってあまりの馬鹿馬鹿しさに卒倒しそうになったそうですが、その中の一つを書かれています。

ニューヨークのマンハッタンにある超セレブリティが暮らすアッパーイーストサイドでは、住人として認められるために予約3年待ちと言われる(場合によってそれさえ断られる)200万円以上もするエルメスのハンドバッッグ「バーキン」を持っていなければならない。

それを持っていなければ街で出会おうとパーティーで一緒になろうと、住民だと知っていようと完全に無視されるのだそうです。

人格や人柄、教養などに価値を求めるのではなく高価なバッグに価値を求めるのは馬鹿げています。

中村さんはこのように綴っています。
『そういう「価値観」が、あなたが好きか嫌いか、良いか悪いか、ということと関係なく、あるソサエティでは否応なく存在し、生きていくためには必要になるらしい』

これを読んだ時に裕福層が多く暮らす教室でロシアンメソッドで体験レッスンをしたら、お友達はそんなことをしていないといってことごとく断られた教室の事を思い出しました。

その地域なりの事情があるのですねぇ・・

追記:
今テレビで、クロールは思いっきりバタ足するより足を固定してバタ足をしない方が水の抵抗が減り速く泳げるという実験をしていました。もちろんプロは大きな筋肉を使い小さく細かなバタ足でバタ足なしより速いタイムを出しておりました。
それを見たスイミングスクールの指導者が思いっきりバタ足をするよう教えてきたものを小さくバタ足をするよう指導を変えていました。

スタジオのゲスト、シンクロで活躍された田中ウルヴェ京さんが大きな筋肉を使って腰から脚だと思って膝を曲げずに脚を小さく細かく動かすとおっしゃっていました。

なんだかピアノ奏法にも共通するものが・・
正しい奏法、間違った古い指導法・・
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ロシアンメソッド日本の現状

2018年08月02日 | 重力奏法
昨年秋から初めてピアノを習う生徒さんに「はじめの一歩」を使い、3の指から習い始めるロシアンメソッドで教え始めました。

そして今春よりイリーナ・ゴリン著「ものがたり 不思議な音の国」を使って初めてピアノを習う生徒さん全員に本格的にロシアンメソッドで教え始めました。8人の生徒さんがいらっしゃいます。

経験があって途中からメソッドを変えた生徒さんはこの他に6人いらっしゃいます。

想像していたより保護者の方に受け入れていただけホッとしておりました。

特にピアノ経験をお持ちの保護者の方にとっては「ド」から始めない「1」の指から始めないことで戸惑われる方が多いので。

それは当然のことで私でさえ、かのモスクワ中央音楽学校の実力ある先生が「1」の指を使わせず音をプツプツ切って弾いているのに直しもせず、楽譜を読ませることなく生徒さんの手を持って教えているのを見て「なんでこんな教え方してるんだろう」と思いましたので。

しかし、力むことをさせずに深い打鍵で美しい音を鳴らすことを最初にすべき課題と位置づけてレッスンするのがロシアンメソッドと知りその方法に大いに納得したのです。

これまでピアノを教えてきて「1」の指から始める必要があるのかと実は思っておりました。
「234」の指から始めた方が断然弾きやすいのに、でもそういう決まりだし・・と仕方なくそれに従っておりました。
が、わずかな抵抗として2つ、3つの黒鍵の判別からレッスンを始めて、それを「234」の指を使って弾くことを最初に行っておりました。

ただそのあと、使ってこなかった「1」で「ド」を弾くことに移りますので生徒さんも「?」でした。
それがロシアンメソッドのテキストでは、堂々と使いやすい指から良い音を鳴らすことに集中してレッスンして行けるので、やっと本物に出会えた気持ちです。

日本人のピアニストが国際的に認められない理由は根本にこのメソッドの問題があるからだと気付きました。
もちろん日本人でも国際的な活躍をしていらっしゃるピアニスト、大きなコンクールで優勝したピアニストはいらっしゃいます。しかしその奏法は日本人のバリバリ、ガンガン、カチカチではありません。

先程ロシアンメソッドが想像していたより保護者の方に受け入れられたと書きましたが、最近稼働を始めた地域では全く逆の現象が起きています。

その地域は裕福な家庭が多く、ピアノ経験者の保護者の方も少なくありません。
お子様にたくさんの習い事をさせていて、幼稚園や保育園に入れないくらい子供が多い地域なので、子供の習い事の情報を保護者の方がよくご存知です。

そんな中でこのロシアンメソッドは認知度ゼロです。
だいたいピアノ講師の中でもご存知ない方の方が多く、そもそも自分がどんなメソッドで教えているかさえ知らずに教えている先生の方が圧倒的に多いと思います。
私もそうでした・・

ですので一般の方がロシアンメソッドをご存知なはずはなく、日本でいまだに主流になっているのは100年以上も前の古い奏法で無理のある弾き方と説明し、実際に何が違うのかお話して生徒さんにも弾いてもらうのですが、結局は他のお友達はそんなことをしていない、「ド」の音(1の指の意味だと思います)から始めないのはおかしい、正統派ではない、となって入会されないことが続いております。

それから、他で習っていて手の力みがとても強かった4歳の生徒さんにメソッドの話をしてゴリン先生のテキストを使いましたが、下に小さなお子さんがいらして騒ぐからとお母様がレッスン室に入られず、いつも簡単な説明しかできずにおりました。
お母様はピアノ経験者です。直す現場を見ていらっしゃらないのでご自宅で練習を見ていただくことはできず、力みは取れない、ドを1の指で弾かないので混乱する、進歩しない。
結局、しびれを切らして4ヶ月で辞めて他の教室に移られました。

私の場合、楽器店で教えているのでスタッフに「ロシアンメソッドではない方法でレッスンしてもらえないか」と言われました。(最近稼働を始めた教室のみで他は入会されているので言われておりません)

このメソッドで育った生徒がまだいないので、私も自信を持ってアピールできずにいるのが歯がゆく、悔しいです。

なんだか怪しい宗教の布教活動をしている気分がする時があります・・
フォルマシオン・ミュジカルの時もそんな気分になった時がちょっとだけありました。F.M.はやってもやらなくとも良い位置づけなので拒否されてると思ったらすぐに辞められますが、ピアノは違います。

器用に固定メソッドとロシアンメソッドを生徒によって使い分けていくと良いのかもしれませんが、自分が良いと思っていないものを他人に押し付けることはできればしたくないです。

私より長くロシアンメソッドでレッスンをされている先生はいらっしゃると思いますので、秘密の奏法にしておかずに発信していただけたらと強く思います!!
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ロシアのテキストあれこれ#3

2018年08月01日 | 楽譜の話題
昨年10年振りにドイツ人の知り合いに会いました。

その時にチラッと「ロシアンメソッドの楽譜がある」と言っていて、ドイツにもあるのかと思いましたが、その時は指揮者の話をしていたもので話の流れから訊きづらく詳しいことは何も聞けぬまま終わりました。

そのドイツ人は教会音楽家をしている人物で(ドイツでもその職業を説明するのは難しく、バッハと同じ仕事と言っているそうです)、ピアノ教師でもないのにロシアンメソッドの事を知っているということはそれだけ注目されているメソッドということかと勝手に解釈しました。

ロシア国内のテキストを探索しておりましたのでドイツのその話はすっかり忘れておりました。

ところが最近、ドイツで使われているロシアンメソッドのテキストがあると教えていただきました。

Die Russische Klavierschule - Band I
Die Russische Klavierschule -Band II

3巻まであるようで模範演奏のCD付もあります。

目次を見てみましたらこれまで見てきたロシアのテキストにある曲がチラホラあります。

1巻は聞き覚えや歌いながら弾くことから始まり、ノンレガート、スタッカート、マルカート、テヌートなど目的別に曲が並んでいます。

2巻は小品、ソナチネ、変奏曲、ロンド、エチュード、連弾と並んでいます。

やはり内容が良いと思います。

日本ではバスティン、トンプソン、グローバー、ラーニング・トゥ・プレイ、アルフレッド、最近ではピアノアドヴェンチャーなどアメリカのテキストが使われることが多いと思います。

硬くないのは良いのですが深みはありません。レッスンしていて飽きてきます・・
私も子供にはこのくらいの内容が適しているのかと思って使ってきました。
しかし、ロシアの子供たちの演奏を聴いていて、子供だからこのくらいで良いということはない!と思いました。

音楽を聴かせる時も子供向けのものを大人は選びがちですがそうではありません。

昔、シューマンの幻想曲を演奏会で弾いた時に、一番前に座っていた4~5歳のお子さんが終楽章が終わってお辞儀をした時に眼をぱっちり開けて私を見ていました。
演奏会の1曲目を弾く時に「随分小さなお子さんがいるな・・途中で騒がないかな・・」と内心思いました。しかし、一度も騒ぐことなく、小さなお子さんがいることも忘れ演奏し、最後の曲が終わった時にそのお子さんを見てそのお子さんがいたことを思い出し、「ずっと聴いててくれたんだ。寝てたかもしれないけど、でもそこにずっと座っててくれたんだ」と思いました。その時に子供だからわかりやすい曲を聴かせるなんてことはない!と思ったのでした。

話が逸れましたが、日本にも良いテキストはあります。

私は楽器店で稼働している関係で今はシステムが変わったのですが、以前はグループレッスンを受けている生徒さんのピアノ個人をピアノ科の講師がレッスンしておりました。
そこでは「ピアノスタディ」というテキストを使わなければなりませんでした。
そのテキストは半年で1冊終えるのですが、バロックから現代までの曲と連弾曲がありました。その当時は知らない曲が多いと思いましたが、ロシアのテキストを少しばかり知った今思い返すと、同じ曲があることに気付きました。

現在はピアノスタディのシリーズが一般に販売されており誰でも入手できます。
昔と曲は変わりましたが(レパートリー)、ポリフォニーの要素を早くから入れてあるので初めは大変ですが、そこで生徒さんは鍛えられます。
アレンジはヤマハの得意分野ですのでどれも素敵です。
カラーの絵やその色が美しく、楽譜に書き込むのがもったいないくらいです。
ただ1巻は、音の高さを覚えにくいので最初に使うテキストとしては適していないと思います。

NEW ピアノスタディ1 レパートリー (ピアノスタディ) 楽譜 – 2012
一般財団法人ヤマハ音楽振興会 (著)
楽譜をクリックしていただくとAmazonのサイトをご覧いただけます。

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