

占勝閣は、三菱長崎造船所第三ドックの北の丘の上に建つ木造洋館である。
三菱造船所 ( 現三菱重工業 ( 株 ) 長崎造船所 ) の
迎賓館として使用されている建物で、明治37年 ( 1904 ) に落成した。
翌年、軍艦千代田艦長の東伏見宮仁親王が宿泊した際に
「 風光景勝を占める 」 という意味で占勝閣と命名したものである。
建物は123帖の2階建てで、1階が食堂、応接室、書斎などがある。
2階には寝室、ホールなどがあり、ほかに厨房のある地下室が設けられている。
調度類は当時の最高級英国製品を輸入し揃えたという。
この建物の玄関には、中国建国の父といわれる孫文が
大正2年 ( 1913 ) 来崎の折に書いたとされる
「 占勝閣 」 の額が飾られているが、現在非公開となっている。