フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

仏検2級 - ロダン美術館 - Santoka

2005-02-20 18:26:28 | フランス語学習

(aout 2003)

このところフランスから帰ってきたばかりでフランス語をたっぷり浴びた後遺症のためか、フランス語の勉強をしようなどという気にはならない。やはり、フランスに行ってしまうと基礎からやろうという気にはならないということだろう。逆説だが、基礎をマスターするのは日本が向いている、現地でそれを深めるというのがよいのだろう。

仏検2級の合格証が届いた。ある程度予想がついたのでそれほどの感激はなし。このところヨーロッパで買った本を拾い読みしている。特に、Place de Clichy の本屋で偶然に見つけて、読めそうなので買った SANTOKA の句集(Santoka: zen saké haiku)とロダン美術館で買った Camille Claudel の "Correspondance" は面白い。これはフランス滞在1週間での印象なので正確ではないかもしれないが、アメリカの本屋に比べて、日本の文学や社会を扱った本が目に付くように感じた。歴史あるものに興味を持つというところがあるのだろうか。いずれにせよ山頭火の句集をフランス語で読むようになるとは思ってもいなかったので、うれしい出会いであった。Yann Andréa の "Cet amour-là" を読み始める。

Zen Saké Haiku
Correspondance
Cet amour-là
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Balzac - Camille Claudel - DELF

2005-02-20 18:21:15 | フランス語学習

(juillet 2003)

Paris 滞在中、1週間、午前中のコースをとって来た。クラスは試験により、Intermédiare 2+、テキストは Forum 3 を使った。

ELFE

まずCharles TrenetのChanson "Au Grand Café"を聞いてその内容を討論する。Balzac, Hugo, Roland Barthe, Camus, Baudlaire, Flaubertなどの原典にあたりながら、その内容についての質疑応答、そこで提起された問題についての討論、そのテーマに関連するフランス文化(フランス人の考え方)の紹介、さらに文法(passé simple、plus-que-parfait、imparfait、passé composéなどの過去表現と間接語法)に関連するexercicesと盛りだくさんであった。passé simple、plus-que-parfait(プリュクパフェだと思っていた)は初めて聞く時制で、ちんぷんかんぷん。しかし、言葉は音なのだということを実感した。彼らが話すのを聞いていると、それほど難しいものではないのだという気になってくる。本で勉強するだけでは能率が悪いのでは、という気になった。その他、映画Camille ClaudelやComedie Françaiseの現状についてのビデオを見て、その内容について議論するという高度なものもあった。しかし、授業のテンポがよく(自分には少し早すぎたが)、気持ちよく時間が過ぎた。また5人のクラス(ブラジル、スイス、オランダ、日本は私と脱サラの若い人)だったので他の人の話し方を聞くことができ、大いに参考になった(ブラジルの彼女などはどうして学校に来るのかというくらい、ぺらぺらであった)。さらに、2時間の個人授業を2回受けた。こちらも2時間が日本では決して味わえないような濃密な時間で、頭の中にフランスが染み込んでくるという感じであった。

Au Grand Café

今回の滞在は、知識そのものよりはどのように勉強し話せばよいのかということを学んだように思う。最後のクールで先生が「あなたは文学が好きそうなので」ということでLitterature Progressive du Francaisという教科書をプレゼントされたのには感激した。また、最終日の夜には、オランダとスイスからの生徒さんがPlace des Vosges近くのレストランに招待してくれた。1週間の疲れも癒されるひと時を過ごした。

Place des Vosges

今回のヨーロッパ滞在中、いくつかの本を購入。

●Entretiens avec Salvador Dali (Alain Bosquet):バルセロナのミロ美術館で買う。FiguerasのDaliの美術館に立ち寄る。彼の奇行しか知らなかったが、その膨大な仕事に接してやはりただ者ではないことを体感。その奥には、純粋な燃えるものを持っていた人ではないかと想像する。

●Demande d'emploi (Marcel Duchamp, Joan Miró):バルセロナのミロ美術館で買う。

●Santoka: zen saké haiku (Sandoka):紐で綴じている趣のある本をPlace de Clichyの本屋で偶然に見つけてうれしくなり。

●Correspondance (Camille Claudel):Musee Rodinで。彼女が何を考えていたのか知りたくなり。彼女の弟Paulが作家であることは知っていたが、駐日大使をしていたことは後で知る。最近、渋沢・クローデル賞なるものも目にとまった。

●De profundis Americae : Carnets américains, 1958-1960 (Henri Thomas):St. Germain-en-Rayeの小さな本屋で偶然見つけたもの。フランス人のアメリカ観の一端が見えて面白い。

●Lettres à une amie vénitienne (Rainer Maria Rilke):St. Germain-en-Rayeの同じ本屋で。すぐに近くのカフェレストランで読み始めた。海外滞在の楽しみの一つ。

●Balzac: Le roman de sa vie (Stephan Zweig):女好きでエネルギッシュ。昼夜を入れ替えて膨大な仕事を成し遂げた彼ではあったが、やっと結婚した年に死んでしまうというその人生を少し聞きかじっていた。滞在中にバルザックの家を見て興味を覚えて、ドゴール空港でやっとこの本を見つける。その後旅行などで外に出る時に、この本を適当に開いて、彼のエネルギーを想いながら無理やり読むようにしている。そうするとフランス語(訳文ではあるが)の文体が何となくわかってくるような気がしてくる。

ミロ美術館
Musee Rodin
Maison de Balzac

Entretiens avec Salvador Dali
Demande d'emploi
Zen Saké Haiku
Correspondance
渋沢・クローデル賞
De profundis Americae : Carnets américains, 1958-1960
Balzac (Zweig)


帰国した最初の夜だけは、フランス語で夢を見たのには驚いた。その環境に入ると体全体が反応しているということだろう。仏検の結果が届いていた。86点で2級1次合格。この日曜に2次の面接がある。5分と短いので何とか落ち着いていきたい。フランスに行く前にはこの秋に1級を受けようと考えていたが、帰ってきてみて今はそれほどの力がないのだから、無理に受ける必要はないという考えに傾いている。それよりは、中身を充実させるように本を読んだり、考えをまとめたり、発信、討論できるようにしておいた方がずっとよいだろう。

2次の面接にアテネフランセに行って来た。受験生はほとんど若い女性であるが、なかに7-8人中年以上の人が見られる。試験官はフランス人女性と日本人男性(定年後という印象)。質問はこちらの自己紹介を受けて始まった。「どこで仕事をしているのか。」「そこは国立なのか、公立なのか、企業なのか。」「どんな仕事をしているのか。」「仕事の内容をもう少し具体的に言うとどうなるか。」など。最後に日本人の試験官から「どうして(今頃?)フランス語を始めたのか。」という質問が出て、5分間の試験はあっという間に終わった。DELF A1、A2の結果も来た。いずれも80%程度で合格であった。秋にはA3、A4を受けてみたい。今月はDELF、仏検が区切りの月となったが、レベルはまだまだお粗末なものである。

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Ultimate French - 仏検2級 - Evene.fr

2005-02-19 23:19:38 | フランス語学習

(juin 2003)

今年も6月に入ってしまった。仏検2級の試験が近づいている。結果はどうでもよいとは言うものの、試験前はストレスがかかるようである。今までほとんど気にとめていなかったaccentに注意しながら書くことまでやっている。最近、2001年秋に買ってそのままになっていたThe Ultimate French Review and Practice を読みながら練習問題をやっているが、これは意外と自分に合っているようだ。これからはこの本をBibleとして毎日読みながら、出てきた単語やフレーズを使って関連の文章を書いていくという作業を繰り返すことにより少しはましになりそうな予感がしてきた。まだ2年にもなっていないのだから、じっくりと感触を掴んでいきたい。

The Ultimate French Review and Practice

4月から某学校の作文添削を始めた。これまで3回、苦しみながら書いている。評価はB、A、Aをもらっているが、これは続けるのが大変。見えない人を相手に文章を書くというのは辛いものがある。しかし、ここで書いたことがDELFの口頭試問で役に立った。添削とは別に、自分が興味を持つ話題について考えをまとめておくのは有効だろう。(添削は結局のところ3回しか続かなかった)

仏検2級の1次試験が今日あった。10時から12時半まで、三田の慶應大学で。読解力が1時間半、休憩20分をはさんで書き取り聞き取りが35分。DELFでは見られなかった中年の人が教室の中に3-4名いたようだ。前半の読みは1時間くらいで十分の内容であった(TEFやDELFに比べるとたっぷり時間がある)。しかし、それから読み直していくつかの勘違いを見つけたので、他の試験でも自分で気付かないだけで早とちりが結構あるのではないか。書き取りに関しても、比較的ゆっくり読んでくれているので、内容はほぼ掴むことができた。綴りについてもこの1ヶ月意識的に見ていたので、間違いを最少にできたようだ。全般的な印象として、まだ余裕があり自分の限界にはきていないように感じた。解答がすぐに配られなかったので(郵送されるそうだ)正確にはわからないが、自己採点では85点前後で合格しそうだ。1級を来年秋に予定していたが、今年の秋にまず予備的にトライしてみようかという欲が出てきている。

最近、 Citations du Monde.comから毎日1文を送ってもらい、文章の感触をつかむようにしている。また、France 2やFrance Cultureを聞きながら、scribbleすることも始めている。聞きなれない言葉について辞書で調べたり、すでに知っている言葉がこんなにも違った音として聞こえるのかということを知り楽しんでいる。明後日からヨーロッパに出発するが、フランスで自分の中がどのように変化するのかが楽しみである。

Citations du Monde

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DELF - TEF

2005-02-19 22:18:07 | フランス語学習

(mai 2003 - II)

先週、DELF A1、A2の前半部分を受けてきた。余りかしこまったところのない試験であった。教室には50代の人はいなかったのではないか。鉛筆を持っていかなかったせいで、ぶっつけ本番で作文の答案は相当に汚いものになった。この試験は初めてなのでストレスであったが、受けてみてまずまずの出来ではなかったかと思う。テストなので、自信のないところは確実な表現で書くということが求められるのだろう。どうも遊び気分が抜けないので困ったものである。この日曜には面接がある。今ある実力で何とか乗り越えられそうな予感がしている。

テストを受けることは、フランス語をマスターする上で弾みになる。試験のためにどうしても勉強するようになるし、試験の結果を知ることにより、さらに意欲が湧いてくるようだ。フランス語を始めた頃の興奮はなくなってはいるが、より知ろうとする気持ちは益々大きくなっているようだ。

昨日、DELFの口答試験を受けてきた。A1の問題は「私(試験官)の日本の生活について質問するように」というもの、A2は「男女共学の是非について論ぜよ」というものであった。最初は緊張していないつもりであったが相当に緊張していたのだろう、質問の意味がよく分からなかった。試験の要領を読んでいたので、質問を繰り返されている時に1-10の番号を選べといっているのだと分かる。まずまずの出来ではなかったかと思う。最初の試験官は2年足らずでそこまで行くとは、と驚いていた。A2の試験官は真面目そうな人で結果については表情に出さなかったが、最後にVous comprenez ce que j'ai dit?と聞くと、Sans aucun problème!と言ってくれたのでひとまず安心した。今回受けてみて、DELFがどういう試験なのかがわかったが、これまでのやり方が間違っていなかったという印象を強くした。これからDELFの上を受けてみたい。相当の集中力を要求されるので、1回に2レベルを受けるのが得策だろう。順調に行くと、2005年にDALFを受けるところまで行くことになるが、焦らずじゅっくりとフランス文化に触れていきたい。

TEFの結果が届いた。今回の試験直後の印象は、読解は前回よりできた、聞き取りがどういうわけか全く駄目であった、文法はよく分からないが前回よりもよいかもしれない、Niveau4になるのは難しいだろうというものだった。予想通りの結果であった。読解は前回よりよく、文法も前回よりよかったが、聞き取りは伸び悩み(509/900=N3; ecrite 181/300=N4; orale 200/360=N3; lexique 128/240=N3)。ただ前回より総合で70点ほど上だったのが救いと同時に驚きである。Niveau4(>541)は次回の課題になった。

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2回目のTEF - バルザック

2005-02-19 20:17:25 | フランス語学習

(mai 2003 - I)

4月にTEFを受けてみた。今回は、前回よりも読みは確実によくなっていると感じた。はじめの読みではすべて答えられなかったものの、現時点での力は出せたと感じ満足したせいか、聞き取りでは切り替えがうまくいかず、最初からよくわからない状態が続き、結局集中力を欠いたまま終わった。最後の文法も前回よりよくなっているような感じではあったが、結果は余り変わらないのかもしれない。Niveau4(中級の上)になるためには、あと1年くらい必要かもしれない。

本屋の立ち読みで、バルザックの「谷間のゆり」(Le lys dans la vallée)の現場はツールToursを中心にしたロワール地方であることを知る。彼はそもそもツール生まれだった。また、Paris vaut bien une messes. の発言者Henri IVに関する逸話が渡辺一夫の本(岩波文庫)に出ていた。新教プロテスタントとして育てられたがフランス王となるためにカトリックに改宗する。カトリックのミサでも受けてやろう。それだけの価値がパリにはあるのだ、という意味なのだろうか。歴史を紐解こうとすると時間が全く足りない。

谷間のゆり
アンリ4世

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BRUNO CREMER - BALZAC - 「土曜オアシス」

2005-02-18 18:15:56 | フランス語学習
(mars 2003)

インターネットの接続をADSLに変えたので、France 2 のニュース映像が流れるようになった。これで衛星放送の時間を気にしなくても毎日接触できるのはうれしい。家にいる時は文法、語彙、Le Nouveau Sans Frontiere 2,3などを読んでいる。それからMastering French Level 2を一応聞き終えたので、もう一度最初から聞き直しているが、この一年間に確かに耳がよくなっていることが分かる。余り抵抗なく、テープ3巻目まできている。これを柔軟体操とみなして、通勤時に聞くというのも面白い。最近、Progressive du FrancaisシリーズにCommunicationとCivilisationというのがあるのを知る。これについてもみてみようという気になっている。

また、2年前の私をフランス語に向かわせた花粉症の季節が巡ってきた。苦しい中、Georges Simenon のMaigretもの (DVDで)、France Cultureで特集をやっていたMaurice Blanchot の本 (L'instant de ma mort、La folie du jour、L'arret de mortなど)、Honoré de Balzac の "Le médicin de la campagne" の CD をAmazon.fr から買う。MaigretはBruno Cremerの存在感とフランスやヨーロッパの自然や社会が背景によくみえるので、興味が尽きない。この俳優を始めて知ったのはJ-C Brisseauの不思議な印象を残した映画の中であった (この上映後、害毒を社会に流す人種として描かれていた科学者の社会における位置についての考えを Brisseau に確かめてみた)。BalzacのCDは全く分からないながら音楽として聞き始めている。最近では、Le Mondeには毎日のようにアクセスし、France Cultureも暇の折に聞くようにしている。

Maigret
Bruno Cremer
France Culture
Maurice Blanchot
Honoré de Balzac

これまではフランス語の構造を理解することに重点を置いてやってきた。極端なことを言えば、発音は少々おかしくても問題ないとたかをくくっていた。しかし、わたしの発音では通じないことがあるので、何とかしなければならないのだろう。

NHK-TVの万田久子が出ている番組 「土曜オアシス」 で、パリのサンルイ島にレストランを出した平松という人を見る。彼は40代後半で店を出したという。はじめから料理をやるという気はなかったらしい。ただフランスにかかわる仕事をしたいという気はあったという。高校時代、弾みで先生に料理をやるといってしまった彼は、高校を出てからパリで修行し、26歳で帰国、レストランを始める。40歳くらいで社長業に集中したが、50歳を前にしてシェフに復帰したという人。話を聞いていると、自分の道はあまりにも受身であることを痛感。これからフランスで職を見つけてそのままフランスで生活するというのは、どうだろうかなどという妄想の芽がどこかに出てきているような気がする。ネットを見ていたら、定年後にソルボンヌで学生生活をしている人の話が出ていた。

Restaurant Hiramatsu

映画 「Balzac et la petite tailleuse chinoise」 を見る。期待して見に行ったのだが、フランス語はほんの1シーンだけ。少し甘酸っぱい味のする映画で、なかなかよかった。中国の山奥の景色も人情も、青春の男女関係も強い印象を残した。ひとつのテーマがバルザック。最近彼の 「田舎医者」 のCDを買ったので、何か不思議につながっているのを感じる。映画館のロビーではバルザックの特集コーナーがあった。時間があれば読んでみたい本も。最近、時間をたっぷりとって、本をじゅっくり読んでみたいと思うことしきり。バルザックでもプルーストでもスピノザでも。結局、サウンドトラック (そう、音楽も印象に残った) だけを買う。

Balzac et la petite tailleuse chinoise
小さな中国のお針子

他には、Hors La Vie を見る。ベイルートでの監禁生活の映画。虐待。息詰まる進展。外国人のフランス語を聞く。日ごろ見ることがないだろう世界の出来事に触れることができる。実像ではないが、それに近い風景が目の前に現れる。テレビだけでは決してわからない、テレビを見ただけでは生まれてこないような感情が生まれ、訴える力は大きい。テレビでは見る側が完全に安全な立場にいて見ているが、映画館では自分の身をその場に否応なしに置かざるを得ず危機感が迫ってくるのか。この他には、ジェラール・デパルデューが出ていた軽いコメディータッチの Le Placard を見る。フランスの現代社会を垣間見たような気分。カトリーヌ・ドヌーブとウイリアム・ハートの 「逢いたくて (原題:Au Plus Pres Du Paradis)」。アメリカ社会の中で生活しているフランス人は息苦しそうに見えたが、気のせいだろうか。

Hors la vie
Le placard
逢いたくて
Au Plus Pres Du Paradis

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BRISSEAU - 「アレックス」 - 「ロベルトスッコ」

2005-02-17 18:15:59 | 映画・イメージ
                 (この日の出来事は、こちらへ)

(février 2003)

日仏学院が Jean-Claude Brisseau の映画を取り上げたので、毎週末通っている。「ひめごと Les choses secrètes」、「野蛮な遊戯 Un jeu brutal」、「かごの中の子供たち De bruit de fureur」、「白い婚礼 Noce blanche」、「セリーヌ Céline」、「ランジュ・ノワール 甘い媚薬」、など。Workshop の後で、ロビーで彼に直接質問してみた。フランス語にのめり込むような感じが出てきて、Cle International の教科書、文法、語彙の本などを一気に買う。とにかく、それらを毎日すこしずつ読んでいる。今ごろになり、最初に手がけたアメリカ製の徹底的な文型反復練習のカセットの重要性が分かるようになってきた。時制は余り詳しく扱われていないが、単語の位置の変化が多く取り上げられて、自然に話せるように仕組まれている。極端に言うと後半はほとんどそればかりである。また繰り返しの中から、文章の簡単な構成についても体で掴めるように仕向けられる感じである。これに比べて Pimsleur は高い買い物であった。最近、始めた当初の楽しむという感覚よりは少し真面目にやろうという気構えになってきているようだ。


今月は映画に縁があった。この他に、「アレックス(原題: Irréversible)」 というフランス映画を見る。小さな映画館で観客は10数名というところか。幸せな愛情生活から暴力、ホモ、強姦という流れを逆に辿っていく構成。最初は、ついていけないと思い暗い気分でいたが、画面は美しいし、人間の生の行動を撮っているが不自然さはない、地下の連絡路での強姦シーンも20分?は続いたのではないかと思われるくらい執拗なものであったが、いやらしさを感じることはなかった。さらに遡ってのアレックスとマチュウス?とのアパートでのやり取りもあけすけだが、いやな感じは全くない。最後にすべてが解放されるようなシーンで終わり、最初の印象がカタルシスに変わったようだ。


もうひとつは 「ロベルトスッコ Roberto Succo」。若い時からの悪でイタリアで両親を殺しフランスに逃げ、そこでも連続殺人をするという極悪人を描いた映画。予告編を見た時には、もう少し内容がひどい映画かと思ったが、予想外にきれいな、強い印象を残す内容であった。さらに、Bruno Cremer 主演の 「父よ Mon père」、Francois Ozon の 「まぼろし Sous le Sable」 も見る。

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初めてのTEF LE PREMIER TEF

2005-02-16 20:16:53 | フランス語学習

(janvier 2003)

昨年のTEFの結果が届いた。それによると、読解力 140/300 = 46.7% (Niveau 3: N4>181)、リスニング力 203/360 = 54.7% (N3: N4>217)、文法 96/240 = 40.0% (N2: N3>97)。総合でN3(中級の下):439/900 = 48.8%。 これらの結果は、大体予想したとおりであった。現在の実力を示すものだろう。聞き取りが比較的よくて文法が弱いのは肯ける。全体をみると平均点が398(N3)、最高点は769(N5)であったとのこと。
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仏検5-3級 DAPF NIVEAU 5-3, TEF

2005-02-16 20:04:39 | フランス語学習

(décembre 2002)

フランス語を始めて1年になる今年、試験でも受けてどの程度上達しているのか調べてみることにした。6月には仏検5級と4級、11月には3級を受験し合格した。3級の試験の翌週にはTEF (Test d'Évaluation de Français)を受けてみたが、読解力試験でやる気をなくしてしまった。おそらく初級の上(Niveau 2)か、中級の下(Niveau 3)だろう。現在の実力を示す内容であった。

TEF

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私は如何にしてフランス語にのめり込んでいったのか? - 2001年春

2005-02-16 18:13:21 | フランス語学習

COMMENT JE ME SUIS PLONGÉ DANS LA LANGUE FRANÇAISE - PRINTEMPS 2001

(avril 2002)
 [version française]

このような状態になるとは、その1ヶ月前でさえ全く予想もできないことであった。花粉症のために、2月から5月はじめまで辛い季節となって、もう7‐8年になる。ひどい時には寝込むこともある。そのような時に普段思いもつかないような考え(妄想?)、あるいは頭のどこかにあるのだが普段は自分でも気付かないような想いが噴出するのである。

今回の始まりとなる出来事は、2001年の花粉症の3月のことであった。その日も調子が悪く、家のソファで横になっていた。今でもなぜかはわからない、何かの拍子に、その昔ニューヨークにいた時に雑誌New Yorkerの縦長の広告にあったフランス語習得のための本とテープ(Audio Forumから出ていたFrench Basic Course [Revised] Part A)を買ったことを思い出したのだ。しかし、当時は英語に対応するのに忙しく、とてもフランス語どころではなかったので触れることなくどこかに行ってしまっていた。それ以来、ほぼ20年間忘れていたのである。アメリカの影響が強かったせいか、フランス語には全く興味を示すことはなかった。もちろん、フランス文化に惹かれることもなく、世界地図を見てもフランスはほとんど横目で見るという状態であった。とにかく、そのテープを捜してみると出てきたのである。体を休めている時にそのテープを聞き始めた。そして通勤時に意味も全くわからず、ただその中に面白い響きのあるのを楽しみながら聞くことを始めた。このテープはドリルをふんだんに取り入れているために非常に退屈なのだ。楽器を習うと必ずやることになる、あの指使いの練習にも似て。しかも1960年に出た当時から変わっていないという内容と、話すトーンの単調さのためか、すぐに眠くなった。しかし耐えながら聞いているうちに、数ヵ月後には一冊分聞き終えた。最初に聞こえた美しい響きを持った言葉はla semaine prochaineであった。意味がわかったのは相当時間が経ってからであったが、懐かしく思い出す。

French Basic Course (Revised) Part A

このシリーズにはその上があることになっていたので探してみると、タイトルはMastering French Level 2 と変わっていた。これも今聞き始めているところであるが、眠くなることに変わりはない。そこで、Amazon.comでもう少し魅力的なCDはないかのと探すと、ただCDを聞いていれば話せるようになるというPimsleurシステムを見つける。早速その I を始める。このシステムには本はなく、CDを聞き、質問に答えるということを繰り返しながら、反射的に答えるという訓練がされる。80%答えられれば次に進むように指示されている。それは、CDが進んでもうまい具合に前の内容が復習されるようになっているからだろう。CDを聞きながらの通勤を重ねて、秋が終わる頃にはPimsleur III も聞き終えていた。

Mastering French Level 2
Pimsleur I
Pimsleur II
Pimsleur III

辞書は、例文が豊富なので読むのに都合がよいと考え、白水社ラルース仏和辞典にした。1年後にこの辞典を見直してみたところ、目を通していないページがほとんどないくらい、意味もわからずに目を通していたのに驚いた。しかし、この間いろいろ読むうちに、この辞書に載っていない単語が意外に多いのに気付き、Amazon.fr で見つけた Le Grand Robert de la Langue Française 6巻を仕入れた。大辞典を買おうなどと考えるのは英語でもなかったことなので、これにも驚いている。もちろんすんなりと入ってくるわけではないのだが、読むこと自体には苦痛を感じないのである。目の前に何かが控えているというようなことがないので、楽しみながらできることが大きいのかもしれない。

ラルース仏和辞典
Le Grand Robert de la Langue Francaise

今まで接触がなかったせいか、フランス語の持つ響きや構造が非常に新鮮でなかなか飽きが来ない。それどころか、やや中毒症状を呈しており、少し困ってもいる。独学でCDを聞いているだけでは自分の話す言葉が果たして通じるのか不安であったので、2001年9月から近くの学校に週末1時間通うことにした。最初にレベルチェックを受けた時に、それまでに仕入れた言葉を必死に操り返答している時、異常に興奮していたことを思い出す。「どうしてフランス語を習いたいのですか」と聞かれて、どういうわけか「Marcel Proust の"À la recherche du temps perdu" をいずれ読みたいので」と答えて呆れられた。そのせいか、motivation だけは評価されたようだ (Vous êtes très motivé.というわけである)。

A la recherche du temps perdu

新しい言葉に触れるとその文化に興味が湧くというのは本当である。あるいは、文化がわからなければ言葉は使えないと言い換えてもよいかもしれない。フランス語を始めて以来、フランスの新聞、雑誌、ラジオ、小説、音楽、映画などあらゆるものに反応するようになっている。自分でも信じられないような変化である。人間、いつどのようなきっかけで変わるのかわからないということに改めて驚いている。また、そのような変化を体験することこそが joie de vivre の一つなのかもしれない。

滞米時、とにかく何も考えずに(=訳すことなく)テレビを見、新聞を読み、講演会を聞くなどして言葉を浴びるようにしていた。そして、全く予想もしなかったことが4年目のある日突然に起こったのである。英語が右から左に抜けるようにわかるようになったのである。この経験から、フランス語でも同じようにやってみようと考えた。フランス語の場合はゼロからの出発なのでそのような時が訪れるとも思えないが、4年間は黙って言葉(そして文化)を浴びることをしてみようと。4年間という猶予期間全体を好きなように使ってみようと考えたのだ。4年後にどのようになっているのか楽しみである。

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