作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 トヨタ自動車リコール 】

2010-02-07 15:39:00 | 04 時事ニュース


えらいことになったもんだ。
それを当事者がどこまで感じているのだろう。
感じていなかったから、のんびりとダボス会議に
出席していたのだろう。

アメリカに始まって、いまや世界中の市場に
広がりつつある、トヨタのアクセルとブレーキの
欠陥問題。

オバマ大統領にとっては神風に近いハナシ。
歓呼の声で大統領就任後、わずか一年で何も
新しい政策実行ができず、人気急降下の時に
国内産業テコ入れの絶好の理由ができたわけ。

堂々と国外企業にケチをつけ、往年のビッグスリー
に保護を厚くする政策が取れる。
デトロイトの雇用回復が見込め、大統領を称える
声も高まってくる。

ヨーロッパ市場もまた然り。
誇り高きイギリス・ドイツ・フランスのカーメーカーを
尻目に、日本車が走り回っている。悔しい。
黙って指をくわえていたら、トヨタが勝手にこけた。

欠陥の発見なら、どの国の大企業にもある。
問題は対応の遅れである。

徳川家光にも相当する豊田章男は、
生まれながらの社長として帝王教育を受けて
育った。
ボストンに留学して英会話力を付けた上に、
通産省に勤務して官僚の仲間もにも
事欠かぬ状況を作り、万全を期して
トヨタの社長に就任した。

章男社長の謝罪会見には、海外のマスコミが
押しかけ、リアルタイムで本国で映像を流す
ところまで現れた。
英語力も駆使し、詫びに詫びたが、同じこと
なら一週間その謝罪の言動が遅れた。

これが取り返しのつかない遅れでなければ
よいが、章男本人はもとより、大トヨタの
番頭どもの暢気さにはただ呆れる思いである。

留守中に番頭が行った釈明会見では、
おそるべき発言まで飛び出した。
プリウスのブレーキ問題について、それは
個人の感覚の問題と片付けようとしたのである。
この発言が欧米ルーザーの憤激を買った。

章男社長一週間遅れの理由が、ダボス行き
であった。かの地で毎年開催される賢人会議に
出席していたのだ。
ワイズマンの誇りが、そうさせたのであろう。

トヨタは今や、優れた品を製造する国、日本の
象徴である。
そうでなくても日本の製造業の政調が停滞
している中で、トヨタの問題はトヨタ一社の
業績だけでとどまることはない。

メイド・イン・ジャパン全体に及ぶ大問題である。

政治を知らぬ鳩山は、バラ撒き政策で
景気浮揚と本気で考えているかに見えるが、
日本経済が内需で回復するなんてことを、
民主党全体が思っていることが悲劇である。

日本経済は、いつの時代になっても、
加工貿易の形態から抜け出ることは
出来ないと知るべし

                          パパゲーノ

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