他の多くの物と同様に、カカオ豆もコロンブスが持ち帰った産物。
疲れた身体に、一杯の暖かいココアは、身体を温め、神経を優しく
刺激して癒してくれる。
一粒のチョコレートも、疲れきった身体には効果抜群である。
ボクは24歳当時、登山の体験も無しに、無謀にも槍ヶ岳を目指し、
身体中のブドウ糖も、グリコーゲンも使い果たして、一歩も歩けなく
なった体験を持つ。
通りかかった、名古屋大学山岳部の副部長に、声を掛けられて、
リュックの中にあったチョコレートの数かけらを食することで、
血糖が廻り、脚が動きだして救われた。
本来、中南米の産物だが、近年ではアフリカ諸国の生産が多い。
コートジボアール、ガーナ、カメルーン等である。
カカオ豆は、在来の木々に守られた形の、木陰での成育が望ましい。
天然の森を伐採し、直接日光が当たる栽培をしても、収穫は落ちる。
エクアドルの場合、木陰でカカオ豆を育てる森には、絶滅を危惧される
鳥33種に、生育の場を提供しているという。
アフリカのカカオ畑には、昔から奴隷を酷使してきた歴史があって、
今も児童と呼べる少年奴隷の虐待が絶えないと聞いた。
何でも昔は、兎一頭がカカオ豆10個で取引され、カカオ豆100個で
奴隷一人と交換されていたとも聞く。
カカオ豆を挽いたココアは、オランダのヴァンホーテン社が有名だ。
ボクはモノゴコロがついた頃から、すでにヴァンホーテンのココアを
飲まされていて、当時は奉天に居たから、晩に飲む奉天の意に解して
いた。子ども心にも、ヘンな名前の飲み物だと思っていた。
オランダ人の名前に付くヴァンは、ドイツ語のフォンに当たり、正式には
ファンと発音する。貴族の称号である。
だから、晩の奉天はとんでもない間違いで、ファン・ホーテンと呼ぶ
オランダ貴族の経営する会社の名前であった。
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