士郎「昨日は大変だったもんな、さて感謝の意味も込めて朝飯を作りますか―――っ!?」
対キャスター戦を終えた翌日。
熟睡するセイバーに微笑ましさを感じつつ、
士郎は立ち上がるが思うように体が動かないことに気づく。
今日は土曜日の半日授業。
昼食をセイバーと取ろうとした矢先、あかいあくあま襲来。
一度開いた玄関を思わず一度閉めてしまうが、あかいあくまが乗り込む。
凜「いい機会だから、今日はここで会議をするわ」
士郎「なっ!?」
士郎「キャスターの奴、追い詰めたら自爆するっていうのか?」
凜「するでしょう、そりゃ」
セイバー「しますね、恐らく」
対キャスター会議。
あまり追い詰めるとキャスターが自爆する。
という意見で女子2人が同意し、反論できない士郎であった。
士郎「勝負あったな……」
時刻は6時を回っていたため、
凜に帰宅を促したが今後の方針も決まっていないのに帰るわけがない。
と凜が言い、そのまま夕食に突入。
暴れるタイガーであるが凜に言い負かされる。
凜「良い結界ね」
風呂上り、士郎は凜と語り合う。
凜の魔術師としてあり方そして士郎のあり方について
凜「勿論、衛宮君も楽しかったのでしょ?」
士郎「……っ」
凜「ちょっと、どうして黙るのよ?」
士郎「……………」
凜「……ちゃんと答えて、衛宮君。私とんでもない勘違いをしていたかもしれないから」
魔術を習うのが楽しいと答える凜に返答できない士郎に凜が詰め寄る。
士郎の脳裏に浮かぶのは10年前の災害。
自分には幸福になる資格はない、と言う士郎に激怒する凜であった。
凜「あ~~もうっ!あったま来た!!
要するにアンタ!人のことばっかりで自分に焦点があっていなのよ!!」
士郎「え?あ、ちょ?」
士郎「うるさい口答えするな!!
あーもう、似てる似てるとは思っていたけど、
まさかここまで似ているなんて思ってみなかった」
アーチャー「人助けの果てには何もない、結局他人も自分も救えない―――偽りのような人生だ」
士郎の体調を直したアーチャーであるが、
正義の味方という夢が借り物の理想であるならばそれはただの空想であり、
理想のために戦って救えるのは理想だけで、人を救える道はないと語る。
士郎は反発心を抱えつつ黙ってアーチャーの言葉を聞くしかなかった。
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