資金クラッシュ

私が知ったのは先週の木曜日くらいだ。
あるお客さんより弊社から出荷した反物が返品され
“今度は何の要因で返ってきたのかしら”
いつも通りに返品受け入れの手配をし、
ふと、いつもなら弊社営業に返品理由を確認するところだが
何となく気になってお客さんに直接聞いてみることにした。

「きよぴーこんにちは」相変わらずの軽い口調
次の言葉を待っていたら
「実は出荷した先の会社が
『受け入れても反物代金を払えないので返します』と言われたんですよ」
そしてそろそろ会社存続も危ういと。。。
思わず「えっ」事務所内に聞こえるくらい声を上げてしまった私。

今朝、課長の机の隣を横切ろうとした時
『資金クラッシュ』という繊研新聞のコピー記事が乗っていた。
その会社名は、そう、代金を払えなかったその会社だった。

今に始まったわけではないが
縫製工場だったり
アパレルメーカの倒産や資金悪化のため廃業など
確実に増加していると聞いたり、
こうして目の辺りにしたりする。
日本の繊維やアパレルの衰退はどこまでいくのだろう。
弊社も受注が大幅にダウンの連続で
次の冬こそボーナス０なんじゃないかと思う一方で
それならまだましなのかもしれない。
このまま生産量衰退だと…ある意味覚悟だな。

そんなことを思いながら
近所のヨシズヤで仕事着で穿くGパンを買った。
消費者の気持ちとしては良いものを安く買いたい。

生地に付加価値を与える生産者側の立場としては
安い加工賃で生産しても利益が出ない。

ガチンコ勝負だなぁ。チキンレースだなぁと思う。