百子の部屋

日々のあれこれ思いのままに。。。

33個めの石

2009年08月10日 | 読書

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はっと、気づかせてくれる。。。

少しだけ、ものの見方が変わる。。。そんな本です。


タイトルの33個めの石とは。。。

2007年、米国の大学で、学生による銃乱射事件が起き、

32人の学生たちが殺された。そして、犯人の学生は自殺した。

被害者の追悼集会がキャンパス内で行われ、

そこには、死亡した学生の数と同じ33個の石が置かれ、花が供えられた。


そう。。。。殺された学生32と犯人の学生で33ということなのだ。

著者は、この考え方に大きな救いを感じたという。


そして、2005年、JR福知山線の脱線事故では、死者107人を出した。

しかし、慰霊の対象は106人だけだった。

そう、ここでは、事故の原因となった運転手は含まれなかったのである。。。

(この話には後日談があるのですが。。。)


これは、国民性の違いであるかもしれないが、

人間がこの世に存在したことの価値は、

誰によっても否定されるべきではないのではないか。。。と語る。


他にも、自殺について、「君が代」起立について、差別と偏見についてなど、

さまざまなことについて、興味深く語られていて、面白いです。


哲学者にありがちな、偏屈さも、それはそれでなかなか楽しい。

森岡 正博
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