杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・BPOが NHK「問われる戦時性暴力」番組改編に意見09.4.28

2009-05-05 11:24:23 | 憲法問題
放送倫理・番組向上機構(BPO)が4月28日(2009年)に
【 NHK教育テレビ『ETV2001シリーズ戦争をどう裁くか』 
   第2回「問われる戦時性暴力」に関する意見 】を出しました。

4年前、政治家の影響によってNHKの番組が改変されたことを放送局の関係者が発言し、それを新聞が報道したことから、社会的にも大きな話題になりました。
報道の自由に政治が介入したとうことで、問題意識を持つ弁護士仲間が瞬く間に500人以上名を連ね、「報道・表現の危機を考える弁護士の会」が結成され、記者会見を行った大きな事件でした。

この問題について、冒頭のBPOが審議し意見を出したものです。
http://www.bpo.gr.jp/kensyo/decision/001-010/005_nhk.pdf
このなかでは
「改編を主導した幹部管理職による政治家との面談」という項目があり、同委員会の審議もこの点に議論が集中したということです。
そのなかには、政治家が判断力があるとは限らないので、報道関係者がちゃんとしなければならない。面談の中で何が話されたかではなく、面談自体がNHKの自主性・自律性に対して危惧感を感じる、と指摘しています。

このBPOのこの意見書は、堅苦しい書き方ではなく、むしろ審議の過程が垣間見られるような、読みやすいものです。ぜひ、チラッと覗いてみてください。

なお、このBPOの委員会については、その目的、と市民のどのような需要を聞いてくれるのかについても、以下のように紹介されています。
放送倫理検証委員会は、放送倫理を高め、放送番組の質を向上させるための委員会です。通常は、放送番組の取材・制作のあり方や番組内容に関するさまざまな問題について審議を行い、必要に応じて「意見」を公表していきます。
さらに、虚偽の内容により視聴者に著しい誤解を与えた番組が放送された場合には、その番組について審理を行い、「勧告」や「見解」を公表します。「勧告」や「見解」においては、当該放送局に再発防止策の提出を求めることができ、その実行についての報告を求めることもできます。
委員会の権限と、放送局の協力・遵守事項を明確にし、実効性を担保するためにBPOは、BPOの構成員である放送局と個別に合意書を交わしています。
2007年に設置された、新しい委員会です。


件(くだん)の番組改変によって、不本意な形で番組を取り上げられることになった「問われる戦時暴力」のもととなった「女性国際戦犯法廷」を主催したVAWW-NETジャパンも、このBPOの意見書には歓迎の声明を出しています。

  ―VAWW-NETジャパンはBPOの決定を大いに歓迎し、
    NHKがこの決定を受け入れるよう、強く要望します!―
http://www.bpo.gr.jp/kensyo/decision/001-010/005_nhk.pdf

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2 コメント

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訂正願います (鉄甲機)
2009-05-05 21:37:03
>4年前、政治家の影響によってNHKの番組が改変されたことを放送局の関係者が発言し、それを新聞が報道したことから、社会的にも大きな話題になりました。
 ↓
 4年前、政治家の「介入」によってNHKの番組が改変されたことを放送局の関係者が発言し、それを「朝日」新聞が報道したことから、社会的にも大きな話題になりました。

それと後日談も追加願います。

「しかしNHKは朝日による 虚 偽 報道と反論。朝日新聞側も一時は法廷闘争も辞せずの勢いだったが、記事での時系列の誤りを次々と指摘され、また記事の根拠を何一つ出せず、結局沈黙を守った。」
「VAWW-NETジャパンは「期待権」を掲げてNHKを提訴したが、最高裁は放送編集の自由を 縛 る 期待権は保護されないとして原告敗訴確定。」

 「政治介入によって事実が捻じ曲げられた」と朝日新聞とVAWW-NETが主張したというのが、この事件の発端のはず。
 「政治家の影響によって」と誤魔化すことは、「報道の自由」を盾にろくな裏づけも取らずに虚偽報道をやらかした朝日新聞と、報道機関にもぐりこませたシンパを利用して自らの偏向思想を広めようとしたVAWW-NETの卑劣な行為を矮小化するものです。
 そしてそれは報道の自主性・自律性を訴えたBPOの趣旨をも履き違えさせるものでしょう。

>報道の自由に政治が介入したとうことで、問題意識を持つ弁護士仲間が瞬く間に500人以上名を連ね、「報道・表現の危機を考える弁護士の会」が結成され、記者会見を行った大きな事件でした。

 結局「政治が介入」した事実は無かったわけですが、この500人もの弁護士先生方は、「報道の自由」を乱用し、報道・表現の危機を招いた朝日新聞についてどうお考えなのか、是非伺いたいものですな。
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放送法 (宇宙戦士バルディオス)
2009-05-06 23:03:49
第三条の二  放送事業者は、国内放送の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
一  (略)
二  政治的に公平であること。
三  報道は事実をまげないですること。
四  意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

 バウネットの主張だけに沿った番組は、上記の2・3・4号に明白に違反しますな。NHKに自主性があるとしても、それはあくまで放送法の規定を順守した上で与えられるべきものです。
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