杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・田中防衛相の真部更迭指示の鶴の一声ならず調査続行

2012-02-04 11:36:05 | 法律・法制度
沖縄防衛局長の真部氏の更迭を見送って、調査を続行するという結論になったということです。

更迭(こうてつ)とは、人事処置の一つで、ある地位に就いている人間の役職に別の人間を充てることを指す、と辞書にはありますが、
wikipediaには「役職が解かれそのものの地位が下がることが一般的な使用法となっている。特に中央省庁キャリア官僚クラスの人物に対して用いられる(地方公務員等においては同等の意味を持つものとして『左遷』)」と紹介されています。

すげ替えて当の現場からは見えなくして、降格させて処分をしたことをしめす、ということになるのでしょう。

今回もこのようなことで終わるのかと思いました。
ところが、田中防衛相が3日朝、真部氏の言動が沖縄県民らに誤解を与えかねないとみて更迭を決断し、
防衛省幹部に調整を指示したにもかかわらず、3日夜防衛省政務三役が更迭先送りを決めた、ということです。

田中防衛相の「更迭指示」が鶴の一声とならなかったことは、国会内での田中防衛相の現状を反映しているようにも感じますが
結果的に、これで幕引きにならなかったことは良かったと思います。

この問題を国会が本気で取り上げてくれているのかどうかは、私たちがウオッチしていかなければならないところです。


それにつけても、田中防衛相には頑張ってもらいたいです。

小学校のクラスで、いつも本を読んでいたりおとなしくしている子を
先生が何も考えずに体育係にしてしまって、子どもたちが体育係が気がつかない
からだめだ、体育係が準備しておくべきだ、スポーツについても歴史も知っているべきだ
と責めているような感じがしてしまいます。
子どもたち世界では、これはいじめですし、何より教師の指導力不足です。
もっとも、国会議員の場合は、体育係もやれと言われればできるくらいのものも持っていてほしいわけですが。

更迭指示が奏功しなかったことが吉と出れば
何を持って適任というかは、わからなくなってきますね。





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1 コメント

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あれこれ想像 (鉄甲機)
2012-02-04 22:58:29
ttp://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120202/crm12020214280013-n1.htm
宜野湾市職労側も選挙運動 特定候補への協力呼びかけ

 こういうことがありますから、公職選挙法違反で追求すると労組に飛び火してヤバイと、民主党が判断したんじゃないですかね。折りしも橋下改革で、公務員の選挙運動には市民の厳しい目が向けられている時でもありますし。
 公職選挙法よりも自衛隊法第61条政治的行為の制限で問題にする手もあるんでしょうけど、それをするとこれまた教職員の政治的行為の制限がとやかく言われて、輿石さんあたりが嫌な思いをすることになると。
 現防衛相が不適材そのものであることは衆目の一致するところですから、処分を強行すると現場の士気・モラルがだだ下がりになるという判断も働いたのでは。

 社民党議員が「沖縄は公選法特区。公選法を守ろうと思う人は本土へ帰れ」
ttp://ryukyushimpo.jp/news/storyid-169480-storytopic-3.html
と仰るほどの土地柄。
 すっかり異常事態になっちゃった基地問題なのに、局長さんも土地の常識に馴染んでしまって、マトモな想像力を働かせることも出来なかったんでしょうかねぇ。「自分たちの仕事は日本の防衛。日本の将来を左右する大事な仕事なんだ」という意識・プライドを持って職務に励んでほしいものです。

>何を持って適任というか

 杉浦さんの仰るように「やれと言われればできるくらいのもの」が最初からあれば良いんでしょう。北澤さんみたいに最初は不安視されていたのがすっかり板についた大臣ぶりということもあります。
 しかし田中大臣のようにその場しのぎ、自己保身の弁明ばかりが目立つようでは、ねぇ…
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