20年前、2000年1月30日。平成仮面ライダーシリーズ第1弾。『仮面ライダークウガ』の放送が開始されました。
当時としてはかなり斬新な内容でしたね。古代遺跡から出現したグロンギ一族と、勇者クウガとの死闘。グロンギ族は独特の殺人ゲームを行い、人々を恐怖に陥れる。皆の「笑顔」を守るため、クウガの力を得た五代雄介(オダギリジョー)はグロンギ族と戦う。
地球征服を企む悪の組織みたいなものは出てこず、人殺しのゲームを楽しむ謎の一族が出てくるという設定は、日曜日の朝からの放送にしては怖すぎ、子供に見せられないという親御さんからのクレームもあったようですが、内容を変えることなく放送し続け、結果大成功を収めます。このクウガの成功が、今日まで続く平成ライダー、そして令和ライダーの礎となったわけです。
私自身、大変面白く観させていただきました。色々と興味深い点があって、まず劇中では「仮面ライダー」という名称は一度も使われず、ただ「クウガ」としか呼ばれない。グロンギ族は濁点だらけの名前で、しかも濁点だらけのグロンギ語でしゃべるため、何を言っているのかわからず、それが余計怖さを増している。
クウガは警察と協力してグロンギを追うという点も斬新でしたね。クウガとバディを組む一条薫刑事(葛山信吾)がいい奴なんだ!
大人の鑑賞にも耐えられるよう、リアリティという部分にもこだわりをみせた。主人公の五代は本当は暴力が嫌い。でもみんなの笑顔を守るために、あえてグロンギに暴力を使う。そんな五代の苦悩もしっかりと描かれていた。
その五代=クウガと、グロンギの親玉、ン・ダグバ・ゼバとの最後の戦いは、お互いが人間の姿になって、超常能力も使わず、ただひたすら殴り合う。
吹雪が吹き荒れる雪原で、血反吐を吐き、ボコボコになりながら殴り合う二人。本当は暴力が嫌いなのに、「守るため」の戦いを続ける五代と、大好きな暴力を思う存分振えることに、笑いながら殴り続けるダグバ。
いわゆる「特撮ヒーロー」の戦いではなかった。そこにヒーローのかっこよさはなかった。
あるのは哀しさと、虚しさ。
この両者の戦いの回のサブタイトルがそのものズバリの『空我』
我を空にすると書いて、クウガと読む。
深い!
アルティメット・クウガvsン・ダグバ・ゼバ
あれから20年。早いなあ。
特撮の歴史に残すべき名編!
何故か自分の大好きな、高村薫先生の作品「マークスの山」
思い出しました。
確かラスト近くが豪雪の雪山だったからかな?
感動しすぎてファンレター出しました。
先生は律儀にお返事をくださいました(わ~い!)
薫さんてお名前の方は、律儀なのかな(笑)
映画の方は観てないかも、、残念~
高村先生の、次の作品「わが手に拳銃を」も大好きで(ちょっぴり、手塚治虫先生の「ブラックジャック」を彷彿とさせるエピソードありました、高村先生もブラックジャックは、お好きだったそうです)。
その作品のファンレターも図々しく出しましたが、今度はお返事なしでした~(笑)