阿倍氏の祖は第八代孝元天皇の第一皇子、大彦命の子、タケヌナカワワケであります。
この大彦命をざっと調べてみました。
母親は孝元天皇の皇后ウツシコメノミコト。同母兄弟には第九代開化天皇がおられる。
このウツシコメノミコトですが、父親が大矢口宿禰命。母親は坂戸由良都姫命。同母兄には穂積氏の祖であるウツシオノミコトがおられる。
大矢口宿禰命の祖父にあたるのが出石心大臣命で、この方をさらに遡っていきますと、ウマシマジノミコトという方に辿り着きます。
ご存知の方もおられるかとは思いますが、ウマシマジノミコトとは、ニギハヤヒノミコトの子であり、その母ミカヤシキヒメはナガスネヒコの妹です。
ということは、物部氏と同じ血筋ということになりますね。
神話に詳しい方ならご承知の通り、ナガスネヒコは神武東征のあおりを食うかたちで殺されてしまいます。結果的に彼を殺すように仕向けたのは、彼ナガスネヒコが神と仰いでいたニギハヤヒノミコトでした。
裏切られたかたちとなったナガスネヒコの悲しみ、怒りは相当なものだったでしょう。ある方の説によれば、ナガスネヒコの怨霊は激しく祟り、この怨霊を鎮めるために祀ったのが、出雲大社であるということらしい。
つまり阿倍氏の祖の母は、大怨霊ナガスネヒコの血筋であるということになります。この方が孝元天皇の皇后となり、その子の一人は阿倍氏の祖となり、また一人は
開化天皇となった。
私には霊的なことはわかりません。ですからこれは私の完全なる妄想と捉えていただければ幸いです。
つまりこれは、天皇、皇室、皇族の中に、ナガスネヒコの怨念の霊的因子が入り込んだ、ということなのかもしれない。
その因子は後々、崇徳上皇の怨霊を生み出し、皇室に仇成すことになる……。
いやいや、妄想です、妄想。
つづきます。
せずにはおれない?、、