昼過ぎ。
家で掃除に精を出していたら、おっさんから電話が。
「今すぐ近くにいるんだよね。
お客さんを目的地まで届けて、ちょっと時間を調整してるとこ。
ね、俺のバス、見に来ない?」
行く、行く。待ってて~!
走っていくと、通りの反対側に
私の知っているものよりチョイと縦長の白いマイクロバスが
停まっていた。
「これ、俺が運転してるんだよ」
誇らしげに、そしてちょっと照れくさそうに
妻を車内に案内するおっさん。
ふう~ん、ここにお客さんが座ってて
ここにアナタが座ってハンドル握ってるんだ。
すごいねえ。カッケーじゃん!
何年か前まで
威張り腐って部下や家族を足蹴にしてきた男が
人懐っこい笑顔で、人様に頭を下げる仕事に就いている。
それが、板につき始めている。
おっさん、アンタ成長したねえ。
明日は六本木に集合した客を
千葉の有名なゴルフ場まで乗せていくそうだ。
「そのゴルフ場、俺も前によく利用してたんだ。
だから道はバッチリさ!」
自分が客として使っていたゴルフ場に
バスの運転手として客を乗せていく。
屈辱感は、ないのか。
なくはないだろうと思う。
それでも運転手としての自分に誇りを持って生きようとしている
おっさんの屈託のない笑顔に
私は救われる。
明日から、私は介護職。
おっさんを見習って、堂々と自分の道を歩き始めよう。
家で掃除に精を出していたら、おっさんから電話が。
「今すぐ近くにいるんだよね。
お客さんを目的地まで届けて、ちょっと時間を調整してるとこ。
ね、俺のバス、見に来ない?」
行く、行く。待ってて~!
走っていくと、通りの反対側に
私の知っているものよりチョイと縦長の白いマイクロバスが
停まっていた。
「これ、俺が運転してるんだよ」
誇らしげに、そしてちょっと照れくさそうに
妻を車内に案内するおっさん。
ふう~ん、ここにお客さんが座ってて
ここにアナタが座ってハンドル握ってるんだ。
すごいねえ。カッケーじゃん!
何年か前まで
威張り腐って部下や家族を足蹴にしてきた男が
人懐っこい笑顔で、人様に頭を下げる仕事に就いている。
それが、板につき始めている。
おっさん、アンタ成長したねえ。
明日は六本木に集合した客を
千葉の有名なゴルフ場まで乗せていくそうだ。
「そのゴルフ場、俺も前によく利用してたんだ。
だから道はバッチリさ!」
自分が客として使っていたゴルフ場に
バスの運転手として客を乗せていく。
屈辱感は、ないのか。
なくはないだろうと思う。
それでも運転手としての自分に誇りを持って生きようとしている
おっさんの屈託のない笑顔に
私は救われる。
明日から、私は介護職。
おっさんを見習って、堂々と自分の道を歩き始めよう。
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