ミヨに狐が憑いた。
そんなはずはないが、そうとしか思えぬ奇怪なコールが
昨夜、夜勤の私を脅かしたのだった。
※ミヨについては10月4日付けの「ミヨの生きる力」参照。
日付が変わる前辺りから始まったミヨの迷惑コール。
「隣のおばあさんがうるさい」
「寂しい」
「私のお母さんはどこへ行ってしまったのかしら」
事務所でPC入力しながら
ときには他の利用者のお尻を拭きながら
はいはいと傾聴に徹していた私であったが
午前4時を過ぎてからのミヨの“憑依”に
私は震撼とする。
「このバカ女、クソ女! 早く出て行け~~~!!!」
電話(緊急コール)の向こうで叫んでいるのは、ミヨだ。
あ、あの、ミヨさん、どうされました?
しかしそんな問いかけに耳を貸さず、ミヨは叫び続ける。
「なんて図々しい奴だ。ここは私の家なのに
勝手に家族を連れて入り込んできやがって
そういうのを何て言うか知ってるか?
不法侵入って言うんだよ。
さあ、早く出て行け~!!!」
ミヨさん、ミヨさん
ここは事務所ですよ。私は事務所の人間ですよ。
落ち着いてください。
それでも止まらない絶叫。
狐のようにつり上がった目、逆立ったマントヒヒ・ヘアのミヨが
きっと、電話の向こうにいるのだろう。
激しい罵声・怒声と想像したミヨの姿に
私は震えた。
こわいよ、こわいよ、ミヨさん、こわいよお!!!
だがこんなコールが続いては仕事にならない。
意を決し、訪室。なんとか寝かせなくては。
ベッドの傍らでミヨの手をさすりながら
ミヨさん、どうされました?
何か怖い夢でも見ました?
そう話しかけると
ミヨは憑依が解けたのか
いつもの穏やかな笑顔で言った。
「あら、あなた今日も夜のお当番なの? 大変ねえ。
あなた、働きすぎじゃない? 少し寝たほうがいいんじゃない?」
さらに
「私なんだかノドがカラカラ。お水くださる?」
さんざん叫んで乾いたノドを潤すと
ミヨは静かに眠りについたのだった。
私をいたわる優しさがあるのなら
どうかミヨよ、夜は寝ておくれ。
そんなはずはないが、そうとしか思えぬ奇怪なコールが
昨夜、夜勤の私を脅かしたのだった。
※ミヨについては10月4日付けの「ミヨの生きる力」参照。
日付が変わる前辺りから始まったミヨの迷惑コール。
「隣のおばあさんがうるさい」
「寂しい」
「私のお母さんはどこへ行ってしまったのかしら」
事務所でPC入力しながら
ときには他の利用者のお尻を拭きながら
はいはいと傾聴に徹していた私であったが
午前4時を過ぎてからのミヨの“憑依”に
私は震撼とする。
「このバカ女、クソ女! 早く出て行け~~~!!!」
電話(緊急コール)の向こうで叫んでいるのは、ミヨだ。
あ、あの、ミヨさん、どうされました?
しかしそんな問いかけに耳を貸さず、ミヨは叫び続ける。
「なんて図々しい奴だ。ここは私の家なのに
勝手に家族を連れて入り込んできやがって
そういうのを何て言うか知ってるか?
不法侵入って言うんだよ。
さあ、早く出て行け~!!!」
ミヨさん、ミヨさん
ここは事務所ですよ。私は事務所の人間ですよ。
落ち着いてください。
それでも止まらない絶叫。
狐のようにつり上がった目、逆立ったマントヒヒ・ヘアのミヨが
きっと、電話の向こうにいるのだろう。
激しい罵声・怒声と想像したミヨの姿に
私は震えた。
こわいよ、こわいよ、ミヨさん、こわいよお!!!
だがこんなコールが続いては仕事にならない。
意を決し、訪室。なんとか寝かせなくては。
ベッドの傍らでミヨの手をさすりながら
ミヨさん、どうされました?
何か怖い夢でも見ました?
そう話しかけると
ミヨは憑依が解けたのか
いつもの穏やかな笑顔で言った。
「あら、あなた今日も夜のお当番なの? 大変ねえ。
あなた、働きすぎじゃない? 少し寝たほうがいいんじゃない?」
さらに
「私なんだかノドがカラカラ。お水くださる?」
さんざん叫んで乾いたノドを潤すと
ミヨは静かに眠りについたのだった。
私をいたわる優しさがあるのなら
どうかミヨよ、夜は寝ておくれ。
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